アザール・キック・ボーイ事件続報~プロだぜこのボーイ、ある意味。
キャピタル・ワン・カップ準決勝セカンドレグ、スウォンジーVSチェルシー戦でアザールがボールボーイを蹴った事件の続報です。日本においては、サッカーファンでない限り、彼のことを知っている人はさほど多くない現状ですが、何とYahoo!のトップに載っちゃいました。わかりやすくて、インパクトがあったんでしょうね、この事件。これを契機に彼の知名度はググッと上がるのではないでしょうか。せっかく、端正な顔立ちなのに、これはもう間違いなく悪者キャラ。がんばっても、おバカやんちゃキャラでしょうね。ああ、もったいない、アザール(といいながら、ほくそ笑む。イケメンが困っているのを見るのは大好きです)。
さて、その後の報道ですが、彼を擁護したいチェルシーのベニテス監督が、「アザールと少年はお互い謝りあった」と発言して「暴行の現行犯を映されたという事の重大さ考えたら、アンタが怒るべきでしょうが、ラファ!」と糾弾されたり、ご本人が「僕は彼が抱えていたボールを蹴ったのであって、彼を蹴ってはいない。だけど、反省している。彼にも謝った」と言っていたり、釈明に大忙しです。これらすべて、正しいリアクションではあります。「刑を軽くしたい」という目的に対して、「被害者と和解した」「故意じゃない、当たってない」「それでも罪を認め、反省している」というのは情状酌量、不起訴をお願いしたいときの3大アピールポイントでしょう。
しかしこの事件、興味深いのは、むしろ被害者のほうです。杉下右京さんなら、まずこちらから捜査に着手するのではないでしょうか。このボーイ、実はチェルシーの対戦相手、スウォンジーの幹部の息子と判明。これだけでも、すでにきな臭さが漂ってきますが、あろうことか試合前にツイッターで「ボールボーイの王様が戻って来た。これが最後の出場だ。時間稼ぎが必要だ」と事前予告していたそうです。なるほど、第一戦で0-2で勝っているスウォンジーは、この試合を1点差負け以内の結果におさめたいので、自分の目の前にボールが転がってきたとき、0-0なら当然、時間がなくなってほしいわけです。さらにいえば、もっとうれしいのは、アザールがピッチを去ってくれること。そう考えると、蹴られた直後の痛がり方は、2006年ワールドカップでジダンに頭突きされたマテラッティの大げさなアクションとオーバーラップします。
もしかしたらこれは、サッカーの試合解説風にいえば「アザールのタックルに、当たってもいないボーイがシミュレーションで倒れ、大げさにファールをアピールしたためにアザール、レッドカード!」ということになるのかもしれません。だとすれば、何と被害者が犯人!?ボーイ、それが事実なら、巧妙なプロフェッショナルファールだ。アンタ、実はプロだろ!!
妄想が過ぎたかもしれませんが、今頃、チームへのロイヤリティが極めて高い17歳は、引退試合できっちり仕事をやり遂げた充実感に包まれ、親に隠れて当地のビール、バスペールエールでも呷っている…いやいや、まさか、そんなはずは。
真相はわからず。アザールは不利な立場に追い込まれています。今、願うのは、マラドーナ、ベッカム、ルーニー、カントナらが、若気の至り、刹那の激昂で犯したレッドカードを乗り越え、その後自らの実力を証明してみせたように、彼がこの逆境を耐え、結果を出し続け、真のプロフェッショナルに脱皮すること。2014年ワールドカップのベルギー代表は、かなり上にいくんじゃないかと秘かに期待してるんです。耐えろ、がんばれ。
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