【Arsenal×Sunderland】サンダーランド残留決定!負けパターンのアーセナルは安堵のドロー
19分、自陣でボール奪取に成功したアーセナルは、右サイドで空いたエジルからファーのラムジーにつながるものの、落としたボールをダイレクトで狙ったウィルシャーのボレーが大きくアウト。22分にはエジルのクロスをアレクシス・サンチェスが右から狙い、こぼれ球をフォローしたカソルラのミドルがパンティリモンを襲います。アダム・ジョンソンやウィッカムのドリブルは冷静に対処され、最前線のグレアムと外に開いたデフォーまでボールがつながらないサンダーランドはチャンスなし。完全にゲームを掌握するガナーズですが、30分のエジルのミドルは残念ながら右足で、枠を捉えることができません。
エジルを中心に中央をダイレクトパスで切り崩そうとするガナーズは、最後のパスに正確さを欠き狭いスペースを通せません。39分のアレクシス・サンチェスのミドルもGKの正面で、我慢比べとなった前半は0-0。グレアムが精彩を欠き、カウンターが機能しないアウェイチームはこのままではスコアをキープするのは難しいでしょう。
アドフォカート監督は、耐えきれないとみたのでしょう。ハーフタイムに2枚代えです。ロドウェルで中盤の抵抗力を上げ、スティーブン・フレッチャーが前線でタメを作るという狙いは、後半開始直後に結実するかと思われました。49分、右から上がってGKと1対1になったのはフレッチャー。1分後に左サイドからオフサイドラインを冷静にみて裏に抜けたのはデフォー。2つのビッグチャンスは、オスピナが落ち着いたセーブを見せてクリアします。55分、ベジェリンのアーリークロスに合わせたジルーの左足アウトサイドは見事でしたが、今度はパンティリモンがナイスセーブ。2分後に右からのボールを狙ったギブスのヘッドも、パンティリモンがダイビングキャッチで防ぎます。
59分、アレクシス・サンチェスのシュートのこぼれ球から、縦パス1本でメルテザッカーの裏に走ったフレッチャー2度めの1対1は、最後までボールを見切ったオスピナが手に当ててまたもゴールならず。ゲームは前半とは打って変わってオープンな展開です。67分、ウィルシャーがウォルコットにピッチを譲った直後でした。デフォーとの連携で攻め上がってきた左SBアーンホルトのシュートに、フレッチャーが飛び込んでコースを変えますが、ボールは惜しくもゴール左に切れていきます。アーセナルは、ベジェリンとメルテザッカーの裏が大きな穴となっており、無策でゲームを進めれば、もう2~3発は危険なシーンを覚悟しないといけません。
71分に右サイドを突破したウオルコットがパンティリモンに止められると、73分にはクロスをクリアしたジョーンズのヘッドがポストに当たる大ピンチ。残り時間がなくなるにつれてサンダーランドの足が重くなり、アーセナルのワンサイドゲームの色が濃くなります。80分、ヴェンゲル監督の2枚めは、エジルに代わってロシツキ。厳しい試合の決着をベテランのパスセンスに託します。82分、ロシツキがさっそく見せてくれました。アウトを使った絶妙なパスでウォルコットをポストに使い、自ら走り込んでシュート。決まったかと思われたきわどい一撃は、左ポストをかすめます。87分にもロシツキは、ウォルコットの決定的なシュートをお膳立て。エジルよりも前への推進力が強い34歳の登場がもう10分早ければ、エミレーツに歓喜の渦を巻き起こしていたかもしれません。しかし、実際に喜びを爆発させたのは、0-0でプレミアリーグ残留を決めたアウェイサポーターのほうでした。
負け試合を、GKに救ってもらいました。いえ、サンダーランドの話をしているのではなく、アーセナルです。チャンスを決められず、前がかりになったところにカウンターを喰らい、DFラインの裏を突かれるのは今季も何度も見た典型的な負けパターン。クレバーなポジショニングで決定的なシュートをことごとく体に当てたオスピナが、今夜のMVPでしょう。勝ち点3を奪えずマンチェスター・シティの2位を確定させてしまったことを悔やむより、4位に勝ち点3差をつけてプレミアリーグ3位をほぼ手中にしたことを喜ぶべき一戦でした。もうひとつ収穫があったとすれば、コクランがいないとどうなるかを体験学習できたことでしょう。アドフォカート監督が選手起用を間違えてくれた前半はよかったものの、後半はフレッチャーに完全に振り回されました。ヴェンゲル監督が、コクランと同じ役割を果たせる選手がもうひとり必要だと痛感したなら、ホームで16位とドローという冴えない結果にも意味があったのではないかと思います。
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更新お疲れ様です。
煮え切らない試合でしたが、勝ち点1を獲得できて、ほぼ3位を確定できたことがせめてもの救いでしょうね。
SWA戦との違いは、相手CFの決定力の差、だったでしょうか、オスピナの好セーブがなければ、エミレーツが
ブーイングの嵐になっていたでしょう、チェフのような勝者のメンタリティーがあるスーパーなGKを獲得する
チャンスが今回はありますが、正直、オスピナを外す理由もないので、このままでいいのでは、と思います。
さらにいうと、FAカップ決勝はオスピナでいってほしいですね、シュチェスニーはやらかしそうなので…。
しかし、監督はロシツキを評価している割には使わないですねぇ、厳密にいえば、ローテーションしない
んですが…、ウィルシャーとラムジーを並べるのは今更ながら危険ですし、無失点は本当に幸運でした。
今日のような引いている相手には、ロシツキはすごく有効なんですがね、ウォルコットが活き始めたのも、
彼の投入からでしたし、個人的には、ウォルコットを入れた時間にロシツキを入れるべきだった、と思います。
あと、やっぱりこういう膠着した試合で、ゴール前で決めてくれる点取り屋が、一人欲しいですね、ジルーがマークに
あうのはわかりきっているので、空いたところに飛び込んでくれるような選手がいてほしいところです。
いやー危なかった
オスピナさんありがとう
補強は期待すると「また10番か」「またウイングか」とガッカリしてしまうからソッと見守るだけにしときます
サッカー小僧!さん>
ロシツキとウォルコットの同時投入は、賛成です。スピード系のアタッカーとMFを入れる際は、「アタッカーを先に入れて警戒させてしまってからMF」よりも、同時かむしろ「MFを先入れして、体があったまってパスが決まるようになってからアタッカーで勝負」のほうがいいと思います。岡野→森島の順に入れて、岡野対策された後に登場した森島が抑えられてしまったフランスワールドカップの日本を思い出しました。
実はグーナーさん>
オスピナさまさまでしたね。シュチェスニーなら足元に飛び込んで倒してしまいそうなシーンを、最後までよく見て止めた1対1はクレバーなプレイだったと思います。