偏愛的プレミアリーグ見聞録

プレミアリーグ開幕から3連敗の後、3連勝。冨安、ラムズデール、ベン・ホワイトがフィット感を高め、宿敵トッテナムに完勝したアーセナルは、4勝1分1敗と絶好調のブライトンとのアウェイゲームもベストメンバーです。

GKラムズデール、DF冨安健洋、ベン・ホワイト、ガブリエウ、ティアニー。中盤センターはトーマス・パーティーとサンビ・ロコンガ、2列めにサカ、ウーデゴーア、スミス・ロウ、ワントップは調子を上げてきたオーバメヤン。開始1分、右から強引に突破を図ったサカのシュートは、GKロベルト・サンチェスの正面です。

縦に速いシンプルなアタックをめざすアーセナルに対して、ブライトンはロングボールを多用しています。ガブリエウとベン・ホワイトの裏のスペースは、ラムズデールが的確にカバー。新守護神のスローとフィードは、安心して見ていられます。10分過ぎからは、ブライトンペース。16分に右から抜け出したトロサールは、追いついてきたティアニーの股間を通すシュートを放ちますが、ボールは左に切れていきました。

22分、右からのクロスをラムズデールが前に落とし、ダフィーに拾われたボールがゴール前にこぼれますが、ダンクのシュートは右にアウト。1分後に冨安のクリアを追ったサカが右から抜け出し、ファーのオーバメヤンに高いクロスが通りますが、ヘディングシュートは左のポストに阻まれます。28分、右からのパスを受けたモペイが浮き球でララナを走らせ、速いクロスにトロサールが飛び込みますが、ベン・ホワイトが体を張ってCKに逃れました。

直後のロングクロスをフリーで叩いたダン・バーンのヘッドはクロスバー越え。自陣で冨安が奪われたピンチは、ラストパスをガブリエウが処理して事なきをえます。34分、冨安とククレジャが競って流れたボールがトロサールへ。迷わず放った右足のミドルは、高く浮いてしまいました。

38分の左からのCKは、ファーで勝ったダフィーのヘッドがポストの外。40分に冨安、サカ、ウーデゴーアと縦につながったアタックは、折り返しに反応したトーマスのダイレクトショットが右ポストの脇を抜けていきました。前半は0-0、シュート数は8対4。劣勢のアーセナルは、攻勢だった49分にカウンターに脅かされます。右からのクロスをララナがモダーに落とすと、コントロールショットはうまく曲がらず、助かりました。

53分のサンビ・ロコンガのミドルはロベルト・サンチェスの頭上にアウト。ククレジャ、トロサールと左でつないだ56分のチャンスは、モダーのシュートがアウトにかかってしまいました。58分のトーマスのミドルも、枠の上。アルテタ監督は、63分にウーデゴーアを下げてニコラ・ペペを投入しました。

72分には、オーバメヤンに代わってラカゼット。冨安がラカゼットにぶつけ、トーマスの美しいスルーパスがスミス・ロウに通った76分のカウンターは、ニアを狙った一撃をロベルト・サンチェスがセーブ。80分のトロサールのシュートはラムズデールがキャッチし、直後のククレジャのミドルもGKが左に弾き出しました。

86分に左からのクロスをソリー・マーチがヘッドで折り返すと、モペイの前に手を伸ばしたラムズデールがチームを救うクリア。カウンターの際に足を痛めたサカは、90分にメートランド＝ナイルズに後を譲りました。追加タイムに決定機はなく、0-0のままでタイムアップ。シュート数21対8と押しまくられたアーセナルにとっては、喜ぶべき結果でしょう。

苦戦の原因は、ククレジャとトロサール。トーマスはデュエルで負け続け、冨安はドリブルに翻弄されました。アーセナルからMVPを選ぶなら、的確なカバーリングが目を引いたベン・ホワイトでしょう。オーバメヤン、ウーデゴーア、スミス・ロウ、サカ、ニコラ・ペペ、ラカゼットを全員足してもシュート2本では、ゴールレスもやむなしです。

クロス成功数8対1と圧倒したブライトンに拍手を送るべき一戦。何とか勝ち点1をゲットしたガナーズは、クリスタル・パレスとアストン・ヴィラにホームで勝てば、TOP4の背中を見失わずに戦えるはずです。気を取り直して、次に向かいましょう。直近の公式戦5試合で失点1は、胸を張れる数字です。