アレクシス・サンチェスとメスト・エジル…高すぎたサラリーが残したさまざまな傷跡。
プレミアリーグ2018-19シーズンは20試合1ゴールに終わったアレクシス・サンチェスも、明るい話題が見当たりません。シーズン終了後に不甲斐ない出来だったとサポーターに謝罪し、イタリアに行くというゴシップが流れた後は、デ・ヘアの高額サラリー要求を報じる際に引き合いに出されるぐらいでした。失意のチリ代表が直近で取り上げられたのは、「過去10年、マンチェスター・ユナイテッドの7番がいかに寒い数字に終わっているか」というテーマでした。マイケル・オーウェンがプレミアリーグ31試合5ゴール、バレンシアは30試合1ゴール、ディ・マリアは27試合2ゴール、デパイが29試合4ゴール。20試合でたった3発のアレクシスを入れた5人の移籍金総額は1億4571万円(約211億円)となり、プレミアリーグ196試合84ゴールという記録を残したクリスティアーノ・ロナウドの売値8460万ポンド(約123億円)を大きく上回ります。
アーセナルらしさを体現していた2人が、窮地に追い込まれていった軌跡を振り返ると、つまずきの元は法外なサラリーだったといわざるをえません。移籍金が高くても、ツッコミを入れられるのはクラブですが、サラリーとなると影響はロッカールームに波及します。プレミアリーグファンやライバルクラブの選手だけでなく、チームメイトの耳目まで集める契約の後、彼らのパフォーマンスは明らかに落ち、同僚はトップを基準に新たな条件交渉を行うようになりました。アンデル・エレーラやアーロン・ラムジーのような交渉決裂は、他のクラブからは聞こえてこない話です。エジルとアレクシス・サンチェスが以前のようなプレイを披露できていれば、アーセナルとマンチェスター・ユナイテッドはチャンピオンズリーグ出場権を失わずに済んだかもしれません。
気前よくサラリーを奮発した2つのクラブは、新たな副作用に苦しんでいます。売りたくても売れない…。選手が報酬の減額を呑まなければ、次の活躍の場に送り出すこともできません。エジルのサラリーに圧迫され、補強の枠が小さくなってしまったアーセナル。マンチェスター・ユナイテッドは、デ・ヘアと条件闘争を続けているようです。心情的には、「何度もチームを救ってくれたプレミアリーグ屈指のGKには、その活躍で積み上げた勝ち点に見合う額を払うべき」と思うものの、アレクシスを上回る額が必要となるなら売りに出したほうがいいでしょう。ロッカールームに軋轢を生むような契約は、神セーブ連発の守護神を並の選手に堕としてしまうかもしれません。
エジルとアレクシス・サンチェスが、今いるクラブであの頃のプレイを取り戻してくれることを祈っておりますが、こうなってしまった以上は新天地でリフレッシュしなければ復活は望めないのではないかと思います。イタリアか、スペインか、パリかプレミアリーグか。高すぎたサラリーが残した傷跡は、違うカラーのシャツを纏った彼らが極上のパフォーマンスを見せてくれるまで癒えないのではないでしょうか。フットボールは何が起こるかわかりませんが、このままでは何も起こらないような気がしてなりません。
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サンチェスの契約は史上最悪です。管理人様も仰るように、エレーラの放出は痛すぎました。これでデヘアやルカクまで出ていくとなれば絶望です。
ここまでマンUで活躍できないのはもはやチームの戦術との相性の問題な気が...
というか攻撃戦術といえるくらいのものがあるかも疑問
エジルとサンチェスの1年レンタルトレードしてくれませんかねぇ。
試合にしか興味がないクラブ経営ニワカです
一つ疑問があります
給与は選手の同意があっても変更することができないんでしょうか?
みなさま、リヴァプールファンさま>
選手の同意があれば、新契約を巻きなおす形になります。トップクラブで活躍したベテランが、中堅クラブや主要リーグではないクラブに移るときはそういった形になることが多いですね。