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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Wolves】明暗を分けた前半の追加タイム。チェルシーはTOP4キープ、ウルヴスは無念の7位転落!

スタンフォード・ブリッジで開催される最終戦を見つめる多くのプレミアリーグファンが、100マイル離れたキングパワーの途中経過をチェックしながら一喜一憂するのでしょう。勝てばプレミアリーグ4位以内が確定するチェルシーの相手は、勝てばヨーロッパリーグ出場権を手中にするウルヴスです。ランパード監督の3-4-3は、FAカップ準決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦がベースとなっています。GKカバジェロ、DFリュディガー、ズマ、アスピリクエタ、セントラルMFはジョルジーニョとコヴァチッチ、アウトサイドにリース・ジェームズとマルコス・アロンソ。3トップはプリシッチ、ジルー、メイソン・マウントです。

キックオフから、積極的に前に出ようとするチェルシー。セカンドハーフだけで勝敗をカウントするとプレミアリーグ4位のウルヴスは、相手のラインが間延びする後半からラッシュをかけてくるのではないでしょうか。5分に右サイドを突破したドハーティーは、リュディガーを抜いてゴールライン際を進みますが、ラストパスをブロックされてしまいます。メイソン・マウントが左からFKを蹴ったのは12分。中央で競り勝ったリース・ジェームズのヘッドは、右に切れていきました。ロングフィードをサイドに集めるウルヴスが主導権を握り、プリシッチとメイソン・マウントを抑えられているブルーズはシュートチャンスをつかめません。

給水タイムを過ぎても、ホームチームのオンターゲットはゼロ。両者ともストライカーが消されていますが、より手応えを感じているのは、相手のWBに上がるチャンスを与えていないウルヴスのほうでしょう。38分のマルコス・アロンソのミドルは、ボリが冷静にブロック。1分後、ジョルジーニョのパスを受けたメイソン・マウントがワントラップで中央に送ると、ジルーのヘッドはクロスバーの上に浮いてしまいます。45分まで完璧な守備を見せていたウルヴスの選手たちは、イーブンで後半勝負と考えていたはずですが、ハーフタイムに入る前にスコアが動きました。

追加タイム1分、中央からのFKを左隅に突き刺したのはメイソン・マウント。さらに3分後、縦に入ったFKをリュディガーがクリアし、ドリブルで自陣から上がったプリシッチがカウンターに持ち込みます。22番が潰され、こぼれたボールを拾ったメイソン・マウントがラインの裏に送ると、ジルーがルイ・パトリシオと1対1。左足のアウトでかわそうとしたストライカーは、戻ったコーディーに体を入れられて終わりかと思われましたが、巧みにまわり込んでスライディングで押し込みました。

あっという間の2-0。チェルシーのオンターゲットは90分を通じて3本しかなく、アウェイチームにとっては悪夢のような5分でした。とはいえ、反撃の時間は45分もあります。マンチェスター・シティにダブルを喰らわせたウルヴスは、19節のホームゲームでスターリングに2発決められた後、ラスト35分で鮮やかな逆転劇を披露しています。TOP10のなかで最も失点が多いチェルシーは、早い時間に差を詰められると苦しくなるはずです。51分、ハーフタイムにペドロ・ネトと代わったアダマ・トラオレがドリブルで突進。左でパスをもらったラウル・ヒメネスのグラウンダーは、カバジェロが飛び出して押さえました。

57分、ハーフラインを越えたところでアスピリクエタを抜き去ったジョッタが、中央からバイタルエリアに入って右足を振り抜くと、コースを読んでいたカバジェロが右に寝てキャッチ。ヌーノ・エスピーリト・サント監督は、59分にドハーティー、ホニー・カストロ、ルベン・ネヴェスを下げ、ヴィナグレ、モウティーニョ、ポデンセで勝負です。セルハースト・パークでは、クリスタル・パレスがスパーズに追いついて1-1。レスターVSマンチェスター・ユナイテッドは0-0です。このまま終わればスパーズに得失点差でかわされ、7位に落ちるウルヴスは最低でも2点が必要です。

残り時間は20分。モウティーニョとのパス交換でリュディガーの裏を取ったジョッタは、ポデンセへのラストパスが弱く、シュートチャンスを創れません。キングパワーでマンチェスター・ユナイテッドが先制したため、チェルシーは2つ失点してもTOP4に残れそうです。75分のマルコス・アロンソのFKは、DFに当たってCK。77分、ジルーをポストに使ったプリシッチのダイレクトショットは、うまく当たらず浮いてしまいました。ランパード監督は、ここでジルーとプリシッチを下げ、ハドソン=オドイとタミー・アブラハム。85分には1ゴール1アシストのメイソン・マウントとコヴァチッチに代えて、ペドロとロフタス=チークを投入しました。

93分、タミー・アブラハムがドリブルで突進した3対2のカウンターは、ストライカーの中途半端な一撃をルイ・パトリシオがキャッチ。危なげなかったチェルシーが、クリーンシートでTOP4フィニッシュを飾りました。どんな試合でも常に貪欲にゴールをめざすメイソン・マウントが、FKと完璧なラストパスで勝負を決めた一戦。前線と中盤のプレスでパスコースを限定させ、ラウル・ヒメネスとアダマ・トラオレを自由にするボールを遮断しました。最終ラインの上げ下げも的確で、ウルヴスの狙いのひとつだったサイドアタックを完封。ランパード監督の戦術を忠実に遂行したチームが、プレミアリーグ6位相手に力の差を見せつけたナイスゲームでした。

プレミアリーグ2019-20シーズンの全日程が終了しました。来季のCL出場権はリヴァプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー。EL出場権はレスターとトッテナムまでが確定となり、最後の枠はFAカップの結果次第でアーセナルかウルヴスです。さらにウルヴスには、8月のELで優勝してCL出場権を獲得というルートが残されていますが、こちらはマンチェスター・ユナイテッド、インテル、ローマ、セヴィージャ、シャフタール・ドネツクなど強敵揃い。チェルシーに完敗した選手たちは、8月1日のFAカップ決勝でもアーセナルを封じてほしいと願っているはずです。プレミアリーグのクラブが戦う国内の試合は、あとひとつ。1年がかりで戦ってきた椅子取りゲームの結末を決めるビッグロンドンダービーに注目しましょう。


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“【Chelsea×Wolves】明暗を分けた前半の追加タイム。チェルシーはTOP4キープ、ウルヴスは無念の7位転落!” への2件のフィードバック

  1. n より:

    まずはシーズンお疲れ様でした。再開には様々な意見がありますが、怒涛の連戦を乗り切った選手・スタッフ・運営に感謝を伝えたいです。チェルシーは前半戦の若手貯金や再開後のベテラン奮起がうまく作用し、リバプール独走で中位が団子状態になったことを考慮しても予想以上の順位でした。補強禁止の中で絵に描いたような子飼いのブレイク、評価を得た(少なくとも解任されなかった)ランパードの来季は積極的な補強でさらに魅力的な前線になると思います。残念ながら最終節のゴールマウスにいなかったケパ&失点の多さ、左サイドバック、もしかするとカンテ、後ろのリバランスにも注目していきたいと思います。

  2. アイク より:

    今シーズンも毎日ありがとうございました。
    首位が早々と決まっていたにもかかわらず、先行きの見えない大変なシーズンでした。最終戦まで全うできて何よりです。
    火中の栗を拾い、その上で素晴らしい結果を出したランパード監督にいつまでも拍手を送りたいと思います。

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