【Saints×Tottenham】デル・アリ躍動!速攻が冴えたトッテナムがセインツに4発圧勝!
プレスが効かないと見るや、ジェイ・ロドリゲスを残して自陣に引くセインツ。8分にはカウンターからジェイ・ロドリゲスが裏に抜け出しかけますが、スパーズ守備陣に戻られ決定機とはなりません。10分過ぎから落ち着きを取り戻したスパーズが押し始めるものの、ロメウ、スティーブン・デイヴィスを中心としたセインツの中盤のチェックが厳しく、エリクセンとデル・アリはいいパスコースを見つけられません。16分、右からクロスに狙ったレドモンドのシュートはボール1個分、外。さらに1分後、カイル・ウォーカーとエリック・ダイアーをかわしたバートランドが鋭いグラウンダーを入れますが、ジェイ・ロドリゲスはプッシュできず、フェルトンゲンが必死のクリアで難を逃れます。
スパーズが追いついたのは19分でした。デンベレが左のダニー・ローズにはたくと、3番が上げたクロスはマーカーに当たってゴール前へ。ファン・ダイクの前に入ったデル・アリのヘディングシュートは右のポストに当たってネットを揺らす文句なしの一撃。名手フォースターは、まったく動けませんでした。1-1となると、アウェイチームが完全にペースを掌握。31分には、デンベレのパスをもらったエリクセンがボックスの外からミドルを狙うも、うまくミートせず。スティ-ブン・デイヴィスが右に展開したセインツのカウンターは、セドリック・ソアレスのオーバーラップをフェルトンゲンが冷静にカットしました。
バイタルエリアのスペースを埋めるセインツの守備を、スペースを創る動きに欠けるスパーズは攻めあぐみ、ハリー・ケインは完全に沈黙。42分、シソコのグラウンダーを受けたワニャマがボックスに侵入し、ファン・ダイクをかわして左足で打ったシュートは、フォンテが足元に入ってブロック。1-1のままハーフタイムを迎えます。チェルシーに次いでプレミアリーグで2番めに失点が少ないトッテナムと、3位のセインツの堅守対決は、ミスをしたほうが負けというシビアな神経戦となりつつあります。
ポチェッティーノ監督から檄が飛んだのでしょう。後半のトッテナムは、俄然寄せが速くなりました。52分、エリック・ダイアーからの縦1本で前線に出たカイル・ウォーカーは、バートランドを抜き去りゴールに迫りますが、ここでもフォンテがカバーに入りCKに逃れます。このCKをニアで叩いたのはハリー・ケイン。右隅から枠に飛び込む完璧なヘッドは、今季プレミアリーグ8点めです。1-2としたトッテナムはさらに畳みかけ、56分に見事なカウンターが炸裂します。エリクセンからボールをもらったシソコがスルーパスでデル・アリを走らせると、追いすがるレドモンドがシュート寸前に足を引っかけてしまい、PK。レドモンドは決定機阻止で一発レッド、しかしハリー・ケインがPKを打ち上げてしまいます。10人のセインツは、セント・メアリーズのサポーターの声援を歓喜の雄叫びに変えられるでしょうか。60分にはダニー・ローズにイエローカード。ゲームはヒートアップし始めています。
63分、デル・アリの美しい浮き球で最前線に飛び出したシソコは、中に折り返さず狙ったほうがよかったでしょう。67分、ワニャマが切り返しから強烈なミドル。古巣対決だからか、守備に長けたセントラルMFは積極的に攻撃に関与し、セインツの中盤をバイタルエリアに引かせています。71分、ダニー・ローズがゴールライン際まで攻め込み、マイナスのクロスをファーに通すと、エリクセンの素晴らしいシュートはバーを叩く鈍い音を残し、リバウンドはセインツが制します。72分にピュエル監督は3枚代えを敢行。ブファル、スティーブン・デイヴィス、ジェイ・ロドリゲスが下がり、ホイビュルク、ディッチ、シェーン・ロングです。2分後、シソコはソン・フンミンにスイッチ。残り15分を過ぎても、ホームのセインツは反撃の糸口がつかめません。
デンベレは、82分に若いハリー・ウィンクスに後を託しました。プレミアリーグで最もクロスが多いセインツは、サイドで勝つことができず、単独突破はことごとくつぶされます。勝負を決めたのは85分、カウンター一発、ソン・フンミン。エリクセンが前線に送ったボールがロメウの頭に当たり、ラインの裏に走り込む韓国代表FWへの絶好のパスになってしまいました。フォースターと1対1となり、GKが届かない右隅に流し込んだソン・フンミンは、プレミアリーグ6発めです。戦意喪失のセインツは、1分後にもダニー・ローズに簡単に2人かわされ、左でラストパスをもらったデル・アリに4点めを奪われます。負傷明けのフィンセント・ヤンセンがピッチの感触を確かめると、やがてタイムアップ。スパーズがアウェイゲームを圧勝し、4位アーセナルとの勝ち点1差をキープしました。
今日はデル・アリの日。後半の45分は、トッテナムのプロモーション映像でした。シソコは速攻で威力を発揮し、スタミナ抜群のワニャマの上下動が前線と後ろをつなげ、前への意識が高いデンベレもなくてはならない存在。違いを創れるエリクセンはいうに及ばず、動きがよくなかったハリー・ケインも勝ち越しゴールで面目を保ちました。2016年の最終戦をいい形で終えたスパーズには、年明けのチェルシー戦でもこのサッカーを見せてもらえればと思います。このチームが、チャンピオンズリーグを勝ち抜けなかったのが未だに信じられません。強い!強いです。
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