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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Stoke×Chelsea】強引な攻撃で墓穴を掘ったチェルシー、1点を追いつけずついに7敗め!

オスカルとセスクがベンチで、スタメンにはアザールとペドロ。モウリーニョ監督の名前を叫ぶ熱きサポーターに背中を押され、ミッドウィークのディナモ・キエフ戦で2-1と勝利したチェルシーは、中盤を2枚入れ替えてブリタニアのストーク戦に臨みます。プレミアリーグのホームゲームで3試合をクリーンシートに抑えられ、ボーンマス戦以外に勝利がないストークは、10日前のキャピタルワンカップでPK戦勝利を挙げた相手に連勝を飾れるでしょうか。ボージャン・クルキッチ、シャキリ、ウォルターズ、アルナウトヴィッチと個人技に長けたアタッカーを擁するホームチームは、昨季プレミアリーグ王者を相手に互角の立ち上がりを見せています。モウリーニョ監督がスタジアム入場禁止処分となったチェルシーは、先にゴールを奪って余裕を持ってゲームを進めたいところです。

12分、右サイドからのチャーリー・アダムの危険なFKはズマがカット。直後にアザールがドリブルで運び、ウィリアン、ラミレスとつながったカウンターは迫力がありました。27分、右のボージャン・クルキッチからのパスを受けて、左足で狙ったグレン・ジョンソンはストライカーのようでした。枠を襲ったボールはGKベゴヴィッチが右手に当てて事なきをえますが、相変わらずチェルシーDF陣の寄せが遅いのが気になります。21分、マティッチのインターセプトから左のペドロに展開し、クロスのクリアをダイレクトで打ったラミレスのミドルはGKバトランドが上に弾き出しました。ストークは、ボールを奪取してもパスがスムーズにつながらず、シャキリ、チャーリー・アダム、ボージャンは無理なドリブルが目立ちます。

32分、ウィリアンのCKをペナルティエリアの外から蹴り込んだアザールのシュートはウォルターズがブロック。ここからチェルシーの攻撃がしばらく続きます。ストークは意志の疎通がままならず、右サイドのシャキリのドリブル以外に脅威がありません。40分、ペドロの落としを受けたジエゴ・コスタに3人がすがりながらもシュートコースを塞げず、先制かと思われたシーンはGKバトランドが足で阻むビッグセーブ!連携なきストークは、プレミアリーグのクラブとは思えない出来ですが、チェルシーも選手が重なるシーンが多く、両者今ひとつの0-0。足元に飛び込んでこず、待って受けることが多いストーク守備陣には、ミドルシュートが効果的でしょう。チェルシーが後半の早い時間にゴールを決めれば、一気に勝負が決まるのではないでしょうか。

ところが53分、先制はホームのストークでした。唯一の脅威だったシャキリの素晴らしいスルーパスでグレン・ジョンソンがフリーになり、右からのグラウンダ―を中のウォルターズが競って浮かすと、左にいたアルナウトヴィッチが長身を倒してバイシクル!ベゴヴィッチは触るのが精一杯で、ボールはゴールの左隅におさまります。チェルシーはペドロが下がり過ぎで前線が薄く、61分にドリブルで持ち込んだアザールの左足シュート以外にきわどいシーンがありません。65分、シャキリが上げたゴールに向かってくるクロスに、ニアに入ったアルナウトヴィッチがヘディングシュート。枠には飛ばなかったものの、これも危ないシーンでした。

67分、右からの折り返しを受けたペドロのシュートコースにDFが入れず、決定的な一撃が左隅を襲いますが、ポストを叩いたボールは左に跳ね返り、ゴールならず。残り20分、チェルシーはラーマン・ババとペドロを下げ、セスクとオスカル。ストークはボージャンをキャメロン。相手がロイク・レミーを投入したのを見たヒューズ監督は、77分にチャーリー・アダムをアフェライに代え、後ろを固めて逃げ切りを図ります。80分、右サイドを起点にした攻撃が左のアザールにつながると、右隅を狙ったシュートは今度こそという一撃でしたが、わずかにポストの外。85分にはジエゴ・コスタのラストパスでロイク・レミーがフリーとなり、バトランドを抜き去ったものの体勢を崩してシュートは枠にいきません。

