2023.08.14 プレミアリーグ観戦記2023-24プレミアリーグ観戦記
【Brighton×Luton】三笘躍動!4発快勝!しかし…カイセドを失ったチームに覚える一抹の不安。
ヨーロッパリーグに出場するブライトンが、プレミアリーグ開幕節のルートン戦を4-1で快勝。マック・アリスターがリヴァプールに去り、カイセドも不在のチームは、ダフードとパスカル・グロスで中盤を制圧し、プレミアリーグ初昇格のクラブを圧倒しました。
中盤のキーマンが抜けたとはいえ、三笘薫、ソリー・マーチ、ウェルベックにジョアン・ペドロを加えた前線は順調。昨季プレミアリーグで頭角を現したエヴァン・ファーガソンがベンチとは、ぜいたくな布陣です。最初のチャンスは6分、左から仕掛けたエストゥピニャンが、裏に出ようとしたジョアン・ペドロに斜めのパスを通しました。
ロッキャーと競ったジョアン・ペドロがつぶれ、ボールが右にこぼれると、フォローしたパスカル・グロスは迷わず中央に折り返します。体勢を立て直していたジョアン・ペドロはフリーでしたが、右足のボレーは明らかにミスで、ボールは左のポストの外に流れていきました。
私が注目していたのは、ブライトンのビルドアップです。3人に囲まれても奪われないカイセドがGKからもらってプレスを外し、ノーマークの前線に縦パスを通すという得意の速攻は健在なのか。ダフードとパスカル・グロスもキープ力があるセントラルMFですが、GKスティールはセーフティに横に流すシーンが増えたように感じられました。
ブライトンの先制は35分。スティールが左の三笘にロングボールを入れると、ダフードに預けた日本代表は前線に駆け上がります。ボックス左に出たボールはやや強く、拾った三笘がダフードに戻すと、突破は無理と判断した8番は三笘に託しました。中央に浮かしたクロスは、ベルが触れずソリー・マーチに届く絶妙なコース。当てるだけだったヘディングがネットを揺らしました。
38分の決定機も、スティールのロングフィードからでした。三笘が頭でジョアン・ペドロに落とすと、ダイレクトで左に出したボールを受けたエストゥピニャンはフリー。グラウンダーは中央に走り込んだウェルベックにぴったりでしたが、当たり損ねの右足インサイドはポストに阻まれました。
縦パスを追った三笘がカボレから奪った41分のチャンスも、GKを引き付けた22番のラストパスをもらったウェルベックが、強引なシュートをベルにぶつけてしまいました。3-0にしたかった前半は1-0。52分の左サイドのFKから、パスカル・グロスがニアを狙ったシュートはポストにヒットしました。
エストゥピニャンの奪取からゴールに迫った63分の決定機は、ソリー・マーチの一撃をカミンスキがビッグセーブ。何度もチャンスを創っていた三笘が、この日初めてのドリブル成功を記録したのは、残り20分になってからでした。カットインからボックス左に流れたジョアン・ペドロにパスが通ると、ロッキャーが手をかけて倒してしまい、ジャッジはPKです。
力みが感じられたジョアン・ペドロのキックは、カミンスキのグローブを弾いてゴールイン。81分にルイス・ダンクがクロスを肘に当ててPKを取られ、モリスに決められて1点差になりますが、攻め続けたブライトンは85分に勝負を決めました。きっかけとなったのは、敵陣ボックスでロッキャーのパスをカットした三笘でした。
エストゥピニャンの強烈なシュートをカミンスキがセーブすると、ボールを浮かしてアディングラをかわそうとしたラドックが痛恨のタッチミス。右足ボレーを叩き込んだアディングラは、プレミアリーグデビュー戦ゴールです。さらに95分、ラインの裏に出たエストゥピニャンのグラウンダーを途中出場のエヴァン・ファーガソンが押し込み、間もなくタイムアップとなりました。
現地メディアで軒並み最高スコアの三笘は、パス成功率95%、デュエル6戦5勝、キーパス5本、1アシストと上々のパフォーマンス。ソリー・マーチは的確に打てるポジションに入っており、ジョアン・ペドロの流動性はアタックのバリエーションを創出します。長短のパスで前線を動かしたダフードは、マック・アリスターを忘れさせてくれるでしょう。
ルイス・ダンクのロングフィードは相変わらず効果的で、パスカル・グロスはまさにボックス・トゥ・ボックス。ブライトンは素晴らしいスタートを切りましたが、カイセド不在のビルドアップだけが気になっています。あのキープ力とパスセンスがもたらした直線的なアタックを失えば、ビッグクラブとの戦いで主導権を握るのは難しくなります。
自陣でのミスが多かったルートンに、何度もショートカウンターを仕掛けたゲームだったので、後方での組み立ての緩さは目立たずに終わりました。次節のウルヴスと3節のハマーズまでは、好調な攻撃陣の力で押し切れるかもしれません。新たな布陣の真価が問われるのは、4節のニューカッスル戦でしょう。
