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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「守るMVP」はテリー以来の快挙!PFA最優秀選手はカンテ、最優秀若手選手は16ゴールのデル・アリ!

エデン・アザールが獲るのではないかという私の予想は外れました。イングランドサッカー選手協会(PFA)に所属する約4000人のプレーヤーが選んだ年間最優秀選手賞は、チェルシーのMFエンゴロ・カンテでした。プレミアリーグ18節のボーンマス戦を除く32試合に先発出場、ゴールは9節のマンチェスター・ユナイテッド戦で決めた1本のみ。過去5年の受賞者は、ロビン・ファン・ペルシ、ガレス・ベイル、ルイス・スアレス、エデン・アザール、リヤド・マフレズと前の選手ばかりで、守備力が評価された選手の受賞は2004-05シーズンのジョン・テリーまで遡ります。週末のプレミアリーグを共に戦う選手たちが、カバーリングや運動量というカンテの目に見えない貢献を評価したということを素晴らしいと思います。チェルシーの快進撃は、彼なくしては語れません。ご本人ならびにクラブ関係者、サポーターのみなさん、おめでとうございます!

インターセプト数はプレミアリーグ7位の72、ボールタッチ数2393は6位、パス本数1899は5位で、タックル数110はエヴァートンのイドリサ・グイェに次ぐ2位。これらの数字を見れば、カンテがいかにチェルシーの中盤の組み立てと守備に関わっていたかがわかります。「代えがきかない(元イングランド代表MFダニー・マーフィー)」、「MFはこうあるべきと定義した(フィリップ・ネビル)」と、彼のポジションの難しさを理解するプレミアリーグOBたちは手離しで称賛。中盤の底をカバーする姿や、相手のキーマンをサイドまで追いかけていってつぶす姿が印象に残りますが、速攻の起点となるパスや左右へのボールの散らしなど、攻撃的なセンスも備えたオールラウンダーです。投票数で2位だったアザール、3位のイブラヒモヴィッチも、相手がカンテなら納得でしょう。

「選手の投票で選ばれたということがとても嬉しい。誇りに感じる」と受賞の喜びを語ったセントラルMFは、「ここまでは素晴らしかった。最高の形で終えられた昨シーズンのように、今季も結果を出して締めくくりたい」と優勝を見据えて気を引き締めています。異なるクラブでプレミアリーグ連覇となれば、前年のマーク・シュウォーツァーに続く2人めの快挙です。レスターから来た26歳のMFが最後まで真価を発揮し、得意の速攻が輝きを失わなければ、コンテ監督の3-4-3が今季の頂点に立つことになります。

一方、23歳以下のヤングスターに贈られる年間最優秀若手選手賞は、チェルシーを4差で追うトッテナムから選出されました。プレミアリーグ32試合16ゴール7アシストという出色の数字を残したデル・アリは、昨季に続く受賞です。2年連続受賞を成し遂げたのは、マンチェスター・ユナイテッドのライアン・ギグスとウェイン・ルーニー、リヴァプールで活躍したロビー・ファウラーのみ。4人めとなったデル・アリも、プレミアリーグの顔として長く活躍してくれるでしょう。

今季のプレミアリーグで、20歳のアタッカーがゴールを決めた試合は11勝2分と負け知らず。チェルシーとマンチェスター・シティ相手に2ゴールずつ叩き込んでおり、チャンスを確実にものにする勝負強さも兼ね揃えています。「これからも戦い続けて、チームとして上をめざすよ」と語ったデル・アリの次なる目標は、欧州で確固たる実績を積むことでしょう。今季のチャンピオンズリーグは満足できる結果を残せませんでしたが、次のシーズンこそは決勝トーナメントに進出し、素晴らしいゴールとアシストを重ねていただければと期待しています。

一騎打ちとなったチェルシーとトッテナムは、残すところ6試合。カンテとデル・アリのどちらがタイトルに手が届くでしょうか。チェルシーは本日、スタンフォード・ブリッジでサウサンプトンと戦い、トッテナムは1日遅れで難敵クリスタル・パレスの本拠地セルハーストパークに乗り込みます。どちらも負けられない一戦。プレミアリーグ年間MVPと若手No.1のプレイに注目したいと思います。

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