偏愛的プレミアリーグ見聞録

プレミアリーグは、10月の月間最優秀選手にセルヒオ・アグエロを選出しました。今季9試合出場で8得点、10月のプレミアリーグ3試合で4得点。正確なシュートを次々と決める絶好調ぶりをさんざん見せつけられましたから、この受賞は文句なしでしょう。意外なことに、彼のMVP受賞は初めてだそうですね。

アグエロの素晴らしいところは、得点力もさることながら、ゴール前での判断力です。ここぞというチャンスでパスを選択することが多いエジル、何が何でも自らシュートを決めようとするファン・ペルシやスアレスなど、多くの選手はこのどちらかに分かれますが、アグエロはどちらでもなく、ゴールという結果に結びつきやすいプレイを瞬時に選択します。11月に入ってもその好調ぶりは続いており、2試合で4ゴールを挙げているネグレドは、アグエロに足を向けて寝られないでしょう。マンチェスター・シティの攻撃を止めたければ、この16番を自由にさせないことが最重要課題となります。敵ながら、あっぱれ。ここは素直に「おめでとうございます！」のひとことで、この素晴らしい成果を祝福させていただければと思います。

そして最優秀監督はサウサンプトンのポチェッティーノ監督です。10月のプレミアリーグでは、スウォンジーとフラムをそれぞれ2－0と圧倒。オールド・トラフォードで戦ったマンチェスター・ユナイテッドには終了直前のデヤン・ロブレンのゴールで追いつき、大満足の2勝1分です。昨季のこの時期、プレミアリーグ昇格直後だったとはいえあれだけザルだった守備を、10試合でたったの4失点というところまで叩き直し、マンチェスター・シティやエヴァートンと勝ち点で肩を並べる6位というポジションまでチームを押し上げた手腕は、この賞を獲得するにふさわしいと思います。ちなみに4失点は欧州の5大リーグのなかでも2番めに少ない数字で、上にいるのは今季センセーショナルなサッカーを披露してヨーロッパ全土を驚かせているASローマのみですから、大したものです。

11月こそは、やっと復活の兆しが見えてきたマンチェスター・ユナイテッドからMVPを出したいものです。獲るのはもちろん、10番。あわよくば26番…はさすがにまだ、きついかな。ともあれ、まずは日曜日のアーセナル戦に全力投球ですね。ここで万が一負けるとなると、勝ち点11差となり、これはさすがにシャレになりませんから。