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【Liverpool×West Ham】絶品エムレ・ジャン!中盤が素晴らしかったリヴァプールが4-1圧勝!

マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが削り合いを案じている間に、プレミアリーグ2位を窺うリヴァプール。チャンピオンズリーグのポルトとのアウェイゲームを0-5と圧勝したチームは、アンフィールドで行われるウェストハム戦は自信をもって臨めるのではないでしょうか。10日ぶりのゲームに、クロップ監督はベストメンバーを送り出しています。GKロリス・カリウス、最終ラインはアーノルド、マティプ、ファン・ダイク、ロバートソン。エムレ・ジャンの両脇にはミルナーとチェンバレン。前線はもちろんサラー、フィルミーノ、マネの3人です。開始3分、レッズがいきなり決定機を創ります。ハーフライン付近にいたミルナーが左に流れたフィルミーノに長い縦パス。ニアにいたサラーをよく見ていた9番からラストパスが通り、ひとりかわしたサラーがクロスに狙ったシュートはポストを直撃。7分にはサラーとのワンツーでアーノルドがゴールライン際をえぐり、ふわりと浮かしたクロスはコリンズがヘディングでクリアします。

プレミアリーグ3位の攻撃的なチームが圧倒的に押し込む展開。12分にエムレ・ジャンがラインの裏に浮き球を落とすと、サラーより先にサバレタが追いつきCK。ここまで我慢していたハマーズは、15分にカウンターで反撃します。ドリブルで持ち込んだアルナウトヴィッチが右からループシュートを放つと、ロリス・カリウスが何とか指先で触ったボールがクロスバーにヒット。直後、ジョアン・マリオがエヴラ、アルナウトヴィッチと仕掛けた左サイドからのアタックは、アルナウトヴィッチのシュートのクリアを拾ったサバレタが思いきり右足を振り抜くも、左に曲がって枠に収まりません。マネがドリブルで中央を進み、右のフィルミーノにはたいたのは19分。折り返しはマネの頭にぴったり合いますが、ヘディングシュートはGKアドリアンの頭上を越えていきました。

再三にわたって最終ラインの裏にきわどいボールを送るエムレ・ジャンが好調です。28分、アーノルドがおそらく誰かに打たせようとしたボールが右ポスト際を襲い、アドリアンがCKに逃れると、サラーが曲げたキックにエムレ・ジャンが飛び込み、完璧なヘッドが左隅に決まりました。リードしたレッズが攻勢を強め、コリンズが当たってこないとみたエムレ・ジャンのミドルは惜しくも右のポストの外。31分にエムレ・ジャンが左のロバートソンに展開すると、ファーに上がった的確なクロスはサラーの前でクレスウェルがクリアします。インテルから来たジョアン・マリオとランシーニがテンポのいいパスワークで左サイドを崩そうとするハマーズは、確実によくなっていますが、レッズの中盤は落ち着いており、ラストパスの手前でつぶしています。

サラーとマネでボックス右を崩した39分の仕掛けは、フィルミーノへのグラウンダーが通らず。41分にバイタルエリアから放ったアルナウトヴィッチのミドルは、ロリス・カリウスが冷静に上に弾き出します。1-0で折り返したレッズが追加点を決めたのは、後半開始早々の51分でした。自陣からの縦パスをサラーに当ててリターンをもらったチェンバレンが、左に流れながらがんばりました。クヤテに奪われかけたチェンバレンが執念で出したボックスへのパスを受けたのは、モー・サラーです。今季プレミアリーグ23ゴールめは、クロスに転がして右のサイドネットを揺らす完璧な一撃でした。

53分にアーノルドの縦パスを受けたチェンバレンは、ボックスに入ってニアを狙うも腰がまわりきらずに右にアウト。右から斜めにドリブルで運んだフィルミーノが、中から右に走ったマネに素晴らしいラストパスを通しますが、プレミアリーグ7ゴールのアタッカーのフィニッシュはアドリアンの飛び出しに阻まれてしまいます。57分、3点めはフィルミーノ。アドリアンのキックをトラップしたジョアン・マリオからエムレ・ジャンが奪い、すかさずラインの裏に長いスルーパスを入れると、アドリアンの突進を巧みにかわした9番が無人のゴールにインサイドで流し込みます。たまらずランシーニをマイケル・アントニオに代えたモイーズ監督の采配は、失点から2分も経たずに結果が出ました。クヤテが右に出したスルーパスをドリブルでボックスに持ち込んだマイケル・アントニオは、追いすがるファン・ダイクのチェックをかわしてゴール左隅に流し込みました。

