【MAN.UTD×Everton】ホームで勝てないマンチェスター・ユナイテッドは、またしてもドロー決着!
序盤からサイドを制圧するホームチームは、5分に最初の決定機を迎えます。フェライニの縦パスがノーマークのイブラヒモヴィッチに通り、持ち込んだエースが左足でシュート。追いついたアシュリー・ウィリアムズがブロックして事なきを得ますが、スピードで勝負されると弱いエヴァートンのCBコンビは裏のスペースに出るボールに気をつけなければなりません。執拗にホルゲートのサイドを攻めるホームチーム。コールマン不在のエヴァートンは、右サイドがネックです。12分にはエレーラのパスを受けたリンガードが、左から思い切りのいいミドルシュート。右に曲がって枠を外れたものの、可能性が感じられるアタックです。
振り向きざまにロホをかわしたルカクが止められた直後、ズラタンのスルーパスで抜け出したラシュフォードはオフサイド。15分を過ぎると、エヴァートンがボールをキープする時間が増えてきました。21分、ギャレス・バリーがボックス右に浮かしたボールを肩でトラップしたミララスのシュートは、角度が厳しくデ・ヘアが足でセーブ。このCKに競り勝ったアシュリー・ウィリアムズがヘッドで左に流すと、ロホのチェックを受けていたジャギエルカが左足のアウトで巧みにプッシュ。虚を突かれたデ・ヘアが股間を抜かれてしまい、ベテランCBは今季プレミアリーグ初ゴールです。自陣に引いて速攻狙いにシフトしたアウェイチームは、25分にロス・バークリーのパスを受けたルカクが右から斬り込んで左足シュート。ポストの右に外れたものの、マン・ユナイテッドはこのホットラインに要注意です。
30分、左足でカーブをかけたブリントの直接FKは絶妙でした。ポストにぶつかりながらGKロブレスが弾くと、こぼれ球を叩いたエレーラのシュートはバーを直撃。前半のうちにビハインドを消したいマン・ユナイテッドは、リンガードが中盤に引いてフェライニが前線に上がっています。36分、ロングフィードを最前線にいたミララスがルカクに落とすと、左足のシュートはブロックされ、フォローしたトム・デイヴィスの強烈なミドルはミララスに当たってしまいました。39分のエレーラの左足ミドルはロブレスが指先で触るビッグセーブ。40分に右サイドから飛び出したミララスは、ボックスに入ったとたんにバランスを失い、チャンスを逸します。前半は0-1のまま終了。ズラタンが打てないマンチェスター・ユナイテッド。以前の荒さが消えて、よくなっていたロホの緩慢な動きも気になります。
ポグバがピッチに帰ってきました。ハーフタイムに下がったのはブリント。エレーラが右、アシュリー・ヤングが左サイドをケアするスクランブルです。47分のミララスのミドルをデ・ヘアがキャッチしたのが合図だったかのように、マンチェスター・ユナイテッドが中盤を制圧し始めます。なぜ、この人のシュートはクロスバーに当たるのか。55分にアシュリー・ヤングのFKを叩いたポグバのヘッドは、オールド・トラフォードを沸かせただけで終わりました。62分のキャリックのミドルはDFに当たり、混戦から振り向いたフェライニも右に外します。キャリックと足を痛めたアシュリー・ヤングが下がったのは65分。2枚代えのルーク・ショーは納得、ムヒタリアンは微妙です。下がった相手にはマルシアルのほうが期待できるのではないでしょうか。ただでさえカウンターしかないのに、クーマン監督はミララスを下げてペニントンを投入しました。0-1で逃げ切り?時間は20分以上残っています。
71分、ヘディングシュートを決めたズラタンの足はDFと並んでいましたが、ジャッジはオフサイド。ズラタンが競ったボールに右足を振り抜いたフェライニのシュートはバーを越えていきます。ポグバのクロスに合わせたロホのヘッドは枠にいかず。ロホがルカクに抜かれた79分のピンチは、バイリーの見事なスライディングがシュートを捉えました。ラスト10分、クーマン監督はロス・バークリーまで下げてしまい、キャルバート・ルーウィンです。フェライニとズラタンの高さを使うという意図で戦っているのだと思われますが、狙いに忠実にプレイしているのはルーク・ショーのみ。86分に中央でフリーになったリンガードのシュートは、ギャレス・バリーが身を挺してカットします。89分にラシュフォードが浮かしたクロスは、ズラタンがヘディングで打ち上げてしまいました。
マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグ連続無敗記録が潰えたかと思われた93分、高い2人を前に置いた布陣がやっと実を結びました。エレーラのクロスがクリアされると、落下点にいたルーク・ショーが頭で前線へ。ズラタンが競り勝ち、落ちたボールを走り込んできたルーク・ショーがボレーで叩くと、アシュリー・ウィリアムズがロブレスがやるべきだった右手でのセーブで、一発退場とPKを宣告されます。ズラタンが決めて1-1。ボールをスタンドに蹴り込んだロブレスに、2枚めのイエローは出ませんでした。マンチェスター・ユナイテッドは20戦連続負けなしですが、10勝10分よりは6敗しても14勝のほうが勝ち点が多いのが、フットボールリーグのルールです。
いくつかの微妙な判定が、アウェイチームに有利だったのは確かですが、そうでなければ勝てたともいえないゲームでした。ムヒタリアンに何をさせたかったのか。残したラシュフォードに何を期待したのか。マンチェスター・ユナイテッドの攻撃は、あまりにもフリーハンドに見えました。フェライニを前線に張らせたということは、きわどいクロスを上げていたルーク・ショーが模範解答だったのでしょう。ズラタン、ポグバ、マタ頼みのマン・ユナイテッドは、マルシアルとムヒタリアンを活かしきれておらず、TOP6のなかで最もオプションが機能しないチームになってしまっています。オールド・トラフォードで6勝9分1敗では、チャンピオンズリーグ出場権は望むべくもありません。32節のサンダーランド戦は引き分けてもいいので疲労回復を優先させ、直後のヨーロッパリーグ準々決勝ファーストレグ、アンデルレヒトとのアウェイゲームに全力を傾けていただければと思います。これを落とせば、2戦めは計算できないオールド・トラフォードですから。
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前節に続きこれじゃ…この先不安だわ
今日シティとリバプールが勝ったら本格的にELに専念しないといけなくなりますね。
ただここまで得点力不足だとELで勝てるのか心配になって来ます…
ツインタワー作戦もよいのですが、そうであればもうちょっとズラタンのところにクロスが入らないと厳しいと思いました。おっしゃるように、攻めあぐねた時のオプションが確立されていないのが苦しいところですね。
これだけボールを放り込むなら、冬にパイェとっとくべきだったのではと思います。
ベッカムみたいなスペシャリストがいればもっと点が取れるんじゃないでしょうか。
リーグ戦でのCL権獲得は無理といっても構わない結果ですね。
しかし、負けてはいないだけに現状をどう評価するべきかが迷ってしまいます。
ELを勝ち進めるには「負けない」というのは非常に重要ですが、そんなマンチェスターユナイテッドでいいのかと思ってしまう今日この頃です。
名無しさん>
ゴールが遠いですね…
ユナイテッドさん>
ズラタン、ポグバ、マタが揃わないと厳しいですね。
のこさん>
個々の選手の判断に依存し過ぎている印象です。
不知火さん>
確かにクロスの精度が低いです。安心して観ていられるのは、バレンシアとマタだけですね。
yutoさん>
「勝てない」と見たほうがいいんでしょうね。得点力があるマルシアルとラシュフォードがサイドから中に入ってくる形を徹底して、崩しの基本形としてほしいです。