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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Watford】振り向けばライバルは総コケ…快勝チェルシー、CL出場権ゲット!

勝てばトッテナムをかわしてプレミアリーグ3位に浮上するチェルシーと、FAカップ制覇が最大の目標となるワトフォードの対戦。4位以内フィニッシュとEL制覇という二股でCL出場権を狙うウェストロンドンのクラブは、フランクフルト戦から4人を入れ替えて大事なゲームに臨みました。GKケパ、DFアスピリクエタ、クリステンセン、ダヴィド・ルイス、マルコス・アロンソ。MFはジョルジーニョ、カンテ、コヴァチッチ、3トップはペドロ、イグアインとエデン・アザール。今季プレミアリーグで16ゴール13アシストという素晴らしい数字を残している10番がチームを勝利に導き、マンチェスター・ユナイテッドとアーセナルの取りこぼしによって来季のCL出場権を手に入れました。

キックオフから気合いが入っていたチェルシーですが、序盤はワトフォードのシュートにヒヤリとさせられるシーンが目立ちます。6分にデウロフェウが右隅を狙うと、ケパの指先を抜けてポストの外。2分後、ショートコーナーからホレバスのクロスがディーニーに入ると、左隅に飛んだヘディングシュートはチェルシー守護神がビッグセーブを披露して外に弾き出し、フォローしたウィル・ヒューズは打ち上げてしまいました。8分、カンテがハムストリングを負傷してピッチに座り込み、メディカルスタッフは即座に交代のサインを送っています。同じ時間に、ハダースフィールドと戦うマンチェスター・ユナイテッドが、マクトミネイのゴールで先制。彼らが勝ってチェルシーが敗れれば両者の勝ち点は並び、マン・ユナイテッドのゴール数次第では逆転の可能性が高まります。

代わって入ったのは、好調のロフタス=チーク。この男が、後に大きな仕事をやってのけます。10分過ぎから、チェルシーの選手たちがボックス内でボールを受けるシーンが増えてきました。14分、アザールの落としを受けたジョルジーニョのループシュートはGKフォスターがセーブ。アザールが奪われて始まった22分のカウンターは、ボックス手前でワトフォードのパス交換が荒くなり、青い最終ラインが冷静に刈り取りました。1分後、ペドロがカットしたボールをジョルジーニョが前線のアザールに送ると、飛び出したフォスターが10番に打たせずキャッチ。31分に左サイドのイグアインからクロスが上がり、キコ・フェメニアがダヴィド・ルイスを抱え込みますが、PKを示すホイッスルは鳴りませんでした。

41分、ロフタス=チークがペドロに縦パスを当て、イグアインとのワンツーから11番がクロスに打つと、ボールはファーポストぎりぎりでアウト。前半を0-0で終えたチェルシーは、後半開始から攻勢を強め、48分の右からのCKをゴールにつなげます。ショートコーナーからアザールがファーに浮かすと、ヘディングを叩きつけたのはロフタス=チーク。2分後のCKはアザールが直接ゴール前に上げ、ダヴィド・ルイスの完璧なヘッドがネットに突き刺さりました。チェルシーのエースはアシストを連発して、今季プレミアリーグで14アシストのライアン・フレイザーを一気に抜き去りました。

56分、右からの長いパスをトラップしたデウロフェウが、ボックス左からクロスに狙うも右に曲がって枠の外。コヴァチッチ、ジョルジーニョ、アザールとつながり、落としをペドロが左足で打った58分の決定機は、フォスターが素晴らしいセービングを見せ追加点を許しません。チェルシーがとどめを刺したのは、75分でした。イグアインの動き出しを見たペドロがボックス右に縦のスルーパスを通すと、ストライカーはGKをかわす巧みなチップキック。ハダースフィールド、フラム、バーンリーとプレミアリーグ15位以下からしか決めてなかった9番が、初めてTOP10のクラブのゴールを陥れました

サッリ監督は、79分にイグアインに代えてジルー。ワトフォードの反撃は、ショートカウンターから中に斬り込んだホレバスのフィニッシュがバーに当たるなど、点差を詰めることができません。89分、ピッチサイドにガリー・ケーヒル。今季プレミアリーグ出場が1試合31分しかないCBが、アスピリクエタからキャプテンマークを着けられ、ダヴィド・ルイスと抱擁をかわしています。3-0だから実現した、スタンフォード・ブリッジのサポーターが見るおそらく最後の貢献。CL出場権争奪レースを繰り広げる4チームのなかで、最も難しい相手と戦ったチェルシーは、スパーズ、ガナーズ、マン・ユナイテッドに付き合うことなく順当に3位に上がりました。

ブルーズサポーターのみなさま、CL出場権獲得おめでとうございます。最後に大崩れしたライバルたちに対して、バーンリー戦のドロー以外はしくじらなかったチームの上位進出は妥当な結果です。素晴らしいサポートによって負傷欠場を最小限に留めるメディカルスタッフは、このチームのアドバンテージのひとつ。ひと頃はスタメン固定やオプションの少なさを批判されたサッリボールは、ここ一番の迷いのなさや徹底度の高さという武器を併せ持っていました。

補強禁止処分が解けなければ、2019-20シーズンは厳しい1年になりそうですが、欧州やチャンピオンシップでキャリアを積んでいる若手たちがロフタス=チークの後に続いてくれれば、存外いいチームになるのではないかと思ったりもします。レスター戦を消化試合としながら、ハドソン=オドイやアンパドゥが負傷で出られないのは残念ですが、来季に向けて…いや、もうひとつ大きなチャレンジが残ってましたね。満を持して戦えるヨーロッパリーグを制覇して、最高の雰囲気でシーズンを締められれば、苦しい初年度を過ごしたサッリ監督を称えることができるでしょう。次戦は木曜日。圧倒的なポゼッションで決勝進出を果たしていただければと期待しています。

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“【Chelsea×Watford】振り向けばライバルは総コケ…快勝チェルシー、CL出場権ゲット!” への2件のフィードバック

  1. nor より:

    PLの難しさを改めて感じる終盤劇ですね。安定感の出てきたケパ、ルイスのモチベーション、カンテの運動量、そしてアザールが違いを作れたと思います。優勝の夢を語れる時期もあったので満足いく結果ではありませんが、監督交代一年目としては及第点ではないでしょうか。チェルシーで1シーズン通して勤められただけでも、サッリは結果が出せたと思います。
    補強禁止、エースの離脱、ベテラン退団、、ある意味強制的に生え抜き若手へのチェンジが進まざるを得ない来季、不安もありますが楽しみです。

  2. B より:

    取りこぼし合いという、想定とは違った終盤戦でしたが今回は何とかCL権を確保できて良かったです。補強禁止可能性は大きな痛手ですが、これを機に若手を戻すという良い機会にできたらと思います。こういう機会でないと今後も絶対やらないチームなので笑 ガナーズもユナイテッドもブルーズもまだまだ色んな課題がありますが、一度好きなってしまった以上未来を信じて応援し続けるしかありませんね!

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