【Arsenal×Crystal Palace】完勝か、低調か!? チェンバレン2発でアーセナル、予定通りの勝ち点3
ボールポゼッション75:25、シュート数3対1が示すように、前半は「アーセナルが圧倒的にボールを支配しながらも、攻めあぐんでシュートまで持ち込めない」試合でした。開始6分、エジルのスルーパスにモンレアルが抜け出し、GKスベローニにシュートをぶつけたところまでは順調な滑り出しを思わせましたが、そこからしばらくは、ペナルティエリアのまわりでひたすらパス交換が続く展開。カウンターすら諦め、中央の守備を固めたクリスタル・パレスと、完全にフリーにならないとシュートを打たないアーセナルが、極端にシュートが少ないゲームを共同演出します。
とはいえ、アルテタとチェンバレンが中央から球を散らし、好調カソルラやエジルがダイレクトパスを駆使して突破を図る攻撃は、いつものアーセナルです。33分、エジルの右からのFKにコシールニーが絡み、ヘッドは空振りに終わるも枠を襲った危険なボールをスベローニがセーブ。36分、右サイドにポジションを移して数的優位を創ったアルテタのスルーパスにサニャが抜け出し、スベローニと交錯したシーンは、先制点の期待を抱かせるのに充分な迫力です。アーセナルがゴールを奪えないまま、90分を終えることはまずないでしょう。
後半に入り、またもや「ハーフタイムのヴェンゲル・マジック」が作動したのか、アーセナルの動きがよくなり、47分、ついに先制します。中盤やや右でサニャからのパスを受け、逆サイドを走るチェンバレンに完璧な浮き球スルーパスを通したのは、最も頼れるサンティ・カソルラです。完全にGKと1対1となったチェンバレンは、フェイントでタイミングを外しながら、ふわっとしたシュートをクロスに決め、1-0。スコアレスドローの不安と焦りから自由になったアーセナル。ここからさらなる攻勢が始まると思われましたが、先に仕掛けてきたのは、何としても勝ち点を持ち帰りたいクリスタル・パレスのほうでした。
50分、サニャのサイドを破ったクリスタル・パレスは、クロスを受けた中央のボラシエがヘッドでコースを変え、右サイドに飛び込んできたジェロームがさらにフリーでヘッド。GKの足元を狙った、教科書通りの見事なヘッドでしたが、GKシュチェスニーが足でブロックするビッグセーブ!クリスタル・パレスの最大にして最後のチャンスが不発に終わると、そこから再びアーセナルの時間が始まります。
71分には、鼻をケガしていたロシツキが久しぶりにプレミアリーグに復帰。その2分後、ロシツキのパスを受けたチェンバレンから追加点が生まれます。ジルーとのワンツーで完璧にフリーになったチェンバレンは、左から中へ切れ込むと、CBを軽くかわして右足で右隅に強烈なシュート!GKスベローニは、左手で触れるのがやっとで、枠の外にボールを出すまでには至りませんでした。これで2-0、勝負あり。アーセナルは、お疲れ気味のエジルとジルーを代え、ギブスとベントナーをピッチに送り出し、そのままセーフティにタイムアップの時を迎えました。
2-0の勝利に文句をつける気はありませんが、来週からリヴァプール、マンチェスター・ユナイテッド、バイエルン・ミュンヘンと続く難敵3連戦の壮行会としては、やや物足りない内容でした。プレミアリーグ24戦17勝と圧倒的な勝率を残しながらも、4点以上奪ったゲームが1試合しかないアーセナルに、大量得点を期待したこちらが間違っていたのでしょうか。低調なのか、順調なのか。クリスタル・パレスがあまりにも積極性に欠けていたので、この日の出来からは調子を判断しかねるところです。
来週のプレミアリーグではリヴァプールと戦いますが、今のガナーズならスアレスとスタリッジを抑え込むことは充分可能でしょう。うーん、それにしてもどちらが勝つのか、まったくわかりません。小賢しい予想などするより、ここは心を無にしてプレミアリーグ伝統の一戦を純粋に愉しむとしましょうか。
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ボランチとしてのチェンバレンはどうでしたか?
ベンゲルが今後は3列目で使っていくとチェンバレンに言っていたみたいですが
ゼラさん>
よかったと思います。ハードに当たるのはアルテタのほうがいいと思いますが、うまくコースを切ったり相手の攻撃を遅らせたり、守備面でも貢献してましたね。