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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Crystal Palace×Chelsea】強いチェルシー!退場者2名の熱いゲームを制した中盤のコンビネーション

PK4本が飛び交ったエティハドのマンチェスター・シティのゲーム、シュート24本と圧倒しながら逆転を許して追加タイムにやっと追いついたアーセナル、大量8点を奪ったサウサンプトン。何やら荒れ模様のプレミアリーグ第8節でしたが、いずれも10分過ぎに格上のクラブがあっさり先制したところは共通していました。セルハースト・パークにチェルシーが黄色いユニフォームで登場したクリスタル・パレスとの一戦は、両者に1枚ずつレッドカードが突きつけられたナーバスな試合。プレミアリーグトップを独走するチェルシーの先制点は、他のスタジアムよりもさらに早い6分。ウィリアンが倒されて得たFKで、オスカルが壁の頭ぎりぎりを越える強烈なシュートを蹴り込み、GKスペロニを破った一発でした。

素晴らしいFKでリードしたものの、チェルシーはアーセナルやマンチェスター・シティ同様、直後に自らのミスから同点にされるピンチを招きます。11分、アザールが右サイドに展開しようとしたパスがウィリアンに当たってクリスタル・パレスのボールとなり、最後方のデラニーからの縦1本がフレイザー・キャンベルへ。先に体を入れたケーヒルは、GKクルトワにヘッドでバックパスを出して終わらせようとしますが、これをさらったフレイザー・キャンベルにクルトワの目の前でループシュートを放たれ、冷やりとさせられます。

土曜日のアーセナルやマンチェスター・シティは先制直後に失点しましたが、チェルシーは何とか1点リードをキープ。クリスタル・パレスの積極的なプレスに、短いパスはつながるものの前線への効果的なフィードができず、シュートが打てないチェルシーでしたが、18分にチャンス到来。オスカル、マティッチと中盤でパスをまわし、センターサークル付近にいたウィリアンに前を向かせると、左サイドへのロングパスに走り込んだのは、何とセントラルMFのセスク。彼のラストパスを受けた逆サイドのアザールのシュートはDFがブロックして追加点はならず、直後のCKからのテリーの決定的なヘッドもゴールライン上でクリアされるものの、チェルシーMF陣の流動的なポジション取りが印象的なシーンでした。

前半途中までは両者冷静なゲームでしたが、27分、テリーの派手なスライディングにフレイザー・キャンベルが倒れ、ピッチ脇に転がると(ボールに先に触っていたテリーにお咎めなし)、ここからはラフなプレイが目立つようになります。30分、この日ジエゴ・コスタに代わってスタメンに入っていたロイク・レミーの足をデラニーがさらってイエロー。40分には、MFジェディナクに足を上げて危険なスライディングをかましたアスピリクエタが一発レッド。このとき、揉み合いの渦中で、フレイザー・キャンベルを投げ飛ばしたセスクがケンカ両成敗のイエローで済んだのはラッキーでした。40分に、今度はロイク・レミーのユニフォームを引っ張って止めたデラニーに2枚めのイエローが出て10人対10人となり、後半早々のチェルシーの追加点を決めたのは、厳しいジャッジなら前半の終わりにピッチから締め出されていたかもしれなかったセスクでした。

51分のチェルシーのゴールは、アーセナルのやりたいサッカーを代わりに披露したかのような、中盤の見事なコンビネーションでした。右でイヴァノヴィッチが詰まってマティッチに戻すと、マティッチが左のアザールに攻めの拠点を変え、ここからアザール⇔セスク、アザール⇔セスク、オスカル⇔セスクと3つのダイレクトパスでセスクがGKと1対1。GKスペロニと相対したセスクは、冷静にGKスペロニの左、ニアサイドを抜き、チェルシーが0-2です。アーセナルでもどうにもならないプレミアリーグ首位との絶望的な2点差を、ホームとはいえクリスタル・パレスがひっくり返すことはないでしょう。

チェルシーの攻撃をしのぎ続けたホームチームが一矢を報いたのは、試合が終わろうとしている90分。このゴールは、退場したアスピリクエタの重要度を示すような一撃でした。チェルシーの左サイドに入っていたフェリペ・ルイスが、途中出場のウィルフリード・ザハに簡単に突破され、正確なグラウンダーが中央のフレイザー・キャンベルの足元に入って1-2。左のスペシャリストであり、攻撃力があるということで今季、チェルシーに加入したフェリペ・ルイスですが、守備が軽くて攻め上がりの迫力もさほどなく、ここまではレーダーチャートを作ればすべての項目でアスピリクエタが上でしょう。

それにしても強いですね、チェルシー。この日の2点めに象徴されるように、昨季のチームよりDFラインの裏を突こうという意識が高く、中堅以下のクラブ相手に点が獲れずに攻めあぐむ試合がないのが独走の理由だと思います。来週はいよいよ、オールドトラフォードでマンチェスター・ユナイテッドと当たります。この試合は、守備力の差でチェルシーに軍配が上がりそうですが、マンチェスター・ユナイテッドがオープンな殴り合いの展開に持ち込めるかどうか。先制点がどちらに入るかで、試合の流れは大きく変わりそうです。プレミアリーグ優勝争いの灯を消さないためにも、ファン・ハール監督にはせめて勝ち点1を奪ってもらわないといけません。

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“【Crystal Palace×Chelsea】強いチェルシー!退場者2名の熱いゲームを制した中盤のコンビネーション” への2件のフィードバック

  1. パックン より:

    コスタ不在だとやはり攻撃力が落ちますね。
    レミーも実力者ですから連携が取れてくればもっと良さが出てくるのでしょうけど。
    もしコスタ欠場となればユナイテッドにも十分チャンスがあると思いますよ。

    ちなみにセスクにもキャンベルにもカードは出ていませんよ。

  2. makoto より:

    パックンさん>
    セスクとマティッチがいる真ん中を崩せるイメージがあまりなくて…。ちなみに、2人にカードは出てますね。念のため、プレミアリーグ公式まで確認したので、間違いありません。

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