【Crystal Palace×MAN.CITY】復活ヤヤ・トゥレ!値千金の2発で疲労困憊のチームを救う!
クリスタル・パレスの本拠地セルハースト・パークで行われたゲームは、ザハとタウンゼントの鋭いサイドからの崩しに対して、マン・シティは前線からのプレスでパスコースを限定し、前でボールを奪おうとしています。アウェイチームもスターリングとノリートに展開して攻める形が多く、サイドでの攻防が勝負を分けるポイントとなりました。
12分にコラロフを抜き去り、オタメンディを翻弄したザハは、フィニッシュをブロックされたものの相変わらず危険な存在です。自陣での細かいミスが目立つマン・シティは、タウンゼントに自陣でボールを奪われるシーンもありましたが、中央のスペースはコンパニ、オタメンディ、フェルナンジーニョがカバーしており、今季プレミアリーグ4ゴールのベンテケはシュートレンジで自由にさせてもらえません。ヤヤ・トゥレはハーフライン付近で左右にボールをさばいており、4-2-3-1のセントラルのようです。ペップの要求は、より前に出てサニャやスターリングをフォローするプレイでしょう。マン・シティが初めて決定機をつかんだのは18分。右サイドでケリーを完全に抜いたスターリングのグラウンダーは、アグエロの手前でウォードにクリアされます。
ノリートとスターリングのサイドアタックにしか希望がなく、左右からのボールがアグエロにつながらないアウェイチームは、プレミアリーグの中堅クラブのようなクラシックなサッカーを続けています。27分、戻ってきたばかりのコンパニをアクシデントが襲います。ラインの裏を突こうとするパンチュンに対応したキャプテンは、飛び出してきたブラボと激突。おそらく、脳震盪でしょう。32分、ノリートのスルーパスを受けたコラロフがダイレクトで上げた素晴らしいクロスは、アグエロのジャンピングボレーが合わず。この間ピッチ脇で準備していたサバレタにゴーサインが出た37分、コンパニは無念の交代です。アウェイチームの先制は、その2分後でした。ノリートとのワンツーでボックスに入ってきたのはヤヤ・トゥレ。期待されていたプレイを初めて見せた42番のボレーは、ウォードのつま先に当たって跳ね上がり、ゴール左上に突き刺さりました。
前半は0-1。調子のいいクリスタル・パレスが、普通のクリスタル・パレスをリードしているような、サイド攻撃の応酬。いかにもプレミアリーグらしいゲームではありますが、ノリートとデブライネにしか崩しのアイデアがないマンチェスター・シティの攻撃は、ペップのチームらしからぬ単調さです。1点差では、どう転ぶかわかりません。早い時間にゴールを奪い、引いてカウンター狙いに持ち込むためには、中盤の選手たちが運動量を上げないといけません。
今季のプレミアリーグで、ザハはドリブル成功数No.1、タウンゼントはクロス数No.1です。後半は、彼らが逆襲に転じました。55分、中盤で2人抜いたザハが左のパンチュンに長いボールを通すと、サバレタを抜いたパンチュンのクロスをベンテケがヘッド!ブラボの必死のセービングでこぼれたボールに飛び込んだザハは、ポストの左に外してしまいました。直後のCKもベンテケが競り勝ち、渾身のヘディングはヤヤ・トゥレがカット。完全なるクリスタル・パレスの時間となり、マン・シティは引いて耐えるしかありません。
64分からの2分間は、見応えがありました。ヤヤとデブライネを抜いたパンチュンが左のマーティン・ケリーを走らせると、ニアを突いた高速クロスはDFがクリア。これがデブライネにつながり、ワンツーで右サイドを突破すると、こちらも速い高速クロスをニアのアグエロに合わせ、ボレーはGKヘネシーがビッグセーブ。このボールが右サイドに展開されると、ザハのパスを中央で受けたコナー・ウィッカムがサバレタを強引にかわして、左足の強烈なシュートをブラボにぶち当てながら決めました。チャンスの応酬を制したのはクリスタル・パレス。セルハースト・パークのボルテージが一段と高まっています。
追いつかれたペップは、67分にノリートをダヴィド・シルヴァにスイッチ。71分、右サイドからのデブライネの素晴らしいクロスは、カーブがかかってアグエロにピタリと合いますが、DFのプレッシャーを受けながら胸に当てたボールはゴール右に外れます。デブライネ頼みのマンチェスター・シティは決定機を創れず、残り時間は10分を切りました。ドローの気配が色濃くなってきた83分、アウェイチームのCK。なぜ、ゴール前がぽっかり空いていたのでしょうか。デブライネのキックにニアのダヴィド・シルヴァがつぶれると、ウィッカムが戻りきれなかった中央で、至近距離からのボレーがネットを揺らしていました。決勝ゴールはヤヤ・トゥレ!デブライネと肩を組みながらアウェイサポーターの下に走ったヒーローは、荒々しい祝福を受けています。86分、ペップはアグエロをフェルナンドに代えて、店じまい。88分に足を痛め、前線に残らざるをえなくなったヤヤは、ピッチに残ってタイムアップを告げる笛を聞きました。
ペップ苦戦の最大の要因は、運動量が少なかったことでしょう。選手間の距離が空きがちで、連携による崩しが少なかったマン・シティは、個人力に頼る攻撃しか選べませんでした。同じ時間のキックオフで、フリーのシュートを連発していたリヴァプールがセインツ相手にノーゴールで引き分け、クリスタル・パレスにノーガードの殴り合いに持ち込まれた危なっかしいマン・シティが勝つのですから、サッカーはわかりません。次戦のバーンリーは、クリスタル・パレス以上に要注意です。チャンピオンズリーグ明けのゲームで、単調な攻撃と簡単に抜かれる守備を繰り返せば、勝ち点1をキープするのも難しいのではないかと思います。とはいえ、先のことは週明けから考えるとして、今は何とかもぎ取った勝ち点3と大事な選手の復活に拍手を送りましょうか。「ヤヤ、ブラボー!」
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運動量は相変わらずですがさすがの決定力ですね
引き分けを覚悟しましたがなんとか勝てました
次はCLですが早く突破を決めてほしいです
組み立てでは前と距離が開きすぎていて
上手くいってませんでしたがヤヤトゥレの決定力はさすがですね。
クリスタルパレスはコーナーキックで中央が空くことが多く守備が気になりました。後半ケリーの1対1が狙われていたところも修正しきれませんでした。
個人的にはパレスはもっと上の順位にいてもおかしくないかなと思うのですが失点の多さの理由は何だとお考えですか?
シティふぁんさん>
ゴールセレブレーションが感動的でした。みんなうれしそうでしたね。
シャドリさん>
パーデューさんは熱い方で、選手が元気なときは気合い入れてテンション高めて力を引き出すことができるのですが、昨季の後半がそうだったように、悪くなると歯止めが効かなくなることが多いです。ラインコントロールが雑になったり、マークがずれたりすることが多いのが失点の原因だと思います。統率力と集中力の問題か、と。