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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.CITY×Newcastle】「今いる選手たちを信頼」…争奪戦から降りたペップの2つのメッセージ。

「いつも、選手たちのサラリーを落ち着かせるように努めている。チームにとっていいことだし、クラブの安定のためでもあるからね。私たちが多額のお金を費やしたことは否定しない。でも、クラブが高すぎると判断することもあり、そのときはプレッシャーをかけたりはしない。クラブの安定性は最も大事なことだから」「彼は今、アーセナルの選手で、ユナイテッドに行こうとしているのだと思う。両者におめでとうといいたい。プレイしたい場を決めるのは選手とエージェントだ。グッドラック」(ペップ・グアルディオラ)

北に向かったアレクシス・サンチェスは日曜日、ロンドンのホテルにチェックインしたところを撮られたムヒタリアンは月曜日までにメディカルチェックを終えると伝えられています。正式発表は、おそらく22日の夜。プレミアリーグ2014-15シーズン以降、アグエロより26ゴール少ないアタッカーの争奪戦から降りたペップとマンチェスター・シティは、週給50万ポンド(約7700万円)ともいわれるライバルの高額オファーを知って、無理に競ればマイナスのほうが大きいと判断したのかもしれません。「テレグラフ」は、アレクシス・サンチェスのサラリーをアグエロより下げたとしても、週給16万ポンドのケヴィン・デブライネを大きく上回ることになり、ドレッシングルームの調和を壊すリスクがあったと指摘しています。

そんななかで、土曜日に開催されたプレミアリーグ24節のニューカッスル戦は、ペップにとって思うところが多い試合だったのではないでしょうか。リヴァプール戦で、今季プレミアリーグ初黒星を喫したばかり。直近3戦はいずれも先制点を与えており、集中して臨まなければ悪い流れにはまってしまう可能性を秘めた一戦です。エデルソン、カイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、オタメンディ、ジンチェンコ、フェルナンジーニョ、デブライネ、ダヴィド・シルヴァ、サネ、スターリング、アグエロ。左SBに若手を入れた以外はベストメンバーを揃えた指揮官の意を汲んだ選手たちは、序盤からプレミアリーグ下位クラブを圧倒しました。そして3-1完勝の立役者は、クラブが最もリスペクトすべきアグエロでした。

デブライネとダヴィド・シルヴァが、次々とニアに高速クロスをフィード。18分、アウェイチームのカウンターをフェルナンジーニョが止め、すかさずデブライネが仕掛けた直線的な速攻は見事でした。縦パスを受けたサネが外に流すと、ダヴィド・シルヴァのグラウンダーはファーのスターリングにぴったり。今季プレミアリーグで14ゴールのスピードスターが右隅に叩き込んだ瞬間、タッチラインで旗が上がっています。気を取り直して攻め続けるマン・シティ。オタメンディは、フェルナンジーニョの脇まで上がっています。34分の先制ゴールは、左からニアに上げたデブライネのクロスが完璧でした。アグエロがヘッドでコースを変えると、ボールは右のサイドネットへ。大事な試合で決めてくれるのが、プレミアリーグで7シーズン連続2ケタゴールを続けているストライカーの価値です。

39分にアグエロのパスを中央で受けたデブライネは、一瞬空いたコースを見逃さずに左足を振り抜きますが、クロスに飛んだシュートはGKダーロウがセーブ。サイドでキープしたダヴィド・シルヴァやデブライネが、ボックスの隅に斜めに出すパスが、いかにもペップのマン・シティです。圧倒的に攻めて前半を終えたペップのチームは、早い時間にセーフティリードを奪うべくセカンドハーフも優位に試合を進めます。60分、フェルナンジーニョの浮き球を受けたカイル・ウォーカーが右サイドを崩し、ニアのアグエロに合わせたチャンスはDFに阻まれたものの、3分後にスターリングがレッズ時代の同僚マンキージョに倒され、PK。エースが冷静に左に蹴り込み、ついに2-0です。

2-0となった67分、自陣からのスルーパスに反応したマーフィーがエデルソンとの1対1をチップキックで決めると、アグエロやスターリングのシュートがダーロウを襲うも決まらず。72分にディアメのシュートをエデルソンがファンブルしたピンチは、フェルナンジーニョのカバーで事なきをえました。なかなか決められなかったマン・シティがとどめを刺したのは、83分。ドリブルで3人を翻弄したサネが中で空いたアグエロにラストパスを通すと、後方に出たボールを左足でトラップした10番が難なく押し込み、ハットトリックを達成しました。マンチェスター・シティはプレミアリーグ24戦21勝。残り14試合を10勝1分3敗でも優勝が決まります。

「(敗戦の後の試合で)選手たちの反応は素晴らしかった。チャンスを与えることなく、決定機を創ってゴールを決めた。好ましくない結果が連続で起こるのを回避したね。今後のシーズンで何が起きるかはわからないけれど、今いる最高の選手たちへの信頼が揺らぐことはない」。最後のひとことに、ペップの思いが込められているような気がします。最大の勝因は、5-1や6-1で惨敗したかもしれなかったレッズ戦を、4-3まで追い上げたことではないでしょうか。ショックを引きずらない「いい負け方」で前節を終えた選手たちは、ポゼッション81%という彼ららしいサッカーを継続し、勝ち点3をもぎ取りました。

大事なのは、自分たちのサッカーを迷わず貫くこと、チームが一丸となって戦える環境をキープすること…かけていいお金とかけるべきではないお金があるというペップの論に、ライバルクラブが「今回はいい投資だった」と返せるとすれば、タイトル獲得という主張でしょう。アレクシス・サンチェスの入団が無事に決まったら、サポーターがプライスレスと叫びたくなるようなプレイを披露していただき、3つのコンペティティブのいずれかを獲っていただければと思います。とはいえ、今回のニューカッスル戦を観て、プレミアリーグでは近づくことすらできないのではないかと半ば諦めておりますが…。

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“【MAN.CITY×Newcastle】「今いる選手たちを信頼」…争奪戦から降りたペップの2つのメッセージ。” への2件のフィードバック

  1. シティふぁん より:

    敗戦後だったので大事な試合でした
    ジンチェンコはプレシーズンから左SBをやってますがこんな良くなるとは思いませんでした
    オタメンディ、フェルナンジーニョ 、デブライネと欠かせない選手が契約延長と嬉しいニュースが続いてます

  2. yuto より:

    敗戦後の一戦ということでしたが完成度の高いフットボールで難なく勝ち切るのはさすがの一言です。
    やはり中心となるシルヴァとデブライネが君臨する限りはチームが不調になることはないでしょう。
    サラリーも考慮していたでしょうが、今季はサネがワールドクラスに片足突っ込んできているように見えるのでそれを妨げないという意味でもサンチェスの獲得見送りは何ら問題なさそうに感じます。

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