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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Tottenham×MAN.UTD】右サイドを修正できなかったマン・ユナイテッド、ドローはやむなし。

ニューカッスル戦で6-1という惨敗を喫したトッテナムは53ポイント、FAカップでファイナルに進んだマンチェスター・ユナイテッドは59ポイント。プレミアリーグのTOP4を争うシックスポインターでホームチームが敗れれば、CL出場権獲得は絶望的になります。

久しぶりに暫定監督として指揮を執るライアン・メイソンは、現在のベストメンバーで戦います。GKフォースター、DFロメロ、エリック・ダイアー、ラングレ。アウトサイドにペドロ・ポロとペリシッチ、中盤センターはホイビュルクとオリヴァー・スキップ、前線にリシャルリソン、ハリー・ケイン、ソン・フンミンという顔ぶれです。

一方、テン・ハフ監督のほうは、相変わらず苦しい最終ラインです。デ・ヘア、ワン=ビサカ、リンデロフ、ルーク・ショー、ダロト、エリクセン、カゼミーロ、アントニー、ブルーノ・フェルナンデス、サンチョ、ラシュフォード。立ち上がりのポゼッションはマンチェスター・ユナイテッド。サンチョとアントニーにボールを集めて突破を図っています。

彼らの先制は7分。ラシュフォードから左のサンチョにボールが渡り、中にひとつ持ったウインガーが鮮やかなシュートを右のサイドネットに突き刺しました。13分のラシュフォードのFKは、ポストの左。直後、ソン・フンミンのダイレクトパスで左から上がったリシャルリソンの右足シュートは、デ・ヘアの正面です。

アントニーがカットインしたのは19分。ブルーノ、サンチョと左につながり、ウインガーの最初のシュートはロメロがブロック。リバウンドを取った2発めは、ゴールライン上にいたペリシッチがヘッドでクリアしています。25分にブルーノが放ったブレ球のミドルは、フォースターが安全重視で左に弾き出しました。

ワン=ビサカとリンデロフが裏を取られた27分のピンチは、カバーしたルーク・ショーがリシャルリソンのキックをカット。CKをニアで合わせたペリシッチのヘッドは、デ・ヘアがボックスの外に弾き出しました。39分にブルーノ、サンチョ、ブルーノとパスがまわり、キャプテンのクロスが右でフリーだったラシュフォードに届きますが、右足のボレーは間合いを詰めたフォースターがセーブしています。

41分にラシュフォードが左から放った強烈なシュートも、ロリスの代役がセーブ。43分に左サイドを突破したペリシッチは、決定的なフィニッシュをデ・ヘアに阻まれてしまいました。ここからカウンターが発動。右から逆サイドに浮かしたブルーノのロングフィードはパーフェクトでした。エリック・ダイアーを問題にしなかった10番が、左足でど真ん中に決めました。

前半は0-2。いい形でハーフタイムを迎えたマンチェスター・ユナイテッドは、リシャルリソンへの対応を修正しなければなりません。浮かない表情のダニエル・レヴィ会長。後半開始からのスパーズの猛攻は、レギュラーCBがいない最終ラインが何とかしのいでいます。

55分、左のペリシッチが右足アウトで巧みなクロス。リシャルリソンが競り、ハリー・ケインのシュートをルーク・ショーがブロックすると、こぼれ球に反応したペドロ・ポロが右足アウトのスーパーショットを右隅に決めました。これで覚醒したマンチェスター・ユナイテッド。エリクセンのパスを受けたブルーノが、ラングレを抜いてフォースターの前に出たのですが…。

枠に収めるだけだったシュートがクロスバーにヒット。フォローしたワン=ビサカのヘッドはクリアされてしまいました。リシャルリソンに代わってクルゼフスキが入ったのは60分。テン・ハフ監督はサンチョとエリクセンを下げ、マルシアルとフレッジを投入しています。この時間帯は完全なるスパーズペース。マン・ユナイテッドは右サイドの守備を改善できていません。

66分、右から仕掛けたのはハリー・ケイン。2人かわしてファーにクロスを通すと、フリーのソン・フンミンのボレーはミスキックです。69分には、ソン・フンミンとパスをかわしたペリシッチが完璧なクロスをフィード。フリーだったエリック・ダイアーは、ヘッドを右に外して頭を抱えています。

70分のシュートコーナーから、サイドでリターンをもらったブルーノが左足で強引なシュート。フォースターがセーブした後、アントニーに代わってヴェグホルストがピッチに入っています。ハーフタイムに6対11だったシュート数は、16対14と逆転。75分にロメロの落としに走り込んだハリー・ケインは、右足のダイレクトショットをGKの守備範囲に打ってしまいました。

79分、デ・ヘアのキックのクリアをハリー・ケインに拾われ、逆サイドにクロス。またもフリーだったソン・フンミンは、今度は確実に押し込みました。2-2に追いつかれ、反撃を始めるマンチェスター・ユナイテッド。84分のラシュフォードのミドルは、バーを越えていきます。

93分、ルーク・ショーのクロスがファーへ。競り勝ったカゼミーロのヘッドは浮いてしまいました。2-2のドローはやむなしですが、ブルーノが決めてくれていれば…と悔しさが残る一戦ではあります。

ペリシッチとソン・フンミンのサイドの守備を修正できず。フレッジはミスが多く、マルシアルはシュートゼロ。ヴェグホルストの仕事は、専ら守備でした。劣勢を打開したかったテン・ハフの交代策は、機能したとはいえません

CL出場権争いのライバルは、既に33試合を消化しているアストン・ヴィラではなく、プレミアリーグ3連勝と調子を上げてきたリヴァプールになりそうです。こちらが1試合消化が少なく、7ポイント差と優位に立っていますが、ヴィラやブライトンとのゲームでポイントを落とすと微妙な状況になります。レギュラーCBを2人欠いた厳しい布陣でのやりくりを強いられているテン・ハフ監督に、攻めて勝つフットボールを期待するしかありません。


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