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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Aston Villa×Liverpool】自陣でミス、カウンター…集中力を欠いたリヴァプールはまさかの7失点!

昨季プレミアリーグで2位と3位のマンチェスター勢が不振にあえぐなか、チェルシーとアーセナルを撃破したリヴァプールは「例年通り」の3連勝スタート。シェフィールド・ユナイテッドとフラムに連勝のアストン・ヴィラを3点差で倒せば、アンチェロッティのエヴァートンをかわして首位に立ちます。コロナウイルスに感染したマネの代役は、やはりジョッタ。チアゴ・アルカンタラとマティプも不在で、肩を痛めたアリソンも欠場です。

負傷者続出ではありますが、クロップ監督の11人を見ると、アドリアンとジョッタ以外はアーセナル戦と同じ顔ぶれです。GKアドリアン、DFアレクサンダー=アーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFファビーニョ、ナビ・ケイタ、ワイナルドゥム、FWサラー、フィルミーノ、ジョッタ。キックオフから攻めているのは、ロス・バークリーとオリー・ワトキンスが加わったヴィラです。4分、ロバートソンのバックパスを受けたアドリアンがジョー・ゴメスへのパスをミスしてしまい、カットしたグリーリッシュがフリーのワトキンスに打たせて先制。プレミアリーグに昇格したばかりのWBAに苦戦したチェルシー、リーズに押し込まれたマンチェスター・シティの苦闘が脳裏をよぎります。

8分に左から上がったグリーリッシュは、キックフェイントでファン・ダイクをかわし、ノーマークのロス・バークリーにラストパス。アップセットの予感が高まる決定機でしたが、左足のダイレクトショットは明らかにミスキックです。徐々にエンジンがかかるリヴァプール。好調ロバートソンが14分に入れた高速グラウンダーは、タイロン・ミングスが足に当てました。1分後、縦パスを収めたサラーが裏に短いスルーパスを通すと、ボックス右に抜け出したフィルミーノのシュートはマルティネスが体を張ってブロック。19分にはマルティネスがサラーにミスパスを拾われますが、パスをもらったフィルミーノは打てず、後ろから上がってきたナビ・ケイタはDFにぶつけてしまいました。

21分、ロバートソンのパスをニアでもらったのはフィルミーノ。切り返しを入れ、左から放った強烈な一撃は、コースを塞いだマルティネスが正面でセーブしました。その直後、左サイドからスプリントしたのはワトキンス。オフサイドを取り損ねたジョー・ゴメスが簡単に振り切られ、右足のコントロールショットがゴール右上に決まりました。31分に決定機を創ったのは、またもグリーリッシュ。前線に飛び出したロス・バークリーへの斜めのパスは完璧なタイミングでしたが、ニューフェイスの左足シュートは右に切れていきます。

33分、縦パスでフリーになったジョッタがカットイン。ナビ・ケイタのシュートのこぼれ球がサラーの足元に転がり、左足の鋭い一撃がゴール左に突き刺さります。しかし1分後、キャッシュのロングフィードでロス・バークリーが裏に抜け出し、ニアに放ったシュートをアドリアンが足でセーブすると、CKのクリアを叩いたマッギンのボレーがファン・ダイクの足で跳ねてゴールに飛び込んでしまいました。さらに38分、ロス・バークリーが右から蹴ったFKは、手前の3人がオフサイドでしたが、左から上がったトレセゲはかいくぐっています。クロスをヘッドで押し込んだワトキンスは、プレミアリーグで自身初のハットトリック!レッズの守備陣は、旗が上がって終わりと高をくくっていたのではないでしょうか。

前半は4-1。直前のマンチェスター・ユナイテッドと同じスコアですが、あちらは相手がスパーズで、30分からは10人です。4点めを奪われたとき、苦笑いだったクロップ監督は、ハーフタイムにナビ・ケイタを下げて南野拓実を投入しました。レッズがラッシュを狙ったはずの後半も、50分までの形勢は互角です。55分の5点めは、ジョー・ゴメスのビルドアップのミスがきっかけです。ロス・バークリーの強引なミドルがアーノルドにヒットしてコースが変わり、アドリアンの頭上を越えてゴールに吸い込まれました。

60分、敵陣で奪ったボールをフィルミーノが前線のサラーに通し、左足のシュートが右隅に決まって5-2。絶不調のジョー・ゴメスはここでアウトとなり、カーティス・ジョーンズが中盤に入ります。66分、フィルミーノが自陣で奪われ、左のグリーリッシュにパスが通ると、右上を狙ったシュートがファビーニョに当たって左隅へ。6-2とされたクロップ監督の最後のカードは、フィルミーノをミルナーです。71分に右からのロングフィードで独走したワトキンスは、飛び出したアドリアンにブロックされますが、76分にワトキンスと同じ位置からスプリントしたグリーリッシュは、GKをあざ笑うようなチップキックで7点めをゲットしました。

ワトキンスがボレーをクロスバーに当て、ベルトラン・トラオレがゴール前に抜け出すなど、2ケタゴールを狙えたアストン・ヴィラは、4つの決定機逃しによって7点で打ち止めとなりました。ユルゲン・クロップ就任以降、これだけ自陣でミスを繰り返し、これだけカウンターを喰らうレッズを初めて見ました。

ポゼッション30対70、パス本数284対626、パス成功率68%対84%までは勝者のスタッツ。彼らから集中力を奪ったのは、パーフェクトだったジャック・グリーリッシュか、チアゴやマネを襲ったコロナウイルスか。アーノルドとジョー・ゴメスのエリアはウィークポイントと化してしまい、いつもはカウンターの芽をあっさり摘み取るファン・ダイクもロングフィードに慌てる凡庸なCBに見えました。いつも通りプレイしていたのは、正確なシュートで2ゴールをゲットした右サイドのレフティだけでした。

ビッグ6といわれるクラブが、トータル13失点で大敗するのを見続けた夜。こんなとき、選手とサポーターは、ひたすら眠って忘れるしかありません。目覚めたら、違うスコアがメディアに掲載されていますようにと念じて、ベッドに入ることとしましょう。今季のプレミアリーグは、直近3シーズンと打って変わって混戦となる予感がします。


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“【Aston Villa×Liverpool】自陣でミス、カウンター…集中力を欠いたリヴァプールはまさかの7失点!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    惨敗です。忘れるしかありません(苦笑)

  2. まさやん より:

    更新お疲れさまです。
    昨年後半からの右サイドの裏を狙われる部分がなかなか改善せず狙われてますね。
    ここまで負けるとこういう日もあると思って諦めましょう。

  3. ペップの街 より:

    シティの惨敗で落ち込んでいたのですが、この結果にはもっと驚きましたし、レッズも全能ではないのだなと勝手に安心‼️しかし、前年覇者がここまでボコボコにされるとは、プレミアリーグは怖いですね。エヴァートンも強いし、リーズも素晴らしいフットボールを実現してますし、今季で勢力図が塗り替えられるのでしょうか。

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