【West Ham×Chelsea】カウンター1発、エデン・アザール!ロンドンダービーはチェルシー完勝!
アウェイチームのスタメンは、クルトワ、アスピリクエタ、ダヴィド・ルイス、ケーヒル、カンテ、セスク、ヴィクター・モーゼス、マルコス・アロンソ、ペドロ、ジエゴ・コスタ、アザール。左サイドの10番は、相変わらず調子がよさそうです。ファールが目立つハマーズの中盤ですが、5分にクヤテの縦パスからフェグリがクロスを上げ、アンディ・キャロルの頭に合わせるチャンスを創ります。ヴィクター・モーゼスとの接触で眉間を切ったハマーズの9番は、しばしば高さでやられるチェルシーにとって、最大の要注意人物です。
12分、ハル・シティから来たスノドグラスがDF2人を引き連れてドリブル突破。ゴールライン際でようやく捕まりますが、彼とフェグリのチャンスメイクの数が、ウェストハムの健闘度合いを測るバロメーターでしょう。ハマーズ守備陣はラインを上げず、前線に入ってくる楔のパスを狙ってつぶしています。左はクレスウェルとスノドグラス、右はノーブルとフェグリのセットでサイドから入れるクロスは、キャロル、キャロル、キャロル。20分を過ぎても、出足のいいハマーズにチェルシーは中央でつぶされ、チャンスを創れません。ところが25分、ランシーニのFKが壁に当たった直後のカウンターで、プレミアリーグ最強の3-4-3があっさり先制してしまいました。
左サイドでインターセプトに成功したカンテが最大の立役者。パスを受けてドリブルで上がったアザールがペドロとのワンツーでラインの裏に抜け出し、GKランドルフをかわして無人のゴールに流し込みました。アザールの突破力もさることながら、オフサイドぎりぎりで10番をフリーにしたペドロのタッチをリスペクトしたいゴール。これがあるから、チェルシーは強いのです。とはいえ、1点をリードされたハマーズは、やることを変えなくていいでしょう。スノドグラスの質の高いハイクロスが1度でもキャロルに合えば、チェルシーに傾いた流れを引き寄せられるはずです。
39分、ハマーズが久々にアタック。左からポストプレーで上がってきたランジーニの思い切りのいいシュートは、クロスバーを越えていきます。直後、チェルシーにも決定機。ケーヒルのスルーパスが2人を置き去りにして、アザールがフリーでボックスへ。同じくマークを外していたジエゴ・コスタへのラストパスは後ろにずれるも、ファーから走り込んできたヴィクター・モーゼスが強烈なボレー。クレスウェルが必死にブロックしたこぼれ球をペドロが完璧にミートしますが、ランドルフが素晴らしい反応で弾き出し、追加点を阻みます。前半は0-1。ワンチャンスを活かしたチェルシーがリードしているものの、飛び道具があるハマーズ相手に1点差では安心できません。
ほしかった2点めは、後半が始まって5分も経たないうちにあっさり決まりました。50分の左からのCK。ニアにいたオビアングがヘッドを後ろに逸らすと、ここまでおとなしかったジエゴ・コスタがゴール前に躍り出て、軽いタッチでネットを揺らしました。エースのプレミアリーグ17ゴールめは、勝利を決める一発でしょう。53分、マルコス・アロンソが左からゴールに迫ってフォンテを抜き去るも、ウィンストン・リードのスライディングを気にしてチップキックを右に外してしまいます。
ロングフィードをサイドに集めるホームチームが猛攻を見せたのは、60分のCKからでした。こぼれ球がスノドグラスにつながり、左から浮かしたボールを叩いたフォンテのボレーはDFがブロック。さらにフェグリ、ウィンストン・リードが左右からクロスを上げますが、最後のフォンテのヘッドはわずかに右に外れました。64分、ビリッチ監督はウィンストン・リードとフェグリを下げて、バイラムとアイェウを投入。コンテ監督はペドロをマティッチに代えて中盤を厚くします。66分、右に流れたアザールからのパスをDFを背負って受けたのはジエゴ・コスタ。振り向きざまの左足シュートがゴール左隅を襲いますが、ランドルフがビッグセーブを披露し、3点めを防ぎます。残り時間が15分になったところでアザールはお役御免、代役はウィリアン。さらにヴィクター・モーゼスがズマに代わり、チェルシーが確実に勝利に近づいています。
ハマーズが1点を返したのは、キャロルのプレスからでした。こぼれ球を拾ったアイェウが中央に持ち込んで右のランシーニに流すと、クロスに突き刺さる文句なしの弾道に、さすがのクルトワも触れません。しかしこのゴールが決まったのは、3分の追加タイムが半分終わったところでした。間もなくタイムアップの笛が鳴り、1-2でチェルシー勝利。EFLカップでは同じスコアでプレミアリーグ首位チームを倒したハマーズは、あの歓喜を再現することができませんでした。
サイドを攻めてうるさいWBを下げ、3バックが嫌がるキャロルの高さを活かすというビリッチ監督のプランは悪くなかったのですが、それだけではボールの出しどころを読まれて対応されてしまいます。縦に高いボールを入れて、落としをランシーニやノーブルが狙う形も交えれば、チェルシーが慌てるシーンを増やせたのではないでしょうか。途中出場のアイェウはボールをもらう位置が深く、もっとキャロルに近いところでプレイさせれば、フィニッシュにつなげられたのではないかと思います。カウンターとセットプレー。押されていようがパスがつながらなかろうが、チェルシーは一瞬の隙があればゴールを決められるチームです。残り11試合を8勝1分2敗、あるいは7勝4分ならコンテ監督の初年度優勝はほぼ決まりですが、このチームが3つも4つも落とす姿は想像できません。
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スタートは押し込まれていましたがカウンターの一閃で楽になりました。このままリーグのユナイテッド戦まで全勝でいければ優勝がだいぶ近づきますが、最近の余裕が出た後の緩みグセが気がかりです。
norさん>
凄かったですね、カウンター!アザールはもちろん、カンテとペドロに脱帽です。落ちませんね。優勝が見えたら、オールド・トラフォードでは勝ち点3をいただきたいのですが…。