【Tottenham×Burnley】91分、エリクセン!苦しんだスパーズが劇的ゴールで貴重な勝ち点3!
空席が目立つウェンブリー、一方的に攻めるスパーズ。バーンリーは最初からベタ引きで、カウンターとセットピーズに希望を見出そうとしています。10分にアーロン・レノンが右から仕掛けて手に入れた2度のCKは、シュートに至らず。18分、ハーフラインを越えたあたりからラメラがラインの裏に浮き球を通すと、ルーカス・モウラがフリーのボレーを左に外して頭を抱えています。24分に縦パスを受けたデル・アリがヒールでハリー・ケインに落とすと、エースの転倒に笛は鳴らず、直後にオーバーラップしたシソコの折り返しは、ルーカス・モウラの背後に出てしまいます。
31分のスパーズのカウンターは秀逸でした。ラメラが左にはたいたボールを、逆サイドに通したハリー・ケインが見事。シソコが再度左にラストパスを入れると、ジョー・ハートの前に躍り出たラメラはシュートをGKにぶつけてしまいました。左サイドを制圧するトッテナムは、幾度となくアーリークロスを試みますが、どのボールも味方に合いません。45分に右からのクロスを受けたハリー・ケインがニアを狙った一撃は、ケヴィン・ロングがコースに入ってブロックしました。前半は0-0、バーンリーはノーチャンス。後半最初の決定機は、48分にアウェイチームが左サイドで得たFKでした。ブレイディがファーのレノンに長いボールを届け、ダイレクトの折り返しが中央にいたアシュリー・バーンズへ。体を寝かせて打ったボレーは、ハリー・ケインがロリスの前でブロックしました。
50分を過ぎ、スパーズの猛攻がスタート。両サイドからクロスが飛び交いますが、ゴール前を固めたバーンリー守備陣が冷静にブロックし、白いシャツはフィニッシュに持ち込めません。64分、ポチェッティーノ監督はルーカス・モウラに代えてエリクセン。押し続けているスパーズは、左右からのクロスの精度が課題です。74分、ダニー・ローズのクロスがハリー・ケインを越えてファーのラメラに届くと、ワントラップで放った左足の決定的な一撃はジョ・ハートが右手に当てるビッグセーブ。オリヴァー・スキップがここで下がり、ソン・フンミンがピッチに入ります。78分にエリクセンが蹴ったCKも、中央のラメラのボレーが渋滞につかまり、ホームチームは先制できず。82分、ラメラが下がってジョレンテ。85分にトリッピアーのロングフィードをジョレンテが胸で右に落とすと、クロスに狙ったソン・フンミンのボレーは枠にいきません。
90分、ロリスのロングパントからハリー・ケインが右に展開すると、ボックスに侵入したソン・フンミンが速いクロスをフィード。ケヴィン・ロングのクリアが左に流れ、詰めたデル・アリは1歩足りずに押し込めません。スコアレスで終わるかと思われたゲームは、91分に動きました。後方からのロングボールにデル・アリが競り勝ち、ボックス内のハリー・ケインに落とすと、ベン・ミーを背負ったエースが左に流し、走り込んだのはエリクセン。ニアに放った強烈なシュートは名手ジョー・ハートでも触れず、雨のウェンブリーがようやく歓喜に包まれました。的確な交代策で最後に帳尻を合わせたポチェッティーノ監督は、スパーズでのプレミアリーグ100勝めを足踏みなしで決めました。
ロリスのセービングはゼロ。ベン・ミー、タルコフスキー、ロングがよく守っていたバーンリーは、最大の収穫である勝ち点1が手に入る寸前に、ワールドクラスの3人の連携によって希望を打ち砕かれました。スパーズが予想外の苦戦を強いられたのは、サイドからのボールが正確さを欠いたことに加えて、ボックスに入ってくる選手が少なく選択肢が狭かったからではないでしょうか。エリクセンとソン・フンミンが起用されるまでは元気がなかったデル・アリやラメラ、シソコが、相手を釣り出すためのミドルをもっと打ってもよかったのではないかと思いました。
ともあれ、勝ちました。天才エリクセンがやってくれました。補強ゼロのスパーズは、ペップと5ポイント差で踏ん張っています。CLに続いて勝負強さを見せつけたチームの次戦は、カラバオカップのノースロンドンダービー。さらに年末のプレミアリーグはエヴァートン、ボーンマス、ウルヴスと難敵ばかりですが、厳しいドローを乗り越え、レッズやマン・シティにプレッシャーをかけ続けていただければと願っております。今季も素晴らしいです、マウリシオ・ポチェッティーノ!
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いやー引き分けを覚悟してましたが天才が決めてくれました笑。今季はベンチから試合に出た選手が結果を出していて、采配のオプションが広がりました。
5枚を最終ラインに並べてリトリート決め込むバーンリーはどのチームにとっても手強いです。それにしてもタルコウスキーはいいCBですね。いわゆるモダンなCBではないですが、イングランドらしい優秀なスキッパーですね。プリチャードがブレントフォードに貸し出されていた時に初めて見たのですが、よもやこんなに良い選手になりました。