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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Liverpool】絶妙ヘンダーソン、圧巻アルベルト・モレノ!リヴァプール、スパーズに3-0快勝!

昨季のプレミアリーグでは、リヴァプールに対してアウェイで0-4、本拠地ホワイト・ハート・レインで0-5大敗を喫したトッテナム。2013年12月15日のこのゲームは、アンドレ・ビラス・ボアス監督解任のトリガーになったゲームでもありました。このときチームにフィットしていなかったラメラ、アデバヨル、シャドリがスタメンに揃うトッテナムは、ポチェッティーノ新監督の下、彼らの活躍で2節のQPR戦を4-0で圧勝。対するリヴァプールは、プレミアリーグ2節のマンチェスター・シティ戦では敗れたものの、今後につながる質の高いサッカーを披露しています。この試合では、期待のマリオ・バロテッリがスタメンに名を連ね、SBにマンキージョ、アルベルト・モレノと、これも新加入の若手コンビが起用されています。

開始早々の3分、左からのクロスに反応したバロテッリが、プレミアリーグ復帰のご挨拶とばかりに至近距離から強烈なヘッド。GKロリスが必死に弾き、こぼれ球に詰めたバロテッリの2発めは右にアウト。トッテナムはかろうじてピンチをしのぎます。優位にゲームを進めるリヴァプールは、8分にさっそく先制。右サイドでパスを受けたスタリッジがドリブルでDFふたりを翻弄すると、裏に旅出したヘンダーソンにスルーパス。ヘンダーソンは、中にいたバロテッリではなくファーサイドのスターリングを選択。素晴らしいラストパスが走り込んだ31番にドンピシャで届き、GKロリスのポジションを見たスターリングはニアに左足で流し込みます。

トッテナムは直後の8分、ベンタレブからのロングパス1本でアデバヨルが抜け出し、GKミニョレの鼻先でループを狙いますが、ボールはゴールの上。11分、リヴァプールはスターリング、スタリッジのふたりで簡単に中央を突破し、スタリッジのミドルが右ポストすれすれを襲います。13分、左サイドからのジェラードのFKは、ファーにいたバロテッリのヘッドにぴったりでしたが、イタリア代表FWのこの日3本めのシュートも右に外れます。20分まではリヴァプールのペースだったゲームは、前半半ばを過ぎると、トッテナムのポゼッションが長くなります。

25分過ぎにはダニー・ローズとスタリッジのミドルシュートの応酬。30分、バロテッリが3度めのチャンスを創ります。ドリブルで簡単にカブールを振り切った背番号45は、前線のスターリングにラストパス。スターリングが粘ってこぼれたボールに、飛び出したGKロリスが先に触ってクリアするものの、このボールがバロテッリの足元へ。無人のゴールにコントロールすれば追加点でしたが、プレミアリーグでの久しぶりのゴールを目前に力んだバロテッリのシュートは左に大きく外れてしまいました。

前半のラストは、攻守がめまぐるしく入れ替わる展開。トッテナム最大のチャンスは41分。自陣右からのロングボールが中央に入ると、アデバヨルの頭上を越えたボールに走り込んでフリーになったのはシャドリ。デヤン・ロブレンもサコもいいCBですが、「危険なボールが入ってくるところを察知する」力はシュクルテルに一日の長があるように思います。シャドリのシュートは1点モノでしたが、ぎりぎりまでコースを見極めたGKミニョレがビッグセーブ。リヴァプールは同点に追いつかれるピンチを逃れました。

パスがつながるリヴァプールに対して、前線へのロングボール主体のトッテナムはやや苦しいか。このエキサイティングなゲームで、次のゴールを奪うのはどちらかと注目していた後半の立ち上がり47分、今季プレミアリーグ2戦連発のラッキーボーイ、右SBエリック・ダイアーがペナルティエリア内でジョー・アレンをつかんでしまい、ジャッジはPK。ジェラードがこれを丁寧に左隅に沈め、0-2。ホームのスパーズが、いよいよ窮地に追い込まれます。

ポチェッティーノ監督は、59分に2枚代えを敢行。ベンタレブをデンベレ、やや精彩を欠いたエリクセンをタウンゼントにスイッチします。このタウンゼントの入りばなを狙ったのは、左SBアルベルト・モレノでした。60分、ドリブルの好きなタウンゼントから自陣でボールを奪ったスペイン代表SBは、60メートルを一気に独走。ペナルティエリアに入ったところで左足を振り抜き、ゴール右隅、ポストぎりぎりに決まるスーパーショット!3点というセーフティリードを得たリヴァプールは、バロテッリとジョー・アレンがお役御免。マルコヴィッチとエムレ・カンという新戦力をプレミアリーグのピッチになじませます。

