【Watford×Everton】またもアウェイで沈黙…不振のエヴァートンがワトフォードに完敗!
28節の直接対決には、豪華なメンバーが揃いました。ホームのワトフォードは、前線にトロイ・ディーニーと今季プレミアリーグにおける被ファール数No.1(78回)のリシャルリソン。デウロフェウ、カプェ、ドゥクレ、ロベルト・ペレイラとインターナショナルが揃ったチームは、バーンリーよりも上にいなければなりません。ピックフォード、マイケル・キーン、ルーニー、シグルズソン、ボラシェ、ウォルコット、グイェが揃ったエヴァートンも、TOP6以外のクラブに負けてはいけない顔ぶれです。両者ともゴールへの道筋が不明確で、ワトフォードはロングフィードに頼りすぎ、引いて戦うエヴァートンは攻めとなると明らかに人数不足。アウェイチームのサイドからのクロスは、ことごとくDFにはね返されています。
10分に左サイドを突破したニアッセは、クロスがDFに当たって枠に向かうもGKカルネジスがセーブ。ルーニーとのポストプレーで中央に入った15分のシグルズソンは、左足のシュートをGKの正面に打ってしまいます。ワトフォードもエヴァートンも単調なクロスに終始し、なかなかフィニッシュにつながりません。後半戦のプレミアリーグでノーゴールのルーニーは消え、青いユニフォームの攻撃はひたすら左サイド。32分に中央から仕掛けたリシャルリソンが突破できずに戻し、フォローしたデウロフェウもフェイントをかけてカットされると、すぐ後ろにいたカプェはミドルシュートを高く打ち上げてしまいます。タレントたちが持ち味を発揮できず、セットプレーの攻防以外に身を乗り出すシーンがなかったファーストハーフ。ワトフォードのシュートは4本、エヴァートンは3本に留まっています。
52分、グイェが高く上げたクロスをファーにいたマイケル・キーンがヘッドで折り返すと、飛び込んだトム・デイヴィスは届きません。2分後、右サイドを突破したロベルト・ペレイラのクロスはディーニーにぴったりでしたが、左隅に飛んだヘディングは弱く、ピックフォードがキャッチ。57分にハビ・グラシア監督はロベルト・ペレイラをオカカにチェンジ。アラダイス監督がニアッセをトスンに代えると、ワトフォードはリシャルリソンが下がってフェメニア投入です。1月のプレミアリーグデビューから3試合ノーゴールのトスンは、そろそろ結果を出したいところ。右からのクロスをトスンとヤンマートが競り合い、こぼれたボールに反応したルーニーのボレーはバーの上。63分にはトスンと競って足を痛めたデウロフェウが下がり、カリージョが入ります。
66分、右サイドに出た縦パスをオカカとアシュリー・ウィリアムズが競ると、ピックフォードが飛び出して冷静にクリア。78分にはピックフォードが左足のキックをディーニーに当ててしまい、こぼれ球を拾ったフェメニアがフリーでシュートを放つと、GKは素晴らしい反応でセーブし、自らのミスをなかったことにしました。均衡が崩れたのは、その1分後。フェメニアがドリブルで中央に上がり、右のオカカにパスを通すと、グラウンダーをトラップしたトロイ・ディーニーがゴール右上に強烈なシュート!プレミアリーグ屈指の守護神ピックフォードも触れず、ワトフォードがついにリードしました。
アラダイス監督は82分にルーニーとシグルズソンを諦め、ボラシェとカルヴァート=ルーウィンという2枚代えを敢行しますが、機能していなかった2人の交代は遅かったといわざるをえません。87分には左サイドに流れてマイケル・キーンをかわしたオカカの強烈なシュートがピックフォードを襲いますが、イングランド代表GKが必死のセーブでCKに逃れ、追加点は決まりませんでした。いいところがなかったエヴァートンは、1-0完敗。後半戦の2勝2分5敗は、クーマン監督が解任されたときと同じ数字です。アラダイス監督は、プレミアリーグをよく知るタレントたちと伸びしろ充分の若手を活かしきれないまま、シーズンを終えるのでしょうか。開幕前の期待感を思い出すと、上位対決2分7敗、アウェイ戦1勝5分8敗というエヴァートンの冴えない数字はとにかく残念です。(トロイ・ディーニー 写真著作者/Franziska)
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