68分、チェンバレンの強烈なミドルはアドリアンが右に飛んでセーブ。アーセナルから移籍したMFは、右のインサイドハーフという希望通りのポジションをまかされ、活き活きとプレイしています。74分、ドリブルで中に入ったチェンバレンが右のアウトで秀逸なスルーパスを出すと、アドリアンと向き合ったマネの決定的な一撃は左のポストにヒット。決定機を逃したセネガル代表FWは、77分にあっさりリベンジを果たしました。ミルナーから縦パスをもらったフィルミーノが左のロバートソンを走らせると、SBの完璧なグラウンダーをGKに先着したマネが軽くプッシュ。4-1となり、アンフィールドには安堵の空気が漂っています。82分にフィルミーノをララナ、87分にはアルベルト・モレノとソランケを投入して3トップを全員下げたクロップ監督は、笑顔でタイムアップを迎え、狙い通りのフットボールを体現してくれた選手たちをねぎらっています。

ポルト戦に続いて、前線の3人が揃い踏みの完勝劇。彼らをうまく動かした中盤の3人は全員MVP級の活躍だったと思いますが、ひとりに絞れといわれれば、1ゴール1アシストのエムレ・ジャンです。何度となく前線に繰り出したロングフィードやスルーパスは質が高く、早期に相手のチャンスの芽を摘む守備も素晴らしかったと思います。マンチェスター・シティとの勝ち点差18を埋めるのは難しくても、総ゴール数の14差はひっくり返してしまうかもしれません。昨季まで鬼門だった1月をうまく乗り切り、コンディションを上げてきたレッズは、プレミアリーグもチャンピオンズリーグも好成績が期待できそうです。

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“【Liverpool×West Ham】絶品エムレ・ジャン!中盤が素晴らしかったリヴァプールが4-1圧勝!” への4件のフィードバック

  1. Motsuki909 より:

    先制されていたら分からないゲームでした。若しくは前半の内に追い付かれていたら。多少の運はあったかもしれませんが、カリウスがアルナウトヴィッチのシュートを2つ防いでくれたのは大きかったと思います。

    3トップの破壊力は抜群ですし、仰る通りジャンのロブパスはワクワクする類のものでした。今のリヴァプールに4バック以外で臨むのは悪手なのだな、と感じた次第です。SBがあれだけ頻繁に攻め上がれば、サラーとマネのウイングが内に絞る事が出来るので、必然的にゴールに迫れるのだと思います。

    ユナイテッド×チェルシー戦でホームチームが負けるような事があれば、今節の2位は確定です。果たして。

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    休養十分のレッズは意外に苦戦するゲームが多いので、ハマーズ戦も気にはなってました。アルナウトヴィッチのシュートが入っていたら違った展開になっていたかもしれません。あそこは指先でなんとか凌いだカリウスを讃えたいと思います。終わってみれば4-1としっかり勝ち点3を獲得できたゲームでした。このチームは4点取らないとなんとも落ち着かないですね(苦笑)
    ご指摘の通りチャンが今節のMOTMかと思います。チームがここに来てギアを上げて来た感じがするので、益々楽しみになってきました。

  3. アロンソ より:

    理想的なゲームだったと思います!
    選手全員が活躍してましたね!
    スペインでのキャンプ効果が表れているように感じました。

    次はニューカッスル戦ですね!シェルビーが活躍していて脅威ですが、CL権確保に向けて勝ちましょう!!!

  4. makoto より:

    個人的にチャンは失点の起点になったのが残念なんですよね・・・
    底の選手にあのプレーをされるのはだめだと思いました。得点をとろうがアシストをしようが自分のメインの仕事であのプレーは・・・

    —–
    Motsuki909さん>
    ロリス・カリウスのセーブが流れを引き寄せましたね。ロバートソンとアーノルドが自信をもってプレイしているときは、相手にとって脅威だと思います。

    Mackiさん>
    エムレ・ジャン、残したいですね…。

    アロンソさん>
    チーム力で勝った試合でしたね。ニューカッスルは、守備がしぶといので気を付けてください。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    あれだけプラスが大きければ、「次戦以降はよろしくね」でいいのでは?

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