69分、右からドリブルで持ち込んだスターリングが、トッテナムDFラインを斜めに切り裂き、3人をごぼう抜きにして左からフィニッシュを決めようとするも、これはミスキック。相手ボールになると自陣にきっちり引いてくるリヴァプールに対して、スパーズはクロスを放り込む以外に攻め手を失います。ラスト20分は、完全に意気消沈したトッテナムがただボールをまわすだけの時間。リヴァプールは中央をきっちり固め、危なげなくタイムアップに持っていきました。

今日のゲームは、「リヴァプールが素晴らしかった」のひとこと。トッテナムは、枠内シュートがシャドリの1本と、完全に抑え込まれました。とはいえ、後半開始直後にPKを献上してしまったエリック・ダイアーの若気の至りがなければ、試合はどう転ぶかわからなかったと思います。ダイアー個人を必要以上に責めるつもりはありませんが、47分という時間帯の失点は、リヴァプールに余裕を与え、トッテナムの出鼻をくじく最悪のタイミングでした。0-3完敗ではあるものの、パスワークで崩されたのは先制のシーンのみ。トッテナムのサッカーがリヴァプールに劣っていたというよりは、スタリッジ、スターリング、アルベルト・モレノらの個人技と決定力が彼我の差だった、ということでしょう。

リヴァプールは、守備、攻撃ともこれから連携のクオリティが上がり、さらに強くなるでしょう。バロテッリは、プレミアリーグ復帰をゴールで飾りたいところでしたが、今日のプレイは合格点だったのではないでしょうか。9月16日、アンフィールドにルドゴレツを迎えるチャンピオンズリーグが今から楽しみです!

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“【Tottenham×Liverpool】絶妙ヘンダーソン、圧巻アルベルト・モレノ!リヴァプール、スパーズに3-0快勝!” への6件のフィードバック

  1. 明日エコト より:

    うーん残念ながらスパサポから見たら完敗なんですけどね
    とりあえずつまらないミスからピンチは多いしボール持ってもパス回すだけで崩せないあれ?これは昨季のデジャヴかな…(笑)
    ラメラもあまり通用してなかったしローズはこの試合に限っては昨季みたく裏を取られまくるで散々です
    前半のシャドリのビッグチャンスは決めないと…
    最後にカブールはもう厳しいかな…QPR戦でもアタフタしてたからわかりきってはいたけどさ…

  2. リバサポ より:

    バロテッリはもっと短いスプリントを積極的にできるようになればスタメンも張れることも可能かなと。それができなければ、ファーストチョイスにはなりえなさそうな感じです。
    あとはサコとロブレンだと中盤へのパスが鬼のように厳しいので、コロとロブレンぐらいの組み合わせぐらいがちょうどいいかなと思いますね。

  3. Macki より:

    バロテッリはまずまずだと思いました。CBはサコ、ロブレンの組み合わせはパスに難ありかと思いました。やはりシュクorコロがいいかもですね。前線は問題ないかと。モレノは素晴らしかったですね!

  4. ルタレック より:

    モレノは良かったですね。問題は守備ですね。連携面の問題もありますが、リヴァプールの両CBはミスが多すぎました。今回は無失点でしたが、シティ戦とスパーズ戦を見てロブレンの守備はかなり不安に感じました。簡単にタックルにいってかわされるあたりはヒヤヒヤものです。やはり守備を改善しないと優勝争いは厳しいかなと感じました。

  5. より:

    バロテッリはまずまずだったと思います。
    例のチャンスは枠に飛ばして欲しかったですが(笑

    気になったのは、スターリングがちょっと球離れ悪いかなというのと、CBコンビですね。
    スターリングの方は、気にはなるけど突破しまくってるから仕方ないかなとも思いましたが、CBのロヴレンは特に気になりました。
    無失点とはいえ、ポジショニングが悪いし、ボール持っても前にパス出せないですね・・・。
    サコーは何かずっとドタバタしてるように見えました。
    彼はどうもそういう身体の動かし方してるようにも見えますが(笑

    前線に関しては、スタリッジとスターリングとバロテッリがもっと連携できるようになったら面白くなりそうですね。

  6. makoto より:

    明日エコトさん>
    エリクセンの調子がよければ、また違う展開もあったのではないかと思います。

    リヴァプールサポーターのみなさん>
    デヤン・ロブレンの球出しは、昨季のセインツではさほど問題ではなかったので、連携含めて向上の余地ありだと思います。私は、シュクルテル&ロブレン派です。スターリングは、あれだけ突破できれば多少球離れ悪くてもいいんじゃないでしょうか。以前、若き日のクリスティアーノ・ロナウドに「パス出せ、こら!」と叫びながらゲームを観ていたことを思い出しました。

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