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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester×Everton】絶品シグルズソン!接戦を制したエヴァートンが今季初の連勝!

ワトフォード、ボーンマス、ウルヴス、クリスタル・パレス…今季プレミアリーグは、元気な中堅クラブの層が厚いのも注目ポイントのひとつです。2か月後には、ここにウェストハムが加わってくるのではないでしょうか。8節で対決するレスターとエヴァートンも、TOP6の一角崩しを狙うクラブです。マフレズを失ったレスターは、22歳のイヘアナチョと21歳のジェームズ・マディソンが攻撃の軸に加わりました。前線のジェイミー・ヴァーディーと中盤を仕切るエンディディは健在。下位クラブとのゲームを確実に勝ち切り、4勝3敗でプレミアリーグ8位につけています。アウェイのエヴァートンは、2勝3分2敗で11位ともの足りないスタートですが、3ゴールのリシャルリソンを筆頭に、トスン、ウォルコット、カルヴァート=ルーウィンなど前線が充実。レスター戦では、夏に入団したベルナルジが初めてスタメンに選ばれています。

7分のエヴァートンの先制点は、ベルナルジのドリブルがすべてといってもいい鮮やかなゴールシーンでした。左サイドでリカルド・ペレイラとアマーティを次々と抜き去ったブラジル代表は、シュマイケルが触るのが精一杯のきわどいクロスを逆サイドへ。守護神が弾き切れなかったボールの落下点には、最も怖いリシャルリソンが待ち構えていました。右足のボレーがニアに刺さり、0-1。勢いがついたアウェイチームは、9分にも決定機を創ります。トム・デイヴィスの楔をウォルコットが右にさばくと、リシャルリソンのグラウンダーに飛び込んだのはシグルズソン。シュマイケルと交錯したアイスランド代表MFは、タッチできずにアマーティにクリアされました。

攻めあぐんでいたレスターは、15分過ぎからペースをつかみます。エンディディとイヘアナチョのパス交換から中央のマディソンにボールが渡ると、左足のシュートはDFがブロック。チルウェルのクロスにニアで合わせたヴァーディーのヘッドは、当たりが薄くファーポストの外に切れていきます。17分、左に流れたウォルコットがベルナルジの落としを受け、右足で巻いたシュートは、シュマイケルが悠々と上に弾き出して追加点を許しません。25分にウォルコットが右から仕掛け、ボックス手前で脇に流したボールをシグルズソンがダイレクトで叩くと、クロスに飛んだボールはデンマーク代表GKの守備範囲でした。

30分、敵陣でインターセプトしたウォルコットがドリブルで中央を驀進。マグワイアと接触してバランスを崩すも、アンドレ・マリナーさんの笛はありません。34分、縦1本でジェイミー・ヴァーディーがスプリント。マイケル・キーンをかわしたストライカーは、右足のフィニッシュをコントロールできずに右に外してしまいました。今季プレミアリーグでNo.1となる3発のカウンターを決めていたレスターは、40分に伝家の宝刀で同点ゴールをゲットします。CKをゴールライン際でクリアしたのはアマーティ。自陣で倒れ込みながらボールをキープしたナンパリス・メンディが、左から走ったリカルド・ペレイラに預けると、イヘアナチョとのワンツーでスピードを上げた14番は巧みなステップでケニーを抜き去り、左足のシュートを強引にねじ込みました。

1-1となった43分、リカルド・ペレイラのクロスに競り勝ったヴァーディーのヘッドは、ピックフォードがキャッチ。後半に入ってしばらくは、中盤でのせめぎ合いが続きます。53分、マグワイアのスルーパスでラインの裏に出たヴァーディーは、折り返しが味方に合わず。55分にドリブルで中央に斬り込んだチルウェルが右足を振り抜くと、ボールはクロスバーぎりぎりを抜けていきます。62分にベルナルジが前線に浮き球を送ると、走り込んだウォルコットがワントラップでシュートを放つも、しっかり着いていたチルウェルがファーをカバーしてGKの正面に打たせました。

事件が起こったのは63分。前半にイエローをもらっていたウェズ・モーガンは、リシャルリソンをタッチラインの外に飛ばした激しいタックルは見逃してもらいましたが、後ろからリシャルリソンの足を踏んでしまい、今度は赤いカードが挙がります。ピュエル監督は、イヘアナチョを下げてオルブライトンを投入。69分のディーニュのミドルとフォローしたトム・デイヴィスのシュートは、シュマイケルが冷静にセーブしました。マルコ・シウヴァ監督は、71分にトム・デイヴィスに代えてジェンク・トスンを入れ、勝ち越しゴールを狙います。エヴァートンの積極的な姿勢が実ったのは77分。ズマのパスを受けたシグルズソンが、マディソンをかわして右足で放ったミドルシュートは、ゴール左隅に吸い込まれる完璧な弾道でした。エヴァートンの10番は、今季プレミアリーグで8戦4発。8月末のカラバオカップのロザラム戦以来、7戦5発と絶好調です。

マディソンをゲザル、リカルド・ペレイラを岡崎に代えたピュエル監督の交代策は実らず、エヴァートンが1-2でアウェイゲームを制しました。リシャルリソン、ベルナルジ、ウォルコットがスピードを活かして速攻を仕掛けるエヴァートンに対して、レスターはカウンターで対抗。両者とも持ち味を発揮したナイスゲームでしたが、いくつかの決定機を活かせなかったレスターは10人になってから攻め手を失い、シグルズソンの1発に屈しました。

直近3試合は10人をスタメン固定で戦っているマルコ・シウヴァ監督は、ケニー、マイケル・キーン、ズマ、ディーニュの若い4バックを育てながら勝ち点を積み上げる方針でしょうか。リシャルリソン、トム・デイヴィス、カルヴァート=ルーウィンなど前にも若手が多く、チームとしての伸びしろは充分にあります。アンドレ・ゴメスやミナがプレミアリーグになじんだ数ヵ月後が楽しみなエヴァートンは、上位に離されずに前半戦を終えられれば、EL出場権獲得が現実的な目標となるでしょう。序盤戦で3つ取りこぼしたプレミアリーグ11位の巻き返しに注目してまいります。(ギルフィ・シグルズソン 写真著作者/Светлана Бекетова)

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