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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Everton×Arsenal】新指揮官の戦術的中!サイドを封じられたアーセナル、まさかのノーゴール!

無事で何より、トーマス・パーティー!マンチェスター・シティとのFAカップ4回戦で肋骨に違和感が生じていたといわれるMFは、グディソンパークのピッチに姿を見せています。プレミアリーグ22節、エヴァートンVSアーセナル。アルテタ監督の11人は、ガチガチのレギュラーです。

GKラムズデール、DFベン・ホワイト、ウィリアム・サリバ、ガブリエウ、ジンチェンコ。MFトーマス、ジャカ、ウーデゴーア、FWサカ、エンケティア、マルティネッリ。トロサール、ジョルジーニョ、キヴィオルの新戦力トリオと冨安健洋、ティアニー、ファビオ・ヴィエイラはベンチスタートとなっています。

立ち上がりからアーセナルがポゼッションを取り、エヴァートンは速攻狙い。3分に左サイドをスプリントしたマルティネッリは、ゴールライン際でつぶされました。オナナ、グイェ、ドゥクレというホームチームの並びは、攻撃より守備を優先。9分のエヴァートンのカウンターは、マクニールのシュートがサリバに当たり、こぼれ球をラムズデールが掻き出して事なきをえています。

11分にサカのパスを受けたトーマスは、ボックス右手前からの得意のミドルがピックフォードの正面。エヴァートンは、徐々にプレスの強度を高め、ガナーズのビルドアップを窮屈にしています。21分から続いたエヴァートンの4本のCKは、いずれもガナーズ守備陣が競り負けており、こぼれ球の出どころが悪ければ先制を許してしまいそうです。

25分、ピックフォードのロングパントをイオビがボックス右に落とすと、カルヴァート=ルーウィンの強烈なシュートはラムズデールがキャッチ。サカとマルティネッリにボールが入ると2人が着くのは、ショーン・ダイク監督のアイデアでしょう。

30分、ベン・ホワイトのロングフィードを競ったサカがキープ。ニアでもらったエンケティアがタルコフスキをかわして右に流れますが、GKの肩越しを狙ったシュートはミスキックです。33分にベン・ホワイトのパスミスを突いたオナナは、ウーデゴーアを抜いて一気にボックス左へ。グラウンダーに反応したカルヴァート=ルーウィンのスライディングは、コンマ1秒早ければ決まっていたはずです。

ジンチェンコのクロスがファーに上がったのは39分。サカの素晴らしいボレーは、ゴール前にいたコーディーがクリアしました。追加タイム3分、右サイドを崩したコールマンがクロスを上げると、フリーだったカルヴァート=ルーウィンのヘッドは左に流れていきました。前半は0-0。グディソンパークのスタンドは、盛大な拍手で選手たちを称えています。

サカとマルティネッリは縦も横も切られ、ウーデゴーアが使いたいスペースは3センターとCBに消されています。今日のエヴァートンは、プレミアリーグ19位のチームだと思わないほうがいいでしょう。アルテタ監督が打開策を講じなければ、リードされて引かれる最悪の展開になりそうです。

後半開始直後のトフィーズのラッシュは、オフサイドフラッグに止められました。51分のガナーズの速攻は、マルティネッリのパスを受けたジャカのシュートがブロックされています。54分のショートコーナーからのサカとエンケティアの連打は、オナナとタルコフスキーが足に当てました。

マルティネッリが中央から仕掛けたのは58分。左でもらったエンケティアが2人かわして中央に転がすと、ウーデゴーアのダイレクトショットは浮いてしまいました。アルテタ監督は、ここでマルティネッリとトーマスを下げ、トロサールとジョルジーニョを投入。直後の60分、右からのCKをヘッドで決めたのは、ウーデゴーアに競り勝ったタルコフスキーでした。

必死に攻めるガナーズに対して、青いシャツは中央を固めて応戦。ホームチームのCKは、相変わらず脅威です。77分、ウーデゴーアに代わってファビオ・ヴィエイラ。78分に切り返しから放ったトロサールのシュートは、ピックフォードが無理をせず前に弾きました。1分後、ジャカのクロスのクリアを収めたサカは、右足のシュートを打ち上げてしまいました

82分にサカ、ジャカ、トロサールと左につながったチャンスは、右隅を狙ったベルギー代表がミスキック。85分にベン・ホワイトと代わった冨安健洋は、サカのサポートを求められているのでしょうか。90分のジンチェンコのロングシュートは左にアウト。追加タイムは6分です。

92分のCKをボックスの外で捉えたジンチェンコは、枠に収められず。ファビオ・ヴィエイラとジョルジーニョは力を発揮できず、ガナーズは2戦連続ノーゴールで今季公式戦で初の連敗を喫しました。最後の1枚は、冨安よりティアニーだったのではないでしょうか。日本代表のDFは、タックル2つと2回のデュエルで仕事をしたものの、攻撃で貢献することはできませんでした。

19位が首位の足をすくったアップセットは、ショーン・ダイク監督の采配をほめるべきでしょう。最終ラインを4枚に代えて中盤センターを厚くした新指揮官は、サカとマルティネッリの足を止め、ウーデゴーアからコースを奪い、ジャカの攻め上がるエリアを埋めました。

どこを切れば、ガナーズが苦しむかを研究したのでしょう。イオビとマクニールの上下動と、オナナの運動量がクリーンシートの決め手となった一戦。ガナーズを苦しめたプレスと後方のケアを徹底できれば、プレミアリーグに残れるのではないかと思います。

敗れたガナーズは、中央に人数を集められた際の打ち手を考えなければなりません。ジンチェンコが中盤、ティアニーがサイドという布陣を見てみたいのですが…。次節はホームでブレントフォード。直近のプレミアリーグ8試合無敗のチームは、マン・シティとリヴァプールを倒したときと同様に、中央を固めて速攻を仕掛けてくるはずです。つまり、今日のエヴァートンのように。


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