イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×West Ham】ポグバPK2発、デ・ヘア神セーブ…負け試合を拾った貴重な勝ち点3!

プレミアリーグ4位以内をめざすマンチェスター・ユナイテッドに、負けられる試合はありません。ランチタイムキックオフでスパーズが快勝したため、4位チェルシーとの差は5ポイント。オールド・トラフォードのウェストハム戦をしっかり勝ち切り、直接対決が残っているチェルシーを射程圏内に置いておきたいところです。スールシャール監督は、チャンピオンズリーグのバルセロナ戦から5人を入れ替えています。GKデ・ヘア、DFジオゴ・ダロト、スモーリング、フィル・ジョーンズ、ロホ。MFポグバ、フレッジ、マタ、FWリンガード、ルカク、マルシアル。開始早々のウェストハムのアタックは、マスアクのミドルがデ・ヘアの頭上にアウト。5分のCKがクリアされ、フレッジとロホが遠めから狙いますが、いずれも白い壁に当たって枠に飛びません。

右サイドを攻めるマンチェスター・ユナイテッドは、ジオゴ・ダロトやルカクのロングクロスが味方に合わず。16分にフレッジが右に展開し、ルカクがボックス右のリンガードを斜めのパスで走らせますが、速いグラウンダーはマタとマルシアルに届きませんでした。17分、マルシアルの落としを打とうとしたマタが、スノドグラスに引っかけられてPK。ポグバが今季プレミアリーグ12発めをど真ん中に突き刺し、ホームチームがあっさり先制しました。

24分、ランシーニのFKはルカクにヒットしてCK。2本めのCKをニアで捉えたフェリペ・アンデルソンのヘッドはゴール前を横切って右サイドに流れました。26分にルカクが左から持ち込み、中央から上がったポグバに打ちやすいボールが入るも、オグボンナとバルブエナがコースを空けてくれません。左から再三きわどいグラウンダーを入れているマスアクは要注意。マン・ユナイテッドの最終ラインのマークは緩く、チチャリートやフェリペ・アンデルソンがフリーになるシーンが目立ちます。

マタがファーサイドのマルシアルにクロスを合わせると、ファビアンスキの前で見せたヒールキックは枠に届きません。マルシアルが仕掛けた40分のカウンターは、左に流れたルカクのシュートが相手に当たってCK。44分にフェリペ・アンデルソンが右サイドを完全に崩し、ニアに速いボールを入れるとデ・ヘアが足でカットします。スモーリングとフィル・ジョーンズのCBコンビにはハラハラさせられましたが、前半は何とか1-0をキープ。シュート数は10対7でマンチェスター・ユナイテッドが上回っていますが、オンターゲットはポグバの先制PKのみに留まっています。

後半開始早々の49分、ポグバに渡そうとしたデ・ヘアのスローがずれ、ハマーズの攻撃陣がゴール前に殺到します。左のランシーニが低いクロスをファーポスト際に通すと、フェリペ・アンデルソンのスライディングボレーにデ・ヘアは触るのが精一杯でした。ラツィオから来たドリブラーは、今季プレミアリーグで9ゴールめ。1-1-となり、勢いに乗ったアウェイチームが攻める時間が続きます。54分、CKのクリアに左足で合わせたサバレタのボレーはデ・ヘアがキャッチ。スールシャール監督は、キレを欠いたリンガードではなく、マタを諦めてラシュフォードを投入しました。

58分、スモーリングがするすると上がってボックス右に縦パスを出すと、ラシュフォードの鋭い一撃はファビアンスキが右に反応してビッグセーブ。鼠径部を痛めたランシーニはプレイ続行不可能となり、62分にディアンガナに後を譲ります。直後のCKからの混戦は、直前の競り合いでオフサイドを見逃してもらったラシュフォードのヘッドがクロスバー越え。67分に右のルカクのグラウンダーがクリアされると、走り込んで左足を振り抜いたロホのシュートはファビアンスキの守備範囲です。

ペジェグリーニ監督は、72分にチチャリートをマイケル・アントニオ。かつてオールド・トラフォードを主戦場にしたストライカーに、スタンドのファンは惜しみない拍手を送っています。スールシャール監督は、75分に思い切った采配を見せました。ルカクとロホに代えてアンドレアス・ペレイラとグリーンウッド。17歳のストライカーは、これがプレミアリーグ2試合めです。76分、フレッジをかわしたマイケル・アントニオはフィル・ジョーンズを問題にせず、左足のシュートをクロスバーにぶつけます。1分後、左からのクロスが逆サイドに流れ、ディアンガナが中央に浮かすと、マイケル・アントニオが叩きつけた決定的なヘッドはデ・ヘアが超絶セーブでCKに逃れました。

79分、ポグバが左に出したロングフィードでマルシアルがラインの裏に抜け出し、ファビアンスキと1対1。シュート態勢に入った瞬間、ピッチに入ったばかりのフレデリクスが11番を倒してしまい、この日2度めとなるPKが宣告されました。ポグバがゴール左に決めて2-1。リードしたマンチェスター・ユナイテッドは守備重視の戦い方を貫き、サイドを制圧したハマーズはフィニッシュに持ち込めません。追加タイムをやり過ごしたホームチームが貴重な勝ち点3をゲット。自陣でのミスが多く、内容的には負け試合でしたが、デ・ヘアのセーブとポグバのスルーパスは神がかっていました

シュート数は14対18、ポゼッションは42対58、パス成功率はホームチーム77%、アウェイ80%。勝利にふさわしい数字を残したのはハマーズでした。リーダーのリンデロフを欠いた最終ラインは、幾度となく決定機を献上。右サイドのルカクはクロスもポストプレーも精度が低く、リンガードは体が重そうで、ポグバは球離れの悪さが気になりました。選手たちの気持ちはひと足先にカンプ・ノウに飛んでいたのか、あるいはホームでの敗戦のショックを引きずっていたのか。フレッジのフィットとグリーンウッドが経験を積めたことが数少ない収穫で、プレミアリーグ4位以内を巡る今後の戦いが思いやられる低調な90分でした。バルセロナ、エヴァートン、マン・シティ、チェルシー…強豪とのバトルが続くスールシャール監督は、前後に散らばる課題を解決できるでしょうか。とにかく勝ててよかった。今はただ、それだけです。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す