最後にチャンスがあったのは、カウンターに徹していたストークのほうでした。アルナウトヴィッチが強引な突破に失敗して2点めはならなかったものの、追加タイムのチェルシーは焦りからか攻撃が単調になり、ノーゴールでタイムアップ。7敗めを喫したチェルシーは、この日スウォンジーに勝ったノリッジにかわされ、プレミアリーグ16位に順位を落としてしまいました。

アウェイチームの敗因は、強引さでしょう。ストークのチェックが緩く、1人2人ならあっさり抜けるため、アザールは持ち過ぎが目立ちました。連携が少なかった攻撃陣は、パスの多くが足元。SBとセントラルMFを下げ、前の選手を投入したうえに全員が中央に殺到したので、ゴール前が渋滞して却って崩しにくくなってしまいました。ピッチを広く使い、サイドからのクロスを走り込んだ選手に合わせたり、ダイレクトのポストプレーからミドルを狙うなりの工夫があれば、組織的ではなかったストークは耐えられなかったでしょう。ロイク・レミーを投入する際に、トップを2枚にするのではなく、ジエゴ・コスタを諦めてラミレスの攻め上がりやミドルに期待したほうがよかったのではないかと思います。

次戦はマンチェスター・シティを苦しめたノリッジ、月末はプレミアリーグ10戦連続負けなしのトッテナムとのロンドンダービーで、いずれも楽に勝てる相手ではありません。個々の選手の動きはよくなり、キエフ戦で復活の兆しを見せたチェルシーでしたが、守備だけでなく攻撃の戦術を見直さない限り、苦しい季節はもうしばらく続くかもしれません。(マルコ・アルナウトヴィッチ 写真著作者/Michael Kranewitter)

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“【Stoke×Chelsea】強引な攻撃で墓穴を掘ったチェルシー、1点を追いつけずついに7敗め!” への8件のフィードバック

  1. 青の爺 より:

    もういいでしょう。
    消化試合数とポイント数を見れば現実的には上を見るよりも降格しないか、を心配するべきです。
    さらに攻撃も守りも戦術が崩れている。
    FAとも内部スタッフとも問題を起こしている。
    今のジョゼをそこまでして引きずる必要は無いではありませんか。
    今さらっと身を引いた方がジョゼにもチェルシーにもダメージは少ないと思うのですがね。

    とは言え、去年の後半から頑なにメンバー固定だったので長期は難しいと見ていましたが、
    流石に今季ここまでくるとは。。。

  2. chelさぽ より:

    ババは馴染むのにもう少し時間が掛かりそうですね。失点シーンの裏を簡単にとられるのは気になりました。シャキリとマッチアップするのに前半でイエローを貰ったのは痛かったです。

    アザールは前節より気迫は見られましたが、持ちすぎに関しては周りの足が止まってしまっているのも原因ではないでしょうか。

    コスタはボールが入っても収まらない、ロストすると立ち尽くすのが耐えがたかったです。あれをしょっちゅうやると他の選手もがっくりするでしょう。レミーがバトランドを抜け出したシーンもコスタならシュミレーション→ノーファウルが簡単に想像できたので強引にでも撃ったレミーは好印象でした。

    マティッチの復調が感じられるので全体的に上がってはきてるのかなと思います。1度コスタを外したチェルシーを見てみたいですね。

  3. nyonsuke より:

    他サポですが、失礼します。

    なぜコスタはこれほどまでに起用されるのでしょうかね?
    アザール、マティッチ、セスク、テリーまでもが戦術的に外されている中、ピッチ内で全く貢献していないコスタが外されない理由はなんでしょう?
    以前からコスタのダーティーなプレイは有名ですが、今は自チームに影響を及ぼしているようにみえます。
    前で動かず、接触しては倒れて審判にアピールする姿は見ている側としては好調であった去年よりも見ていてイライラします。
    これほどまでにコスタが起用されるのは、あえて戦術的なのか、もしくはピッチ外の要因などで何かあるのでしょうか?
    昨日の試合ではレミーにもっと長い時間を与えたほうが得点の可能性があったと思います。
    それとも冬にストライカーを獲得するための、オーナーへのアピールですかね?(そんな余裕はないと思いますが・・・)

  4. makoto より:

    青の爺さん>
    攻撃に形がなく選手の個人力担保になっているのが特に厳しいですね。今思えばですが、ゴールが奪えなくなった昨シーズンの春ぐらいからこの兆候はあったのかもしれません。

    chelさぽさん>
    アザールは、出しどころがなくて…という面もあったでしょうね。ロイク・レミーが倒れながら右足でシュートしたシーンは、私もchelさぽさんと同じことを考えました。

    nyonsukeさん>
    ジエゴ・コスタを外さないのは、外的な理由のように思えます。ロイク・レミーのワントップか、オスカルゼロトップ等のほうが、攻撃はうまくまわりそうですね。昨日については、「レミーをもっと長時間」は賛成です。その際、ジエゴ・コスタは外したほうがよかったでしょう。

  5. パチ より:

    コスタは昨季の良い時期とくらべると酷過ぎますね
    キレがないすぐ転ぶ
    チェルシーのサポではないですけどサポの皆さんもおかんむりでしょう(笑)
    レミーやファルカオにもっと時間を与えるべきでは?

    —–
    結局低いDFラインを変えていかないとどうしようもないんじゃないですかね…。
    寄せの甘さに関しても正直最初のポジショニングがもう数歩前だったら追いついたのにと感じるシーンが多々あったし、失点のシーンもババがボージャンにチェックに行こうとして躊躇して中途半端になってしまったことが原因ともいえるし、攻撃も含めて全体的に意識が後ろに引っ張られているような気がするんですよね。
    だからマティッチの素早いフォアチェックも昨シーズン後半から徐々に一歩遅いと感じるようになったし、攻撃に関しても思い切りのいい追い越しもなく連動性なしのアザールら個頼みの攻撃になってしまってるというか…。
    例えばCBがズマとカルバーリョとかだったら基本前にでる守備だから、全体的に前にでる意識を持ちやすいとかあるんじゃないですかね…。
    アザールをチェルシーに残したいと考えるのなら、そろそろテリーを変えて意識ベクトルが前向きのチームに変えたほうがいいんじゃないかと思うんですけどね。

  6. ぐら より:

    チームとしての連携はストークはまだまだですね
    とはいえこうして勝ちを拾って行くうちに今のメンバーでのベストな戦い方を見つけていけるんじゃないかと信じてます

  7. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    私も、当面はロイク・レミー先発がいいのではないかと思ってます。

    パチさん>
    うーん、低く構えて呼び込んで勝つサッカーを続けてきたチームだけに、ライン上げたら別な問題で負けてしまうのではないかと心配になります。チェックが遅れたり、躊躇するシーンが目立つのは確かですね。チーム内のコミュニケーションを増やし、「失敗しないのが大事なのではなく、失敗をフォローするのが大事」という意識付けをする必要があるのでは?と思いました。出足の遅さ、動きの少なさなど、すべてのネガティブな状況は、失敗への怖れからきているように感じます。

    ぐらさん>
    そうですね。ひとたびはまれば相当スゴそうなんですけどね。

  8. レミー より:

    本当にレミを先発で使って欲しいです。コスタはせっかく抜けても転んでアピールということしかしないので…
    でもモウリーニョのことですからあまりレミを先発に使う感じはなさそうに思ってしまいます。デンババをあまり使わずトーレスを使い続けてたように。ネームにこだわってるようにも思えてしまいます

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