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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「I need to be vocal」…ヴィルジル・ファン・ダイクがリヴァプールにもたらしたもの。

「道が閉ざされたとは思わなかった。彼のような選手から学べる絶好の機会だからね」。今季プレミアリーグでは、右サイドをまかされることが多いジョー・ゴメスは、ヴィルジル・ファン・ダイクの入団について当初からポジティブだったと語っています。「新しい選手が来ることを過度にストレスに感じたりしない。そういった選手たちから学べるのは素晴らしい環境だと思う。僕は最高のスポンジになろうとしている」。DFとしてプレミアリーグ最高額の7500万ポンドで移籍したCBに対して、真ん中でプレイできる機会が減った20歳のイングランド代表DFは諸手を挙げて称賛しています。「絶大な存在感がある。プレイは支配的で、彼のボディランゲージはボールを持ったときのクオリティが高いことを示している」。ファン・ダイクの素晴らしさを実感しているのは、6つ年下の元CBばかりではないでしょう。

1月の入団以降、ファン・ダイクが出場したプレミアリーグ7試合は6失点しか喫しておらず、3試合がクリーンシート。不在の24試合で33失点のレッズは、明らかに守備力が向上しました。最初に目につく数字は、空の支配力です。1試合平均6.5回のヘディングを成功させており、勝率82%は過去6週間のプレミアリーグでTOP。193センチという長身に加えて、落下点をジャッジするのが早く、常に余裕をもって飛んでいるのが圧倒的な勝率につながっているのだと思われます。以前はハラハラだったセットピースも、今は落ち着いて見ることができるようになりました。空中戦だけでなく、ニアに入ってクロスをカットするシーンや、シュートコースを切る動きからも先読みの能力の高さが窺えます。開幕当初は、1試合あたりで13本のシュートを喰らっていたレッズは、プレミアリーグ平均の9.8を下回る7.9まで被弾を減らすことができました。

ポジショニングのよさに加えて、特筆すべきはリーダーシップです。「I need to be vocal」。デヤン・ロブレンの集中力が高まり、ロリス・カリウスが落ち着いてプレイできるようになったのは、「常に声を出さなければいけない」とリヴァプールの公式サイトに語った彼のコーチングのおかげでしょう。セットピースでは逆サイドのSBにまで指示を飛ばすCBによって、レッズの最終ラインが混乱するシーンは激減し、ヘンダーソンやエムレ・ジャンは高い位置でプレイする時間が増えました。「入って2週間半でフィジカルを100%フィットさせることができた。ハダースフィールド戦を欠場して、再びプレイすることになったときには、戦い方がテーマだった。いつも助けてくれる監督や仲間と話し、最初の頃より理解が深まった」。セインツとポルトを連続で完封した頃から、レッズの守備陣は目に見えて冷静に守れるようになっていました。

「CBのようなポジションは、組織的にやらなければならないんだ。いつも忙しくしていないと。そうすれば、ラクになるからね」。風貌とデュエルの強さから、ハードマーカーと思われがちなファン・ダイクですが、最大の強みはポジショニングやコーチングといったボールがないときのプレイだと思います。プレミアリーグで同じようなセンスを感じるのが、オタメンディ、アスピリクエタ、アルデルヴァイレルトです。最近、トッテナムのCBには移籍の噂が流れていますが、記事を読むたびに「ファン・ダイクとアルデルヴァイレルトが並んでいるところを見てみたい」という欲望にかられます(スパーズサポーターのみなさん、ごめんなさい)。新しいオランダ代表キャプテンは、サラーやフィルミーノ、ヘンダーソンとともにレッズをどこまで連れていってくれるのでしょうか。4月4日にマンチェスター・シティと戦うチャンピオンズリーグが待ち遠しくなる今日この頃です。

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“「I need to be vocal」…ヴィルジル・ファン・ダイクがリヴァプールにもたらしたもの。” への5件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新ご苦労様です。ファンダイクの入ったリヴァプールとの対戦、楽しみです・・というか、かなり心配してます。シティはダヴィド・シルバが出るので攻撃力はさらにアップすると思うので、初戦は3ー3でなんとかならないかな。

  2. Motsuki909 より:

    空中戦の強さ、コーチングの多さ、それに伴うセットプレーでの安定感とクロスの処理。守備の要が決まった事による周囲(ロヴレン、カリウス)への相乗効果。記事内で仰る通り、ファン・ダイク加入以降は安心して観られる試合が増えました。

    それだけでプレーするわけにはいきませんが、守備に於いては予測する能力が非常に重要だと思います。落下地点をいち早く察知する空間認識の能力も高いのでしょうが、相手ボールホルダーの姿勢や体勢から何を狙っているのか等も、試合中に事細かく観察しているのだと思われます。

    中盤の選手が守備に忙殺されずに済んでいる事も、間接的にオフェンス力のアップに繋がっています。加えて、本数的にはまだ少なく感じますが、後方からのロングフィードが蹴れる事も、快速FWを抱えるリヴァプールにとっては大きなポイントです。

    リーグ戦の戦績はイーブンで、1stレグにあたるアウェイの一戦は退場者が出た事を加味しても、トータルスコアで考えればCLなら敗退です。ファン・ダイク効果で失点を減らし、例えば1勝1分というような形であれば勝ち抜けは不可能では無いはずです。サポーターとしては期待先行で、ベスト8進出を期待しています。

  3. Macki より:

    「セットプレーのお団子守備」・・・この疑問が戦術うんぬんではなく!?

    ファン・ダイクのコーチング力で解決できるとは♪ シンプルに「選手達のやる気

    が空回りしていただけ!?」ってコトですね!!。

    —–
    更新ご苦労様です。
    ダイク加入によりセットプレーにおけるへんな緊張感は無くなりましたw
    最終ラインはだいぶ安定して来ましたね。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    ファンダイクやはり凄いですね。CBそしてディフェンスリーダーとして必要なものを全てを持っていると思います。個人的にはコンパニを彷彿とさせます。

  5. GSM より:

    個人的には、サラーよりもダイクが今シーズンのベストサインです!
    それくらいチームが向上したことを実感しています。

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