【Leicester×Tottenham】VARでゴール取り消し…直後に同点!スパーズ、無念の逆転負け!
開始2分、右サイドのアヨゼ・ペレスが中央に転がしたボールをハーヴィー・バーンズがスルー。ティーレマンスがダイレクトでハーヴィー・バーンズに戻すと、若いウインガーの体は伸び切ってしまい、シュートにいけません。右に流れたソン・フンミンが最初のシュートをクロスに外した後、3分に遠めから狙ったハリー・ケインのミドルはシュマイケルの正面。スパーズの攻撃陣は、今季プレミアリーグ3ゴールのエースに、どれだけボールが集められるかが問われています。
13分、軽快なステップでシソコをかわしたジェームズ・マディソンが、ゴール右隅を狙ってコントロールショットを放つと、惜しくも枠にいかず。今季プレミアリーグで未だゴールがないレスターの10番は、ハリー・ウィンクスとアルデルヴァイレルトを抜いて打った左足シュートをガッサニーガにブロックされます。直後のCKからティーレマンスがミドルを放ち、ガッサニーガがセーブしたボールをアユゼ・ぺレスとエンディディで押し込みますが、VARによってオフサイドとされ先制ならず。中盤のせめぎ合いは互角ながら、より多くのシュートシーンを創っているのはレスターです。
27分、アヨゼ・ぺレスとヴァーディーが仕掛けた中央突破は、ニューカッスルから来たアタッカーが、ニアに入ったクロスに体勢を崩してしまいました。1分後、スパーズが前の3人で鮮やかなカウンター。ラメラの速いスルーパスでソン・フンミンが前線に飛び出し、ヒールパスをもらったハリー・ケインがソユンチュと競り合います。ストライカーがつんのめって終わりと思いきや、倒れながら右足に当てたアクロバティックな一撃がゴール左隅に飛び込みました。プレミアリーグ4発めは、難敵相手の貴重な先制点。ここまでうまく戦っていたホームチームは、すぐに反撃を始めました。
38分、ティレマンスがモックス右のアヨゼ・ぺレスにパスを出すと、ニアを狙った強烈なシュートは読んでいたガッサニーガがビッグセーブ。40分、中央からドリブルで上がったラメラが右のハリー・ケインに流すと、フィニッシュはDFにヒットしてシュマイケルの正面です。前半は0-1。シュート数で9対5と上回ったレスターにとっては、不本意なスコアです。
46分、ボックスの左脇から斬り込んだハーヴィー・バーンズのシュートはブロックされ、リバウンドを拾ったエンディディのミドルは左にアウト。50分には左サイドでショートパスがつながり、チルウェルが左サイドを突破しますが、早めに上げたクロスにヴァーディーは触れません。55分に右から攻めたスパーズは、ソン・フンミンのパスを中央でもらったラメラのミドルがバーの上。2分後、ティーレマンスのインターセプトからヴァーディーに縦パスが通ると、左足でファーのサイドネットを狙ったシュートは、ガッサニーガが左に飛んでセーブしました。
58分、ラメラとハリー・ウィンクスで仕掛けたロングカウンター。8番のスルーパスで抜け出したソン・フンミンが左足で狙うも、シュマイケルがコースを切っており、ボールはファーポストの外に転がっていきます。63分、エンドンベレがソン・フンミンを縦に走らせ、ボックスに持ち込んだ7番をソユンチュが止めると、フォローしたハリー・ケインのグラウンダーが逆サイドのセルジュ・オーリエへ。ゴール左隅に完璧なシュートを突き刺し、派手なゴールパフォーマンスを披露した右SBは、ソン・フンミンがオフサイドと知り、無念の表情が映し出されています。
67分、アヨゼ・ぺレスがデニス・プラートに代わり、シソコはワニャマにチェンジ。レスターが追いついたのは、この2分後でした。ジェームズ・マディソン、ハーヴィー・バーンズとつながったボールが左のヴァーディーへ。エースのグラウンダーが逆サイドに転がると、走り込んだリカルド・ペレイラのボレーがゴールの真ん中に決まりました。73分に縦パスに反応したヴァーディーは、フェルトンゲンを外にかわして放った右足のシュートがニアポストの外。ポチェッティーノ監督が79分にラメラをエリクセンにスイッチすると、ロジャース監督は82分にハーヴィー・バーンズをデマライ・グレイです。
83分、左に流れてジョニー・エヴァンスのマークを外したハリー・ケインは、腰が回らず左足のシュートはGKの正面でした。ティーレマンスがチョードリーに代わった直後、チョードリーのパスを受けたジェームズ・マディソンの美しいミドルがゴール左に突き刺さります。86分、スパーズの指揮官はエンドンベレに代えてルーカス・モウラで勝負。ジェームズ・マディソンが負傷で歩くのが精一杯だったレスターは、6分の追加タイムを守り切りました。
ソン・フンミンの足は出ておらず、上体がわずかにラインにかかっていた…。VARの映像が、終わりかけていたホームチームの逆転劇を演出しました。0-2となっていれば、スパーズが勝ったのではないかと思われますが、2-1という最終スコアはオンターゲットで7対4と上回ったレスターにふさわしい結果です。スパーズは運動量が少なく、ハリー・ウィンクスの脇のスペースをハーヴィー・バーンズやアヨゼ・ぺレス、ジェームズ・マディソンに使われてしまいました。
初戦を終えたばかりのCLの疲れではなく、フィットしていないエンドンベレやチェックが緩いフェルトンゲンなどトップフォームではない選手が多いのが、プレミアリーグの中堅クラブに押された最大の理由だったのではないでしょうか。エリクセンやデル・アリが好調時のパフォーマンスを見せられず、新戦力のロ・チェルソ、ライアン・セセニョン、エンドンベレが時間がかかりそうなスパーズは、しばらくは苦しい戦いが続きそうです。(セルジュ・オーリエ 写真著作者/Богдан Заяц)
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