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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Chelsea×MAN.UTD】壮絶なプレス合戦は、両者とも決め手を欠きスコアレスドロー!

プレミアリーグ26節の最注目カードは、4位に着けているチェルシーと2位のマンチェスター・ユナイテッドのシックスポインターでしょう。ホームのチェルシーは、チャンピオンズリーグのアトレティコ・マドリードとの激戦から中4日。レアル・ソシエダとのヨーロッパリーグをスコアレスドローで終えたマンチェスター・ユナイテッドは、中2日というタイトなスケジュールです。さっそく、ブルーズの11人を紹介しましょう。GKメンディ、3バックはアスピリクエタ、クリステンセン、リュディガー。WBにハドソン=オドイとチルウェル、中盤センターはカンテとコヴァチッチ。ツィエクとメイソン・マウントの前にジルーという布陣です。

対するマンチェスター・ユナイテッドは、なかなか調子が上がってこないマルシアルをベンチに置いています。GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ルーク・ショー。セントラルMFはフレッジとマクトミネイ、2列めはダニエル・ジェームズ、ブルーノ・フェルナンデス、グリーンウッド、ワントップに今季プレミアリーグ9ゴールのラシュフォード。2分に左から上がったメイソン・マウントが右足でクロスを上げると、ルーク・ショーがジルーの前でクリアしました。両者とも最終ラインに厳しいプレスを仕掛け、縦のパスコースを限定しています。

6分に4人を抜いて左に流れたリュディガーは、右足でニアに蹴ったクロスが味方に届かず。ハドソン=オドイが右から入れた9分の高速クロスは、ニアのジルーが触れずリンデロフがCKに逃れました。14分のラシュフォードのブレ球FKは、ファンブルを怖れたメンディが冷静にパンチ。1分後、ツィエクが右から打ったミドルはデ・ヘアが正面でキャッチしました。ラシュフォードのFKの後、ハンドを疑われたハドソン=オドイは、オンフィールドレビューでお咎めなし。22分にメイソン・マウントのサイドチェンジがハドソン=オドイに通り、アスピリクエタとのパス交換からウインガーが放ったボレーは、ゴールの左に切れていきました。

マンチェスター・ユナイテッドのプレスは7人がかり。チェルシーの前線は巧妙にパスコースを切っており、サイドでは持たせても中央で自由にはさせません。31分、デ・ヘアのミスキックをカットしたジルーのミドルは、大きく上にアウト。36分にリュディガーのサイドチェンジがハドソン=オドイに届き、アーリークロスにジルーが飛び込みますが、頭にかすったボールは逆サイドに抜けていきました。40分に左から打ったブルーノ・フェルナンデスのコントロールショットは、カンテがコースに入ってCK。息を突く暇もなかった前半は、0-0で終わりました。

トゥヘル監督は、ハーフタイムにハドソン=オドイを下げ、リース・ジェームズを投入しています。59分に左サイドをチルウェルが突破し、中にグラウンダーを入れると、ツィエクのボレーはデ・ヘアが倒れ込みながら右手で弾くビッグセーブ。リバウンドを叩いたリース・ジェームズの一撃は、ルーク・ショーがスライディングでブロックしました。チェルシーが中盤を支配してサイドアタックを繰り返し、中央を固めるマン・ユナイテッドはカウンター狙い。59分にダニエル・ジェームズとのポストプレーで、グリーンウッドが左足を振り抜きますが、ボールは左のポストをかすめて外に抜けていきました。

60分、ラシュフォードの縦パスでルーク・ショーがブックス左をえぐると、クロスはゴール前を横切りファーのワン=ビサカへ。落としを受けたマクトミネイのダイレクトショットは、メンディが左に反応してセーブしました。63分、ツィエクとのワンツーからメイソン・マウントがドリブル突破。ボックス右でかわされたマクトミネイは、ぎりぎりのタイミングで足を伸ばしてフィニッシュをブロックします。65分、ジルーに代わってプリシッチ。攻守が目まぐるしく変わるエキサイティングなゲームは、0-0のまま残り時間は20分です。

74分、ツィエクが横に流したボールをコヴァチッチがダイレクトで狙うと、デ・ヘアが左に倒れてキャッチ。トゥヘル監督は78分にツィエクをヴェルナー、スールシャール監督はグリーンウッドをマルシアルです。85分に左から放ったヴェルナーのシュートは、デ・ヘアがキャッチ。93分のフレッジの強烈なミドルは、メンディが無理せず前に弾きました。0-0、スコアレスドロー。シュート数は18対11、決定機の数もブルーズが上回りましたが、マンチェスター・ユナイテッドサポーターも惜しかったといえるナイスゲームでした。

互いのパスコースを潰し合うプレス合戦。ラスト10分ぐらいで足が止まったように感じられ、冷や汗をかきましたが、何とかゼロに抑えて1ポイントを持ち帰ることができました。ブルーノ・フェルナンデスが珍しくパスの精度を欠き、ラシュフォードにチャンスボールが出なかった一戦。コヴァチッチのパスワークが脅威でしたが、フレッジとマクトミネイがアグレッシブなチェックと攻撃参加でチームを支え、チェルシーのオンターゲットはデ・ヘアが余裕をもって処理できるボールばかりでした。

この試合だけを見れば、ドローは悪くない着地なのですが、マンチェスター・シティの背中がさらに遠ざかってしまいました。ラスト12試合でTOP4をキープし、トロフィーをめざすのはヨーロッパリーグとFAカップというのが妥当でしょう。1月に、いい夢を見せてもらいましたが、後半戦7試合を2勝4分1敗は、優勝チームの戦績ではありません。プレミアリーグ2020-21シーズンの最大の興味は、消化試合数が少ないエヴァートン、トッテナム、アストン・ヴィラまでの8チームが参加する激戦のCL出場権争いです。レスターは逃げ切れるか、チェルシーとリヴァプールはどちらが上に立つのか…!?(フレッジ 写真著作者/Кирилл Венедиктов)


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