【Sunderland×Leicester】神はレスターに宿りたもう…5試合連続のクリーンシートで優勝目前!
GKシュマイケル、DFモーガン、フクス、フート、シンプソン。カンテとドリンクウォーターがセントラルMF、サイドにはマフレズとオルブライトン。2トップに岡崎慎司とジェイミー・ヴァーディという11人は、4戦連続1-0勝利を続けている不動のスタメンです。サンダーランドの期待は、デフォーとボリーニの2トップと、その下に控える1月加入のカズリ。ファン・アーンホルトとイェドリンがサイドから仕掛け、中のアタッカーに決めさせるオーソドックスな攻め方となるでしょう。キックオフ早々、ヴァーディから岡崎慎司に浮き球が上がり、直後のCKも岡崎へ。アウェイチームがアグレッシブに攻撃を仕掛けています。
最初のシュートはカンテのミドル。7分にはフートにきわどいクロスが入るなど、レスターが一方的に押しています。以前と比べると、ずいぶん岡崎慎司にラストパスが出るようになりました。シンプソンからのボールは悪くなかったのですが、ヴァーディも岡崎もマークが厳しく、シュートを放つには至りません。14分に2トップで仕掛けたカウンターは、岡崎慎司が左から入れたグラウンダーをカブールがカット。プレミアリーグ19位は、ここまでノーチャンスです。17分、ドリンクウォーターのミスからキルヒホフ、カズリとつながったチャンスは、左のデフォーが浮かしたボールがつながりません。21分、裏に走ったカズリを見たエムヴィラが、斜めに出したボールは惜しかった!カズリのスライディングはわずかに届かず、堅守の首位から先制点を奪えません。
それにしても、両者ともよく走ります。どの時間帯でも、誰かが全力疾走しているスピーディーな展開は、シュートが少なくてもテンションが上がります。35分、右からのボリーニのクロスはカブールのヘッドが浮いてしまい、レスターはマフレズと岡崎慎司のシュートをことごとくブロックされます。44分には左から突破を図った岡崎がヴァーディにラストパスを通すも、エースのボレーはミス。その2分後、デフォーのパスを受けたボリーニの右足の一撃がモーガンに当たってコースが変わるも、シュマイケルが体を残して足で防ぐビッグセーブを見せ、先制を許しませんでした。前半は0-0。ここ4戦同様、レスターの最終ラインはシュートレンジでのポジショニングを間違えません。
後半開始直後はサンダーランドペース。レスターはサイドに出た選手が孤立するシーンが多く、苦し紛れのボールしか出てきません。イェドリン、デフォー、ボリーニと積極的に狙うホームチーム。クロスに強いプレミアリーグ首位の守りを崩すには、ミドルシュートは効果的でしょう。52分、カンテとのコンビネーションで岡崎慎司が左足でニアを狙うも、体のひねりが足りずに左に外れます。ヴァーディが仕掛けたショートカウンターは、中央に走り込んだドリンクウォーターのトラップが大きくGKマンノーネの餌食です。
62分、岡崎慎司をウジョアは、ラニエリ監督の常套手段。ゲームは、プレミアリーグによくある中盤省略型のオープンな展開になりつつあります。66分、ついにきましたジェイミー・ヴァーディ。ドリンクウォーターの縦パス1本、左からマンノーネの前に持ち込み、右足インサイドで逆のサイドネットへ。プレミアリーグでは6試合ノーゴールだったエースの一発は、節目となる今季20本めです。こうなると、このチームは強い。アーセナルに敗れた後の6試合で、レスター相手に同点ゴールを決めたのはWBAのみ。ノリッジ、ワトフォード、ニューカッスル、クリスタル・パレス、セインツが奪えなかったゴールを、サンダーランドは決めることができるでしょうか。
カズリ、エムヴィラ、ボリーニが次々と下がり、エンドイェ、ロドウェル、レンス。アラダイス監督の必死の采配でホームチームの攻撃は活性化したものの、77分の左からのクロスにフリーのファン・アーンホルトがトラップを流すなど、ここぞというところでシュートが打てません。82分には、レスターに神がついているとしか思えないシーンがありました。ファン・アーンホルトのパスがDFに当たり、左でどフリーのロドウェルへ。ゴールの真ん前からのシュートは、右隅にインサイドで流し込めば確実に入るイージーなチャンスでしたが、何とロドウェルは打ち上げてしまい、アラダイス監督は頭を抱えます。ウジョアが1対1を止められたのは痛恨でしたが、サッカーの神様をも味方につけているような今のレスターには、2点は必要なさそうです。マフレズをデマライ・グレイ、オルブライトンをアマルティで試合を畳もうとしているラニエリ監督のチームに、プレッシャーは感じられません。時計は90分をまわりました。プレミアリーグ2015-16シーズンの火が消えようとしています。
ヴァーディが至近距離からの2発をマンノーネに止められたのは、5試合連続の1-0でという神の思し召しなのかとすら思いましたが、最後の最後でヴァーディがペナルティエリアを飛び出したマンノーネを抜き去り、とどめを刺しました。0-2、強い強いレスター。アーセナルの優勝は、もうないでしょう。彼らが今季のプレミアリーグ優勝にふさわしいチームであることに異論はないのですが、普通ならやられている決定的なピンチで相手がミスをするなど、2年前のリヴァプールには吹かなかった強い追い風も感じます。プレミアリーグ33節、「優勝を争うクラブが戦う大一番」と呼べる最後のゲームとなるかもしれないトッテナムとマンチェスター・ユナイテッドの一戦が、いよいよ始まります。
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もはや見事の一言です。どんな小説家も映画監督も、今季のようなドラマは脚本にしないでしょう。あまりにもリアリティーがなさすぎて没になるからです。愛するアーセナルのことは少し忘れて、このスポーツに出会わせてくれたサッカーの神様に感謝します。頑張れレスター、頑張れ岡崎。
ここから、より重圧がつよくなってくる場面で岡崎が普段どおり、効果的にプレーできるのなら、本当に日本代表はこの人中心に組み合わせるのがいいと思う今日この頃です。
ひろとさん>
エースが止まっても他の選手がカバーし、他が獲れない試合ではエースが決めるという絶妙な状態が続いていますね。この時期の5連勝は素晴らしいのひとことです。
リバサポさん>
岡崎は、ハートが強いですよね。走る選手はそれだけでも貢献度大なので、最後までやってくれるのではないでしょうか。
更新ご苦労様です。
素晴らしいの一言です!ここまで来たら最後まで突っ走って欲しい!それができるチームです。次節のハマーズは厄介ですが、難攻不落になりつつあるキングパワースタジアム。彼らはきっとやってくれるはずです。レッズサポですが、このチームは観ていて本当に面白い!
Mackiさん>
ハマーズ戦はおもしろくなりそうですね。私はドロー予想です。