イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.CITY×Liverpool】戦術も采配もゴールシーンも、これぞ天王山!両者譲らず極上のドロー!

プレミアリーグ2021-22シーズンのトロフィーの行方を左右する大一番。首位マンチェスター・シティと、2位リヴァプールのギャップは1ポイントです。ペップVSクロップのプレミアリーグ対決は、4勝4分3敗でペップがリード。今季のアンフィールドはハイクオリティな攻め合いで、2-2のドローでした。

優勝を争うクラブが、4月以降に激突するのは8年ぶりです。クロップ監督のスカッドは負傷者ゼロ。ペップの最終ラインにルベン・ディアスがいれば、両者ともにベストメンバーという最高のキックオフになっていたはずです。

ホームのマン・シティから、スターターを紹介しましょう。GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、ラポルテ、ジョアン・カンセロ。MFロドリ、ベルナルド・シウヴァ、デブライネ、FWガブリエウ・ジェズス、フォーデン、スターリング。前回の対戦でサラーにやられた左サイドには、ベルナルド・シウヴァとフォーデンを配しています。

対するレッズは、わが道をいく11人。GKアリソン、DFアーノルド、マティプ、ファン・ダイク、ロバートソン、MFファビーニョ、ヘンダーソン、チアゴ・アルカンタラ。フロントスリーはサラー、ジョッタ、マネという並びです。厳しいプレスの応酬から、攻勢に転じたのはマン・シティ。デブライネのスルーパスで抜けたジェズスが中央に転がすと、スターリングのダイレクトショットはアリソンが前に出て体に当てました。

なおも攻め続けたホームチームは、5分という早い時間に先制しました。FKのクイックスタートから、ドリブルで持ち込んだデブライネが左足一閃。マティプの腿でコースが変わったボールは、右のポストの内側にヒットしてネットを揺らします。9分にカイル・ウォーカーの縦パスを追ったのはジェズス。ファン・ダイクとアリソンの意志の疎通が微妙で、ウインガーがさらうかと思いきや、守護神が冷静に懐に収めて事なきをえました。

13分、チアゴのサイドチェンジがアーノルドに届き、内側でパスをもらったサラーの浮き球がクリアされると、こぼれ球を拾ったロバートソンがファーにクロスを通します。アーノルドがダイレクトで戻し、フリーのジョッタが右足でシュート。エデルソンはセーブし切れず、スコアはイーブンに戻りました。

1-1となった16分、カイル・ウォーカーが縦に出したロングフィードを、スターリングがボックス右でキープ。落としをもらったジェズスのシュートは、アリソンの正面です。マン・シティの厳しいプレスで、自陣で奪われるシーンが目立つレッズは、ラストパスをクリアして耐えています。25分の右からのFKが、ラインの裏を取ったロドリに届いたチャンスは、頭で中央に落としたボールがジョン・ストーンズに合いません。

29分、ラポルテのロングフィードでアーノルドの裏に出たジョアン・カンセロは、SBを振り回してニアのデブライネにパス。素早く右足で打ったシュートは、ニアポストの脇に外れます。35分のジョアン・カンセロのミドルは、惜しくも左にアウト。1分後のCKがクリアされた瞬間、右サイドのジェズスは赤いラインが上がるのをウォッチしていました。

オフサイドを避けるため、ぎりぎりまで待って、ジョアン・カンセロがクロスを蹴った瞬間にスタート。ラインと入れ替わったウインガーは、飛び出したアリソンを冷静に見ながら、ボレーをバーの下に当ててゴールに収めました。前半は2-1。後半開始直後、ファン・ダイクのロングフィードがアーノルドに通り、内にいたサラーが超絶スルーパスを中央のマネに通しました。

右足のフィニッシュがゴール左に決まり、2-2。レッズのエースは53分にも右から抜け出し、ボックスに入ったジョッタにラストパスを通しますが、左足のアウトにかけたシュートはエデルソンが冷静にセーブしました。アーノルドの裏を狙うマン・シティ、ラポルテの背後を突くジョッタ。次のゴールを決めるのはどちらか、予断を許さない展開です。

61分にボックス右でサイドチェンジを受けたジェズスが、2人かわして左足で打つと、コースに入ったファン・ダイクがブロック。スルーパスで抜け出して決めたスターリングは、VARでオフサイドです。67分にデブライネが仕掛けたカウンターは、ボックス左に侵入したスターリングをファン・ダイクがストップしました。

先に動いたのは、ユルゲン・クロップ。70分にジョッタと代わったのは、ルイス・ディアスです。71分、マネのサイドチェンジがボックス右のサラーへ。切り返しから放ったコントロールショットは、ラポルテに触れてファーに逸れていきました。ペップの1枚めは、75分にスターリングをマフレズ。78分にヘンダーソンが下がり、ナビ・ケイタが右のインサイドに入りました。

83分にジェズスに代わってグリーリッシュ、1分後にマネが退いてフィルミーノ。90分にマフレズが中央から蹴ったFKは、左のポストにヒットしました。94分、またもカウンターの仕掛け人はデブライネ。アリソンが前に出ているのを見たマフレズのループシュートは、クロスバーを越えてしまいました。アンフィールドと同じ2-2のドロー決着。両者ともに、持ち味を出し尽くしたナイスゲームでした。

ジェズス起用と、切り札マフレズは納得の采配。クロップのハイラインを崩すべく、アーノルドとロバートソンの背後を徹底して狙い続けたマン・シティ。中盤で劣勢になりながらも、プレミアリーグ屈指のSBコンビとサラーがサイドからキラーパスを決めたリヴァプール。後半のキックオフから40数秒、サラーが持った瞬間にカイル・ウォーカーの裏にスプリントしたマネの判断は見事でした。

残り試合は7、ポイント差は1。マン・ユナイテッドとスパーズが待ち構えているレッズより、ビッグ6とのゲームを終えたマン・シティが有利に見えます。過去10年、競り合いとなった優勝争いをすべて制してきたチームが、まっすぐ連覇に辿り着くのでしょうか。アンフィールドにラングニックのチームを迎える次節が、首位に立てなかったレッズの次なる関門です。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【MAN.CITY×Liverpool】戦術も采配もゴールシーンも、これぞ天王山!両者譲らず極上のドロー!” への2件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    凄いゲームでしたね、気迫が漲りながらも空回りせず、長所を存分に発揮しての攻め合い。レッズのサラー、マネのプレーはまさに秒殺瞬殺、井合斬りのようでした。シティは全員が献身的に走り回りました、ベルナルド・シルバのカバーも凄かった。スターリングのオフサイド、マフレズのループ外しとポスト直撃が・・、しかし贅沢は言えません。負けなくてよかった。この後どうなるかも予想できませんが、シティがリーグとCLを取り、レッズにはリーグカップとFAカップとなれば良いんだけど。

  2. アイク より:

    いや〜見所満載の物凄い試合でした!
    MOMはデブライネでしょうが、何度も立ちはだかるウォーカーはかなり嫌な存在でした。敵ながら最高のSBです。ゴール取り消しになったスターリングのオフサイドは実質やられてましたね。
    終始得点のにおいのする稀有なゲームで、レッズが勝つチャンスも十分にあったはずですが、攻撃されてる時間が長かったせいでしょうか。引き分けに正直ホッとしています。
    疲れましたが、こういう試合をまた観たいですね!

アイク へ返信するコメントをキャンセル