先発すれば全勝、途中出場と欠場は勝利なし…今やチェルシーに欠かせない22歳に称賛を!
インターセプト26回は2位のセネシを8つも引き離すリーグTOPで、タックル34回はリーグ4位。「Whoscored」のレーティングは7.30で、ハーランド、ジャカ、デクラン・ライス、ムキエレに続く5位にランクインしています。ビルドアップでプレスをかいくぐるのがうまく、彼がいるだけでCBの負担が激減するといっても大げさではないでしょう。
マレスカ監督の課題のひとつは、「カイセドをいかに休ませるか」です。ラヴィアは負傷が多く、アンドレイ・サントスはミスが目立つため、「25番はプレイできるならフル稼働」となっています。いや、中盤センターには、さらなるオプションがありました。「チェルシーに欠かせない選手」を数字でジャッジするなら、彼こそが選ばれるべきです。
2023年1月にリヨンから獲得したマロ・グストは、アドオンを含む移籍金総額が3070万ポンドのお手頃価格で、リース・ジェームズのバックアッパーと目されていました。キャプテンが度重なる負傷に見舞われなければ、主戦場はカラバオカップやFAカップになっていたかもしれませんが、昨季のプレミアリーグでは19試合に先発しており、負傷以外での欠場は1試合だけでした。
実は現在のチェルシーは、マロ・グストがいれば優勝候補で、外れると降格候補です。先発したプレミアリーグ6試合は全勝で、わずか2失点。途中出場と欠場のゲームは2分3敗と勝利がありません。2023年の夏に合流した当初は、ひたすら縦にスプリントするクラシックなSBというイメージでした。しかし22歳になった今は、ユーティリティが高いDFと評するべきでしょう。
マレスカ戦術の理解度が高まったマロ・グストは、右サイドのスペシャリストとして攻撃を活性化しつつ、偽SBやセントラルMFもこなせるようになっています。リース・ジェームズとの連携が冴えたリヴァプール戦では、カイセドにボールを預けて先制のミドルをアシスト。ボックスの手前から打った瞬間、ラインの裏に飛び出してジョアン・ペドロと並んでいました。
中盤でラヴィアとコンビを組んだノッティンガム・フォレスト戦は0-3で快勝。87分のレッドカードは余計でしたが、ロングフィード4本は成功率100%で、チャンスクリエイト2回を記録しています。アウェイで0-1勝利のスパーズ戦は、ポジションを下げてバランスを取る動きが目を引きました。ボールをもらえるエリアを察知するスピードが上がり、後方に安定をもたらす存在になっています。
リース・ジェームズとマロ・グストは、今やライバルではなく、「どちらかが右サイドで、もう一方は中盤センター」で共存できるコンビとなりました。競争環境が目まぐるしく変わるクラブで、成長を遂げた22歳に拍手を送るとともに、キャプテン不在のピンチのなかで若手の能力を引き出した指揮官も称えたいと思う次第であります。(マロ・グスト 写真著作者/Sebleouf)
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