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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【WBA×Tottenham】よくある放り込みを極上のアシストに変えた、ハリー・ケインの渾身のバックヘッド!

87分を経過して、0-0。プレミアリーグ8節のWBA戦に勝てば、首位に立つ可能性があったトッテナムは苦しんでいました。ガレス・ベイルの縦パスで始まった13分の決定機は、なぜ決まらなかったのか。左サイドでキープしたハリー・ケインが中央から上がったエンドンベレに浮き球を通し、23歳のMFが胸トラップから右にいたソン・フンミンに落とすまではパーフェクト。今季プレミアリーグで7戦8発と絶好調の7番があっさり決めるかと思いきや、珍しくフィニッシュを躊躇し、アジャイのブロックが間に合ってしまいました。

67分にソン・フンミンのロングフィードがボックス左脇に出たハリー・ケインに通ったチャンスは、後方からスプリントしたレギロンのボレーがバートリーに跳ね返され、リバウンドを左足で叩いたロ・チェルソのシュートは右にアウト。78分にシソコと代わったヴィニシウスは、5分後に左からのグラウンダーをトラップして左足を振り抜きますが、右に飛んだサム・ジョンストンのビッグセーブに阻まれました。ドローなら、サウサンプトンとリヴァプールに届かず。7戦未勝利の昇格クラブとのゲームで、勝ち点ロストは激痛です。

敵陣に侵入したアルデルヴァイレルトが、右サイドで空いていたドハーティーにパス。ウルヴスから加入したSBがゴール前に入れたアーリークロスは、「放り込み」という表現がぴったりで、何でもないボールに見えました。いち早く落下点を読み、バートリーの裏に入ったのはハリー・ケイン。プレミアリーグ7試合6ゴール8アシストのエースがバックヘッドを突き刺した瞬間、ドハーティーが蹴ったボールは、「CBは届かず、ストライカーだけが触れた完璧なアシスト」に変わりました。

0-1で勝ったスパーズは、レスターがウルヴスに1-0で勝つまでの2時間を暫定首位として過ごしました。やはり決めたのは、アシストランキングでTOPを快走するイングランド代表キャプテンです。試合後の会見で、「ロンドンに帰り着く頃には3位になっているかもしれない」とかましたモウリーニョ監督は、この試合でも幾度となくチャンスメイクしていた頼れるエースに最大級の賛辞を贈っています。

「ストライカーにとって最も重要なスタッツはゴール数だけど、決められなかった試合でも、チームのために何ができたかが大事だとずっといってきた。ハリー・ケインについて語るときは、多くのゴールだけでなく、アシストやボールを奪い返した回数、デュエルの勝利数にも触れるべきだ」

7節のブライトン戦で公式戦200ゴールを達成したストライカーは、WBA戦の決勝ゴールでプレミアリーグでも150発を記録しました。バーンリーに0-1、ブライトンに2-1、WBAに0-1と1点差で3連勝。3試合とも、決勝ゴールは残り20分を過ぎてからの1発です。アシスト、ゴール、ゴールと勝利の立役者を演じ続けた絶対的エースがいなければ、スパーズはマン・シティやアーセナルとともに中位で停滞していたでしょう。アグエロ不在のチームや、オーバメヤンが不振のチームとの差は明らかに決定力です。

次節はホームでマン・シティ、10節はスタンフォード・ブリッジでチェルシーとのロンドンダービー。モウリーニョ監督率いるチームに優勝候補というスタンプを押すのは、5連勝を決めてからにしましょう。ライバルたちは、ストライカーとして完成したスパーズの10番を抑えられるでしょうか。チアゴ・シウヴァやアイメリク・ラポルテとの駆け引きを堪能できるゲームが、今から楽しみです。


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