2020.10.27 プレミアリーグ観戦記プレミアリーグ観戦記2020-21
【Burnley×Tottanham】7+10=9!いつもの2人で決めた1発で、スパーズはアウェイ3連勝!

開始3分、アルデルヴァイレルトのロングフィードがラインの裏に走ったハリー・ケインへ。クロスはミスキックとなりましたが、ベテランCBが繰り出す長いボールはこのチームの得点源です。バーンリーの最初のチャンスは4分。テイラーのハイクロスをファーのグズムンドソンがヘッドで折り返すと、ロリスと競ったクリス・ウッドは先に触れず、ファールを取られてしまいました。クラシックなイングランドサッカーを再現しようとしているかのようなロングフィードの応酬が続いていますが、両者とも最終ラインが冷静に対応しています。
目の上を切ったアルデルヴァイレルトの応急処置が終わった14分、アシュリー・バーンズの左足ミドルは大きく左にアウト。タルコフスキーとケヴィン・ロングが統率するバーンリーの守備陣は、スパーズがボールを持つと一気にラインを下げ、ハリー・ケインとソン・フンミンの突破力を封じています。21分にGKポープのミスキックをカットしたソン・フンミンは、ロートンに進路を遮られてチャンスを創れず。シソコが仕掛けた26分のカウンターも、右を並走したエンドンベレへのパスがずれただけで、9人が戻ってしまいました。
34分、左サイドで3人をかわしたエンドンベレのシュートは、ケヴィン・ロングにヒット。直後のブラウンヒルのFKは、ロリスの頭上を越えていきます。38分、バイタルエリアでクリアボールをキープしようとしたエンドンベレがブラウンヒルに奪われ、脇にいたウェストウッドが鋭いシュートを左隅に放ちますが、コースを読んでいたロリスが冷静に押さえました。44分にマクニールからのサイドチェンジが右サイドのグズムンドソンに通り、切り返しからの左足ミドルがニアを襲いますが、シュートを警戒していたロリスが落ち着いてキャッチ。前半のスパーズのシュートはわずか3本で、オンターゲットはありませんでした。
モウリーニョ監督は、どのタイミングでガレス・ベイルを投入するのでしょうか。49分にベン・デイヴィスが横に出したパスがずれ、拾ったウェストウッドがクロスに放ったミドルは、左ポストの外に切れていきます。ソン・フンミンはロートンが抑え、ハリー・ケインはCB2人がチェック。56分、ロートンのロングフィードをウッドが頭で落とすと、ボックス手前から打ったアシュリー・バーンズのシュートはアルデルヴァイレルトが足に当てました。モウリーニョ監督の最初のカードは、57分にルーカス・モウラをラメラです。

76分、右からのCK。ラメラが蹴る瞬間に下がって頭に当て、コースを変えたハリー・ケインの判断が秀逸でした。フリーのヘディングをゴール右に突き刺したのは、ソン・フンミン!今季プレミアリーグ8ゴールでランキングのTOPに立った韓国代表は、7つまでがイングランド代表のエースのアシストです。ヴィニシウスを入れようとしていたモウリーニョ監督は、エンドンベレをロチェルソに方針変更。83分にボックス左のロチェルソが右に浮かすと、ラメラのボレーは力がなくポープがキャッチしました。
92分にソン・フンミンが下がり、加入したばかりのCBロドンがピッチへ。1点を守り切ったスパーズが勝ち点を11に伸ばし、首位に2ポイント差の5位に浮上しました。徹底的なリアクションサッカー。勝てるとみたバーンリーの中盤が前がかりになり、戻りが遅くなったところをカウンターで逆襲し、セットピース1発で仕留めたモウリーニョらしい勝ち方でした。バーンリーは、枚数で圧力をかけようとせず、クリス・ウッドの頭めがけてロングフィードを入れる戦術に徹したほうがよかったということなのでしょう。
ゴールの直前に仕掛けた2度のカウンターで、エンドンベレを走らせる鋭い縦パスとボール奪取という重要な役割を果たしたホイビュルクを、影のMVPに指名したいと思います。歓喜のシーンの前後10分しか見どころがなかった退屈なチームが、2枚のワールドクラスの連携でもぎ取ったこすっからい3ポイント(もちろん、ほめ言葉です)。ハリー・ケインからソン・フンミンで7ゴール、ソン・フンミンからハリー・ケインは2ゴールと、既に9発をコンビで決めています。今季プレミアリーグの序盤戦最大のトピックスとなりつつある「7+10=X」の解は、恐ろしい数字になるかもしれません。(ソン・フンミン 写真著作者/Дмитрий Голубович)
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