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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

突然、覚醒!6試合連続の7ゴールで、イングランド人の最多ゴールとなったストライカーとは?

アーリング・ブラウト・ハーランドがプレミアリーグに降臨して以来、得点王争いが話題にならなくなったような気がします。最初の2シーズンは、35試合36ゴールと31試合27ゴールのモンスターが独走。31試合22ゴールとペースダウンした昨シーズンは、38試合29ゴール18アシストという素晴らしいスタッツを叩き出したモー・サラーが4回めのゴールデンブーツを獲得しています。

今シーズンのランキングTOPも、もちろんハーランド。18試合19ゴールというハイペースについていけるストライカーはいないでしょう。2位と3位は、ご存じでしょうか。ブレントフォードのイゴール・チアゴが11ゴールで、ボーンマスのセメンヨは10ゴール。サラー、イサク、オリー・ワトキンスは振るわず、期待のシェシュコやギョケレスは本領を発揮できていません。

さて、次の問題は、ランキングのTOP3を当てるより難しそうです。「今季プレミアリーグで最多ゴールのイングランド人は?」。すぐに思い浮かぶ名前は、コール・パルマーとフォーデンでしょうか。チェルシーの10番は負傷離脱の期間が長く、未だ2ゴールです。マンチェスター・ユナイテッドのサポーターとグーナーなら、ウェルベックの笑顔が脳裏をよぎるかもしれません。

正解は、ドミニク・カルヴァート=ルーウィン。今年の夏、9シーズンを過ごしたエヴァートンからリーズに移籍した28歳のストライカーです。2017年に韓国で開催されたU-20ワールドカップの優勝メンバー。2020-21シーズンにはプレミアリーグ33試合16ゴールという素晴らしい数字を残し、イングランド代表にも選ばれています。

ハリー・ケインのライバル候補と目されていたゴールゲッターが、ペースダウンしてしまったのは、度重なる負傷が原因でした。2021-22シーズンからの4年は、プレミアリーグのゴールを全部足しても17に留まっています。昨シーズンは3ゴールのみ。トップリーグに昇格したばかりのリーズが手を挙げたのは、フリーエージェントで獲得できたからでしょう。

2025-26シーズンは病気で出遅れてしまい、最初の10試合は1ゴール。最下位のウルヴス戦のヘッダーだけで、11月にレギュラーポジションを奪われてしまいました。2ヵ月ぶりのゴールは13節のマン・シティ戦で、ハーフタイムにピッチに入り、4分後にいきなり決めています。ただし、このゴールは幸運で、マテウス・ヌネスに感謝しなければなりません

右SBの自陣でのミスパスをカットしたグルエフが田中碧につなぐと、ラストパスを受けたカルヴァート=ルーウィンのヒールでのタッチが流れ、グヴァルディオルに体を入れられてしまいました。ボールに先着したマテウス・ヌネスが蹴り出せば終わりだったのですが、不用意なタッチがストライカーの足元にこぼれてしまい、フィニッシュは右足で触るだけでした。

このゴールがきっかけで、1ヵ月後にイングランド代表復帰説が流れるとは…!続くチェルシー戦で先発したストライカーは、2-1の72分にまたも幸運なゴールをゲットしました。アダラビオヨがロベルト・サンチェスにパスを出そうとした瞬間、詰めて奪ったオカフォーがGKと激突し、ボールはゴール前にこぼれました。フィニッシュは、無人のゴールに転がすだけでした。

次のリヴァプール戦では、73分のPKをゴールの右へ。「ビッグ6との3連戦ですべてゴールをゲット」というと盛り上がりますが、相手のミスとペナルティからの3発です。続くブレントフォード戦は、82分にニョントのハイクロスを頭で合わせる同点ゴール。ウルヴス戦のクロスはボーグルでしたが、競り勝った位置とヘディングの弾道はそっくりです。

17節のクリスタル・パレス戦は、空中戦に強いラクロワとマーク・グエイに勝つのは難しそうと思っていたのですが、前半の2発はいずれもロングスローでした。38分の先制ゴールは、クリス・リチャーズのヘッドが後ろに逸れ、足元に落ちてきたボールを軽くタッチ。ディーン・ヘンダーソンに止められるも、目の前にこぼれたボールに触った2本めは簡単な仕事でした。

追加タイム4分のロングスローは、先制ゴールとは逆の右サイドから。ビヨルがバックヘッドでファーに送ると、アダム・ウォートンの背後に入って頭で叩きつけました。先週のサンダーランド戦は右からの速攻で、ニアに走り込んでアーロンソンのグラウンダーを左隅に流し込みました。6試合連続の7ゴールは、すべてワンタッチです。

「テレグラフ」のダニエル・ゼキリ記者は、「トーマス・トゥヘル、見てます?」と煽っています。今季プレミアリーグは16試合8ゴールで、エキティケと並ぶランキング4位。「ミスとPKとロングスローで5発…」といじるか、「16位のリーズでTOP5相手に3戦連発!」と称えるか。次節のアンフィールドで決めたら、盛大な拍手ですね。どうなるか、見てみましょう。(ドミニク・カルヴァート=ルーウィン 写真著作者/Timmy96)


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