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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Crystal Palace×Chelsea】VARでチアゴはイエロー!90分のギャラガーの1発でチェルシー辛勝!

追加タイムに入ろうとしていた90分、スコアは1-1。トーマス・トゥヘル解任の後を受け、チェルシーの指揮を執るグレアム・ポッター監督は、プレミアリーグの初陣を取りこぼす寸前でした。CLのザルツブルグ戦も1-1。16位のクリスタル・パレスに勝てず、2戦連続ドローとなれば、ビッグクラブのマネージャーの選択に疑念の声が挙がりそうです。

チルウェルのパスを左サイドで収めたのはプリシッチ。夏に退団を検討していたといわれるウインガーは、6節のウェストハム戦が唯一の先発で、この日も6分前にメイソン・マウントと代わったばかりでした。ドリブルでボックス左に侵入した10番は4人に囲まれ、前を塞がれたと見るや、脇にいたコナー・ギャラガ―に預けました。

これを読んでいたジャン=フィリップ・マテタが背後から奪いにいくと、22歳のMFはワンタッチでかわし、右足一閃。ボールはグアイタのグローブを弾き、右のサイドネットに吸い込まれました。昨季までプレイしていたチームを相手に決めたギャラガーは、セレブレーションを行わず、チームメイトの祝福に笑みを浮かべています。

それにしても、厳しいゲームでした。7分に喫した失点が、苦戦を告げるサイン。オドソンヌ・エドゥアールのドリブルで始まったショートカウンターは、右サイドでロングフィードを受けたジョルダン・アイェウのアーリークロスが秀逸でした。

フォファナとリース・ジェームズの間に走り込んだオドソンヌ・エドゥアールが、スパイクの裏でプッシュ。GKケパは反応できず、呆然と見送るしかありませんでした。リードしたクリスタル・パレスは、10分にもチャンスを迎えます。

左隅を狙ったエゼのミドルをケパがセーブすると、詰めたのはザハ。今季プレミアリーグで4ゴールのエースは、ファーストタッチをコントロールできず、シュートを打てませんでした。11分、左からのショートコーナーから、エゼがクロスに打ったきわどいシュートは、惜しくもファーポストの外。ここまでは、ホームチームのペースでした。

20分に右から仕掛けたのはチェルシー。ボックス内でこぼれ球を拾ったカイ・ハヴェルツが、ドリブルで外にまわり込んでニアに浮かすと、メイソン・マウントのヘッドは枠にいきません。24分、リース・ジェームズのグラウンダーをダイレクトで叩いたのはスターリング。グエイに当たったボールに先着した7番は、2つめのフィニッシュをポストに阻まれました

この試合のターニングポイントのひとつは、33分のジャッジです。ラインの最後方にいたチアゴ・シウヴァが、キープしたボールをジョルダン・アイエウに奪われて転倒。故意に左手で触ったCBは、決定機阻止と取られてもおかしくなかったのですが、差し出されたカードは黄色でした。

命拾いしたベテランは、38分のCKからの二次攻撃でロングフィードをヘッドで落とし、オーバメヤンの豪快なボレーをお膳立てしました。チアゴ・シウヴァのファールとアシストを交互にリプレイしていた地元メディアは、10人になっていたら同点ゴールはなかったと主張したかったのでしょう。前半は1-1。後半が始まってからしばらくは、イーブンの展開です。

55分にカイ・ハヴェルツからパスを受けたスターリングは打てず、左から走り込んだチルウェルのシュートは枠にいかず。3分後、リース・ジェームズの縦パスがボックス右に流れたメイソン・マウントに通るも、折り返しをフリーでもらったカイ・ハヴェルツはすぐに打てず、遅かったフィニッシュはブロックされてしまいました。

ポッター監督は、56分にジョルジーニョに代えてロフタス=チーク。71分にオリーズが右から仕掛け、ニアに走ったザハがダイレクトショットを放つと、ケパが右に反応してセーブしました。75分にオーバメヤンとカイ・ハヴェルツが下がり、アルマンド・ブロヤとコナー・ギャラガー。チェルシーのアタックは、ドリブルでテンポを失うシーンが多く、ミドルシュートは枠にいきませんでした。

ヤングスターの1発で何とか勝ちましたが、ポッター監督の試行錯誤は続くでしょう。問題は、「勝利を積み上げながら最適解に辿り着けるか」です。火曜日はスタンフォード・ブリッジでミラン、プレミアリーグのウルヴスをはさんで敵地でミラン。9試合のうちアウェイが6つの10月は、新監督の最初の関門です。


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