彼らは進化を遂げられるのか。ヨーロッパリーグを戦い抜く力があるのか。デ・ゼルビのチームの今後を占うべく、強者と激突する際の後方のパスワークに注目したいと思います。
中盤のキーマンが抜けたとはいえ、三笘薫、ソリー・マーチ、ウェルベックにジョアン・ペドロを加えた前線は順調。昨季プレミアリーグで頭角を現したエヴァン・ファーガソンがベンチとは、ぜいたくな布陣です。最初のチャンスは6分、左から仕掛けたエストゥピニャンが、裏に出ようとしたジョアン・ペドロに斜めのパスを通しました。
ロッキャーと競ったジョアン・ペドロがつぶれ、ボールが右にこぼれると、フォローしたパスカル・グロスは迷わず中央に折り返します。体勢を立て直していたジョアン・ペドロはフリーでしたが、右足のボレーは明らかにミスで、ボールは左のポストの外に流れていきました。
私が注目していたのは、ブライトンのビルドアップです。3人に囲まれても奪われないカイセドがGKからもらってプレスを外し、ノーマークの前線に縦パスを通すという得意の速攻は健在なのか。ダフードとパスカル・グロスもキープ力があるセントラルMFですが、GKスティールはセーフティに横に流すシーンが増えたように感じられました。
ブライトンの先制は35分。スティールが左の三笘にロングボールを入れると、ダフードに預けた日本代表は前線に駆け上がります。ボックス左に出たボールはやや強く、拾った三笘がダフードに戻すと、突破は無理と判断した8番は三笘に託しました。中央に浮かしたクロスは、ベルが触れずソリー・マーチに届く絶妙なコース。当てるだけだったヘディングがネットを揺らしました。
38分の決定機も、スティールのロングフィードからでした。三笘が頭でジョアン・ペドロに落とすと、ダイレクトで左に出したボールを受けたエストゥピニャンはフリー。グラウンダーは中央に走り込んだウェルベックにぴったりでしたが、当たり損ねの右足インサイドはポストに阻まれました。
縦パスを追った三笘がカボレから奪った41分のチャンスも、GKを引き付けた22番のラストパスをもらったウェルベックが、強引なシュートをベルにぶつけてしまいました。3-0にしたかった前半は1-0。52分の左サイドのFKから、パスカル・グロスがニアを狙ったシュートはポストにヒットしました。
エストゥピニャンの奪取からゴールに迫った63分の決定機は、ソリー・マーチの一撃をカミンスキがビッグセーブ。何度もチャンスを創っていた三笘が、この日初めてのドリブル成功を記録したのは、残り20分になってからでした。カットインからボックス左に流れたジョアン・ペドロにパスが通ると、ロッキャーが手をかけて倒してしまい、ジャッジはPKです。
力みが感じられたジョアン・ペドロのキックは、カミンスキのグローブを弾いてゴールイン。81分にルイス・ダンクがクロスを肘に当ててPKを取られ、モリスに決められて1点差になりますが、攻め続けたブライトンは85分に勝負を決めました。きっかけとなったのは、敵陣ボックスでロッキャーのパスをカットした三笘でした。
エストゥピニャンの強烈なシュートをカミンスキがセーブすると、ボールを浮かしてアディングラをかわそうとしたラドックが痛恨のタッチミス。右足ボレーを叩き込んだアディングラは、プレミアリーグデビュー戦ゴールです。さらに95分、ラインの裏に出たエストゥピニャンのグラウンダーを途中出場のエヴァン・ファーガソンが押し込み、間もなくタイムアップとなりました。
現地メディアで軒並み最高スコアの三笘は、パス成功率95%、デュエル6戦5勝、キーパス5本、1アシストと上々のパフォーマンス。ソリー・マーチは的確に打てるポジションに入っており、ジョアン・ペドロの流動性はアタックのバリエーションを創出します。長短のパスで前線を動かしたダフードは、マック・アリスターを忘れさせてくれるでしょう。
ルイス・ダンクのロングフィードは相変わらず効果的で、パスカル・グロスはまさにボックス・トゥ・ボックス。ブライトンは素晴らしいスタートを切りましたが、カイセド不在のビルドアップだけが気になっています。あのキープ力とパスセンスがもたらした直線的なアタックを失えば、ビッグクラブとの戦いで主導権を握るのは難しくなります。
自陣でのミスが多かったルートンに、何度もショートカウンターを仕掛けたゲームだったので、後方での組み立ての緩さは目立たずに終わりました。次節のウルヴスと3節のハマーズまでは、好調な攻撃陣の力で押し切れるかもしれません。新たな布陣の真価が問われるのは、4節のニューカッスル戦でしょう。
彼らは進化を遂げられるのか。ヨーロッパリーグを戦い抜く力があるのか。デ・ゼルビのチームの今後を占うべく、強者と激突する際の後方のパスワークに注目したいと思います。
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