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【Leicester×MAN.UTD】意志疎通を欠いたマンチェスター・ユナイテッドは、自ら招いた必然のドロー!

週末開催のプレミアリーグでは珍しいナイトゲーム。レスターの本拠地キングパワースタジアムに乗り込んだマンチェスター・ユナイテッドの中盤には、ポール・ポグバが復帰しています。GKデ・ヘア、DFリンデロフ、スモーリング、フィル・ジョーンズ、アシュリー・ヤング。セントラルMFはマティッチとポグバ、2列めにマタ、リンガード、マルシアル、最前線には今季プレミアリーグ10ゴールのルカクです。首位マンチェスター・シティとの差は勝ち点11、これ以上離されるわけにはいきません。開始早々から攻勢のマンチェスター・ユナイテッド。2分、CKの流れからマタがクロスを上げると、スモーリングのヘッドは惜しくも上にアウト。5分に中央で一瞬ノーマークとなったリンガードがミドルを放つと、DFにヒットしたボールをシュマイケルが冷静にセーブします。8分にポグバが左足で打ったミドルも、シュマイケルががっちりキャッチ。アウェイチームは積極的に遠めから狙ってきています。

10分を過ぎると、ヴァーディーにパスが通るようになったレスターが攻める時間が増え、最終ラインとマティッチが低く構えて対応します。23分に左から仕掛けたマルシアルは、フェイントを入れて放ったシュートをエンディディとシンプソンにチェックされます。レスターの先制は27分、絶対に許してはいけないヴァーディーとマフレズのカウンターでした。エンディディの縦1本に走ってスモーリングに先着したのはマフレズ。左から上がったヴァーディーにフィル・ジョーンズは追いつけず、デ・ヘアと1対1になったストライカーは完璧なシュートを右隅に叩き込みました。ジェイミー・ヴァーディーは、TOP6相手のゲームでは40戦22発というハイペースでゴールを決めています。リードされたプレミアリーグ2位チームは左右を崩す形が創れず、ミドルシュート以外に攻め手がありません。

しかし40分、マンチェスター・ユナイテッドがワンチャンスを活かしました。ポグバ、マタとつながり左のマルシアルにボールが渡ると、グラウンダーをダイレクトで後ろに落としたリンガードの判断が的確でした。マタが左足でコントロールした一撃は、右のサイドネットに届く絶妙なコース。プレミアリーグ屈指のGKシュマイケルも、これには触れませんでした。44分にオルブライトンのFKで、マグワイアがゴール前でフリーになりますが、トラップは流れてスモーリングがクリア。前半は両者譲らず、1-1で折り返しました。

後半開始直後は、互角の展開。50分のポグバのミドルはシュマイケルがキャッチ。52分に右から仕掛けたマフレズがグラウンダーを通すと、フリーのフクスが決定的なシュートを放ちますが、リンデロフがブロックしてアウェイチームはピンチを脱しました。1分後、ルカクのきれいなスルーパスでマルシアルがラインの裏に抜け出すも、枠に入れればよかっただけのシュートをバーの上に浮かしてしまいます。60分、マンチェスター・ユナイテッドは困ったときの飛び道具を炸裂させます。ボックス手前やや右から蹴ったマタのFKは、シュマイケルが触れない完璧な弾道。1-2となり、打開策が見出せなくなったピュエル監督は、67分にイボーラに代えて岡崎慎司を投入しました。

71分、モウリーニョ監督はマルシアルをラシュフォードといういつもの交代策。72分のアウェイチームのカウンターは、ルカクの見事なスルーパスで抜け出したリンガードがシュマイケルを抜き去りますが、右足のフィニッシュをポストにぶつけてしまいます。シンプソンの負傷で右SBに入っていたアマーティは、20分もしないうちにイエロー2枚をもらって退場。次のゴールがマン・ユナイテッドに入れば勝負は決するでしょう。モウリーニョ監督は、76分にリンガードをエレーラ。80分、カウンターから右サイドを上がったポグバが、左でフリーだったラシュフォードに美しいスルーパスを通しますが、シュマイケルを抜こうとしたラシュフォードはPKをもらいにいくようなプレイをしてしまい、転倒に対するジャッジはゴールキックです。

84分、マタが下がりムヒタリアン。序盤戦でプレミアリーグ5アシストと素晴らしいスタートを切ったアタッカーは、不振から脱することができるでしょうか。時間が経つにつれて、10人のチームに押され始めたマンチェスター・ユナイテッド。カウンターのチャンスでラシュフォードがブレーキをかけてキープしたにも関わらず、パスを受けたマティッチがスルーパスを出すなど意志疎通を欠いたシーンが見られます。守り切れると高をくくっていたチームは、チャンスを逃したツケを最後に払うことになります。左のオルブライトンがファーサイドに出したクロスは、鼠蹊部を痛めて満足にプレイできなかったスモーリングの頭上を越えてマグワイアへ。フリーのCBのスライディングボレーが決まり、勝利寸前だったマンチェスター・ユナイテッドは勝ち点2をロストしました。

マルシアルかマタが残っていれば、リードしたまま試合を終えられていたのではないでしょうか。今日のラシュフォードは最低の出来でした。アシュリー・ヤングがフリーで外から上がったときは無謀なシュートを打ってしまい、シュマイケルとの1対1では打つべきタイミングを逃してGKに足元へのチャージを許すなど、判断ミスを繰り返してしまいました。パスはよかったルカクも、積極的に打つ姿勢が見られず。ポグバとマティッチは3点めを奪って勝負を決めようとしていましたが、前の選手にその意志は感じられませんでした。シュート本数、パス本数、パス成功率、ポゼッション、走行距離などのスタッツでTOP6の最下位にいる旧式のチームは、試合運びのうまさと勝負強さがあったからこそ、2位をキープできていたのだと思います。絶対に落としてはいけない試合でした。プレミアリーグ優勝をめざすならもちろん、目標が4位以内だったとしても。

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“【Leicester×MAN.UTD】意志疎通を欠いたマンチェスター・ユナイテッドは、自ら招いた必然のドロー!” への2件のフィードバック

  1. シティふぁん より:

    あれだけ決定的なチャンスで点を取れないとこういことが起きますよね
    ルカクは休みが少ないなかとても良くやってると思います
    裏抜けも狙ってましたが出せる選手はポグバだけなのが惜しいところです
    ユナイテッドは1位より3位以下との勝ち点が小さくこのままずるずると勝ち点を落とすとCL権争いに巻き込まれるのでここが踏ん張りどころですね

  2. makoto より:

    シティふぁんさん>
    そうなんですよね。中盤から意外性のあるパスを出せるのが1ヵ所だけなのがむむむです。3ヵ所あるお隣のチームがうらやましいです。

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