イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Liverpool×MAN.UTD】パニック?戦意喪失?アンフィールドの魔力⁉ 思考停止の7-0惨敗!

勝てば4位スパーズに3ポイント差となるリヴァプール。15試合連続でゴールを決めているマンチェスター・ユナイテッドとの一戦は、アーノルドとラシュフォードが対峙するサイドが勝負のポイントと思ったのですが…。アンフィールドで開催されるプレミアリーグ26節のゲームは、立ち上がりからホームチームが主導権を握っています。

クロップ監督がバイチェティッチをベンチに置き、エリオットを起用したのは、攻めて勝つという意志表示でしょうか。GKアリソン、DFアーノルド、コナテ、ジョー・ゴメス、ロバートソン、MFヘンダーソン、ファビーニョ、エリオット。フロントスリーにはサラー、コーディー・ガクポ、ダルウィン・ヌニェスが並んでいます。

対するテン・ハフ監督は、現在のベストメンバー。GKデ・ヘア、DFダロト、ヴァラン、リサンドロ・マルティネス、ルーク・ショー。中盤センターにカゼミーロとフレッジ、2列めにアントニー、ブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、最前線にヴェグホルストの4-2-3-1です。

3分にボックス右から打ったエリオットのシュートは、ゴール前の白い壁がブロック。アリソンのパントから始まった5分の速攻は、左にまわっていたサラーのドリブルをフレッジがチェックしてゴールキックです。10分にダロトのパスを受けたアントニーは、切り返しから得意のコントロールショット。左隅に飛んだボールは、アリソンが外に弾き出しました。

マンチェスター・ユナイテッドは、ラシュフォードが最前線でヴェグホルストはトップ下という布陣のようです。絶好調の10番は、左サイドでアーノルドを抑える役割のほうが輝くのではないでしょうか。序盤のサイドの攻防はレッズが優勢で、ブルーノがボールに絡むシーンがありません。

14分に敵陣で奪ったファビーニョが右のサラーに送ると、アントニーと同じ角度からのミドルは左にアウト。FKの競り合いからクロスを連発したレッズの波状攻撃は、中央を締めたアウェイチームがきれいなシュートを許しませんでした。フレッジ、ヴェグホルスト、ラシュフォードとつながった19分のカウンターは、右に流れた10番のクロスをファン・ダイクがカットしました。

22分、サラーのサイドチェンジを受けたロバートソンが切り返しから右足を振り抜くと、リサンドロ・マルティネスがヘッドでクリア。ガクポとのワンツーで抜けたロバートソンがクロスを入れると、ダルウィン・ヌニェスがタッチする寸前にリサンドロ・マルティネスが外に蹴り出しました

26分、ダロトの速いクロスがファーへ。ブルーノのダイビングヘッドは、ポストをかすめて右に抜けていきました。1分後、ルーク・ショーのロングフィードが中央のラシュフォードの足元に届きますが、ダイレクトショットはうまくミートせず、アリソンが落ち着いて懐に収めています。33分に左からFKを蹴ったのはルーク・ショー。ダロトのヘッドはアリソンの正面です。

39分、エリオットのミスパスをアントニーがカットし、ショートカウンターが発動。カゼミーロのスルーパスからアリソンをかわしたアントニーは打てず、ファン・ダイクがこぼれ球を処理しました。43分、ロバートソンが縦に出したスルーパスがガクポへ。ワンタッチでヴァランをかわしたオランダ代表のシュートが右のサイドネットに突き刺さりました。

前半のシュート数は8対4、オンターゲットは1対3。後半開始から攻めていたレッズは、ルーク・ショーのミスパスをエリオットがインターセプトし、ショートカウンターを仕掛けました。カゼミーロとの競り合いを制したファビーニョが右に浮かすと、サラーのクロスはルーク・ショーがカット。拾ったエリオットの高速クロスをヘッドで決めたのは、ダルウィン・ヌニェスでした。

さらに50分、ガクポが右のサラーに展開し、カウンターがスタート。リサンドロ・マルティネスを翻弄したサラーがボックス右に転がすと、走り込んだガクポが角度のないところから左隅に収めました。あっという間に3-0。54分にアリソンのトラップミスに突っ込んだブルーノは、倒されたとアピールするも笛は鳴りません。

56分、曖昧なパスを拾ったロバートソンが中のエリオットへ。縦パスを受けたガクポが左に落とすと、ロバートソンのコントロールショットは右に切れていきました。58分のCKに走り込んだコナテのヘッドは右にアウト。テン・ハフ監督は、フレッジとヴェグホルストを下げ、ガルナチョとマクトミネイを投入しました。

65分のCKのクリアから、アントニーが奪われて4対4のカウンター。ダルウィン・ヌニェスのパスをカットしたマクトミネイは、こぼれ球を拾った27番の2本めも体に当てますが、これが前線のサラーに渡ってしまいました。右足のボレーがバーの下を叩いて4-0。マン・ユナイテッドは、ことごとくこぼれ球をさらわれ、失点を積み上げています。

73分にブルーノのスルーパスでコナテの裏に抜けたラシュフォードは、アリソンをかわした後、左のポストにぶつけてしまいました。75分、アーノルドのFKの競り合いからボールが左に流れ、ヘンダーソンのクロスをダルウィン・ヌニェスがヘディングで右隅へ。5-0となったのをきっかけに、マンチェスター・ユナイテッドのサポーターがゲートに向かっています。

テン・ハフ監督はカゼミーロとリサンドロを下げ、マラシアとザビッツァー。クロップ監督はフィルミーノ、バイチェティッチ、ジョッタ、ミルナーを投入しています。83分、エリオットがニアポスト際に出したパスをカットした後、ルーク・ショーのクリアがフィルミーノに当たってサラーの足元に入ってしまいました。

ゴールにプッシュするだけだったエースは、今季プレミアリーグ11ゴール。89分には、サラーが斜めに出したパスをフィルミーノがトラップし、右に流れてデ・ヘアの脇を抜きました。先発のフロントスリーが全員2ゴール、ストライカー4人がゴールという珍しい記録を作ったリヴァプールは、最後にジョッタが決められなかったのが残念です。

カゼミーロ、ヴァラン、ルークショーが魔法にかかったように振るわず、7-0という信じられないスコアで惨敗しました。1点めは、ガクポの切り返しをケアすればよかったヴァランの対応が悪く、2点めは中盤で奪えるチャンスを3回も逃してしまい、クロスが上がったときにダルウィン・ヌニェスをケアする選手がいませんでした。

3点めは、ガクポの上がりをルーク・ショーが見ておらず、4点めはこぼれ球がサラーへ。5点めはヴァランとダロトがボールウォッチャ―となり、6点めはルーク・ショーのクリアミスです。7点めは…まとめると、「ヴァラン&ルーク・ショーのマークミス+中盤のパニック+戦意喪失のミックスジュース」といった感じでしょうか。

ブレントフォードに4-0で敗れたとき、指揮官が選手たちと一緒にやった罰走は13.8km。今回は7-0なので24kmに…いや、そんな話はさておき。プレミアリーグで優勝争いなどまだ早い!と、往復ビンタを喰らったような悪夢の90分でした。今はとにかく、気持ちを切り替えて、ヨーロッパリーグの初戦を制してくださいとしかいえません。

それにしても7-0って!4~5点ほど、来週のサンティアゴ・ベルナベウに持っていければいいのにと思いました。スパーズとの差を3ポイントに詰めたレッズの次なるハードルは、4月の頭から始まるマン・シティ、チェルシー、アーセナルの3連戦です。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す