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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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脅威のアシスト率!ケヴィン・デブライネは、ギグスとセスクに追いつけるか?

爽快なタイトルです。「Assist machine De Bruyne leading the way(アシストマシーン、デブライネがその道をリードする)」。プレミアリーグの公式サイトが、マンチェスター・シティの司令塔ケヴィン・デブライネのハイペースなアシスト記録について紹介しています。2013-14シーズンに22歳でプレミアリーグデビューを果たしたベルギー人MFは、選手層が厚かったチェルシーでは3試合にしか出られなかったものの、1アシストを記録。ヴォルフスブルクでの1年半を経て、2015-16シーズンにマンチェスター・シティに入団すると、今季プレミアリーグの7節までに68試合30アシストという驚異的なテンポでストライカーたちのゴールをお膳立てしています。1試合あたりのアシスト数は0.44。この数字は、デブライネが登場するまでTOPだったキング・カントナの0.36を大きく引き離すぶっちぎりのNo.1です。

最近、プレミアリーグを見始めた方のために、現在も活躍している選手たちと比較してみましょう。カントナに続く第3位には、2015-16シーズンに年間最多記録の20アシストにひとつだけ及ばなかったメスト・エジルがランクイン。4位は現役最多の107アシストを誇るセスク・ファブレガス。5位には今季プレミアリーグでランキング1位の6アシストを記録しているダヴィド・シルヴァが入っています。アンリ、ベッカム、ベルカンプといった錚々たる顔ぶれが揃ったランキングで上位にいるだけでも素晴らしいのですが、3試合にひとつずつアシストを刻む彼らのペースでは、デブライネには太刀打ちできません。

【プレミアリーグ・試合あたりのアシスト数ランキング】
1位/デブライネ      71-31(0.44)
2位/カントナ      156-56(0.36)
3位/エジル       121-42(0.35)
4位/セスク       318-107(0.34)
5位/ダヴィド・シルヴァ 227-70(0.31)
6位/レジェス       69-21(0.30)
7位/ベッカム      265-80(0.30)
8位/ベルカンプ     315-94(0.30)
9位/ナニ        147-43(0.29)
10位/アンリ       258-74(0.29)

さて、デブライネは今後どこまでアシスト記録を伸ばすでしょうか。プレミアリーグ歴代1位は、マンチェスター・ユナイテッドで40歳まで現役を続けたライアン・ギグスの162。2位につけているのは、17歳という若さでアーセナルのレギュラーとなったセスク・ファブレガスの107アシストです。現在30歳のセスクが、この先3年で30アシストを積んだとすれば、デブライネがチェルシーのMFを抜き去るためには今のペースで241試合が必要です。年間35試合出場とすれば7年で達する数字で、デブライネは32歳。マンチェスター・シティは、現在のプレミアリーグで唯一スペインから選手を抜かれないクラブで、同僚のダヴィド・シルヴァが在籍8年めに入っていることを考えれば、決して不可能な数字ではありません。

【プレミアリーグ歴代アシスト数ランキング】
1位/ギグス162
2位/セスク107
3位/ランパード102
4位/ルーニー101
5位/ベルカンプ94

さすがにライアン・ギグスの632試合162アシストは厳しそうですが、一応計算してみましょう。…と、こちらは既にプレミアリーグ公式サイトがやってくれていました。現在のハイペースをもってしても、デブライネは298試合に出場しなければなりません。年間35試合だとこちらは9年、デブライネは35歳。衰えを考慮すれば、プレミアリーグシーズン記録の20アシストを3~4回クリアするハイラップで走り抜けなければ届きそうにありません。

ちなみに、100アシスト以上を記録している4人のなかで、最速で大台に乗せたのはセスク・ファブレガスの293試合です。2016年の年末に刻まれたばかりのこのレコードは、デブライネにとってリアルでしょう。今季も含めて35試合15アシストペースを4年続ければ、30歳の夏に204試合88アシストで次のシーズンに突入。チャンピオンズリーグでベスト8進出を決める頃には、230試合台で記録を達成しているはずです。最初の3シーズンを21アシストで終えたセスクに対して、デブライネは初年度が3試合出場のみというハンディキャップを抱えながらも27アシスト。フットボールプレーヤーとしてのピークを迎えようとしているプレーメイカーにとって、怖いのは負傷だけでしょう。

【セスク・ファブレガスのアシスト数】
2004-05/アーセナル 5アシスト
2005-06/アーセナル 5アシスト
2006-07/アーセナル 11アシスト
2007-08/アーセナル 17アシスト
2008-09/アーセナル 8アシスト
2009-10/アーセナル 13アシスト
2010-11/アーセナル 11アシスト
2014-15/チェルシー 18アシスト
2015-16/チェルシー 7アシスト
2016-17/チェルシー 12アシスト
2017-18/チェルシー 0アシスト

【ケヴィン・デブライネのアシスト数】
2013-14/チェルシー  1アシスト
2015-16/マン・シティ 9アシスト
2016-17/マン・シティ18アシスト
2017-18/マン・シティ 3アシスト

まとめると、「ギグスの持つ歴代最多アシスト記録以外は射程圏内。数々の記録更新を妨げる要素があるとすれば、負傷による長期離脱と、ペップ以降の監督との確執やクラブの不振に端を発する海外移籍」といったところでしょうか。ライバルクラブながら、デブライネにはいつも脱帽させられます。今季も、中盤から繰り出す長いスルーパスと、点で合わせる速いグラウンダーを堪能させていただければと思います。素晴らしい!

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“脅威のアシスト率!ケヴィン・デブライネは、ギグスとセスクに追いつけるか?” への1件のコメント

  1. セブンスター より:

    いつも更新楽しみに見ています!

    自分はブルーズファンですがデブライネのプレーを見る度にこの選手がいてくれたらと思わずにはいられません。

    長短のパスに正確なプレースキック、ドリブルも上手くておまけに先日のチェルシー戦で見せたようにシュートまで上手いと・・・この選手に出来ないことはあるのかな!?と思ってしまいます(笑)

    守備も怠らない姿勢は現代の攻撃的選手の理想像に見えます!
    うちのチームはもう少しだけ放出するのガマン出来なかったのかな(笑)

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