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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Fulham】超絶FK2発…今夜もエリクセンとハリー・ケイン!トッテナムは6位キープ

この日のロンドンダービーを勝てば、プレミアリーグ残留に向けて大きく前進するフラムと、マンチェスター・ユナイテッドの追撃をかわしてヨーロッパリーグ出場権を獲るためには、ひとつも負けられないトッテナム。アデバヨルとエリクセンを中心に、シャドリ、ハリー・ケイン、レノンと「最近おなじみ」のメンバーが並ぶトッテナムに対して、フラムのマガト監督はデヤガとカカニクリッチを起用。攻める姿勢を鮮明にします。

試合開始から、ペースを握っているのはトッテナムでしたが、不安定だったフラムの守備は、随分整備された印象です。1月に獲得したハイティンハとハンゲラント、アモレビアタがスタメンに固定されて連携が向上。トッテナムの攻撃に緩急がなく、サイドさえやられなければ怖くなかったのは確かですが、最初の15分は、これといったチャンスを一度も作らせませんでした。

カカニクリッチの突破などで、少しずつフラムの攻撃時間が増えてきた15分過ぎから、両チームにチャンスが生まれ始めます。17分のトッテナムは、右CKから展開して上がったクロスをハリー・ケインがつなぎ、最後はCBカブールがヘッド。その直後には、右からゴール前に抜けたフラムFWロダジェガがGKロリスと1対1になりますが、シュートはロリスのブロックに阻まれCK。26分には、フラムが右サイドでマイボールを奪われ、エリクセンがアデバヨルを狙ったクロスのこぼれを、すぐ外で待っていたレノンが素晴らしいボレー!ホームチームが先制かと思われた決定機に、GKストックデールが何とか手に当て、0-0は変わらず。ポゼッションはトッテナム、フラムはカウンターという図式で時間が流れていきます。

フラムの最終ラインを崩せず、苛立ちが募るトッテナムに右からのFKが与えられたのは35分。キッカーは当然、エリクセンです。いや、このキックは背筋がゾクゾクしました。強いボールがゴール前に一直線、GKは触れず、飛び込んだパウリーニョにピンポイント!背番号8は右足に当てるだけ。トッテナムが、得意のセットプレーで先制です。

しかし、上位が下位に簡単に勝てないのが、この時期のプレミアリーグです。何としても残留を果たしたいフラムは、リードされた1分後に追いつきます。左からドリブルで上がったMFシドウェルが、前線に張り付いていたカカニクリッチとポストプレー。カカニクリッチが落としたボールを、カブールがうまく処理できずにシドウェルに持っていかれ、フライヤーズのチェックも及ばず右足インサイドがGKロリスの左手の先を抜けていきます。あっという間の同点劇で、前半は1-1。勝ち点1では足りないのは両者とも同じです。後半、中盤にスペースができてくれば、激しい攻め合いにシフトしていくのではないかと思われます。

トッテナムが勝ち越したのは、後半が始まってたった3分でした。切り返しからレノンが上げた左足クロスに、体勢を崩しながら頭で合わせたのは20歳のハリー・ケイン!これで試合は、リードしたホームチームのものになるかと思いきや、フラムは簡単に諦めません。50分、リーセのロングクロスをロダジェガが強烈なヘッド。これはGKロリスがビッグセーブで逃れ、2度目の同点はなりません。53分、ハリー・ケインがゴール前に飛び出して入れたグラウンダーはフラムDFがクリア。まだまだゲームはどう転ぶかわかりません。

しかしついに60分、トッテナムがとどめの一発を叩き込み、試合を決めました。今度は右から、エリクセンの超絶FK!この日2本めの完璧なピンポイントクロスをゴール前で合わせたカブールは、足に当てさえすればOK。今のフラムに対する3-1は、セーフティリードでしょう。

ところが75分、ここまではMVP当確だったエリクセンが、ロダジェガが蹴った浮き球を手で触ってしまいます。決められれば、再び試合の着地はわからなくなるところでしたが、シドウェルのPKはGKロリスがセーブ!これでもう、間違いないでしょう。フラムの反撃に迫力はなく、トッテナムは残り15分を落ち着いて締めて、3-1で順当勝ちです。

ここ3試合を11得点と、以前にもまして点が獲れるようになっているトッテナム。3試合連続ゴールと波に乗るハリー・ケインと、魔術のようなエリクセンのクロス&ミドルですね。残り3試合はストーク、ウエストハム、アストン・ヴィラ。2試合消化が少ないマンチェスター・ユナイテッドが全勝すると、7位転落濃厚なだけに、トッテナムの来季欧州行きは、プレミアリーグ全勝フィニッシュが条件です。

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