2024.03.31 プレミアリーグ観戦記2023-24プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Burnley】相手は19位、しかも10人…指揮官が語る「チェルシーが勝てなかった理由」
プレミアリーグ2023-24シーズンが再開。15時キックオフのロンドンの2試合は、明暗分かれるハーフタイムとなっていました。17位のルートンをホームに迎えたトッテナムは、開始3分にタヒス・チョンに決められて0-1。スタンフォード・ブリッジで19位バーンリーと戦ったチェルシーは、1-0でリードしており、アシニョンとコンパニ監督が退場となる波乱の展開でした。
マンチェスター・ユナイテッドにとっては、悪くない状況です。しかし後半が終わり、最終スコアを見ると、明暗は逆になっています。スパーズは2-1で逆転勝利。降格ゾーンにいるチームが10人になったのに、チェルシーは2-2のドローです。順調に見えたポチェッティーノのチームは、なぜ追いつかれてしまったのか。バーンリー戦の流れを振り返ってみましょう。
19位が相手といえども、チェルシーは現状のベストメンバーです。GKペトロヴィッチ、DFマロ・グスト、ディサシ、バディアシル、ククレジャ、中盤センターにカイセドとエンソ・フェルナンデス、2列めはコール・パルマー、コナー・ギャラガー、ムドリク、前線にニコラス・ジャクソン。チアゴ・シウヴァの不在は気になりますが、攻撃陣は好調の選手ばかりです。
2分に左に流れ、ニアにきわどいシュートを放ったのはコール・パルマー。これをきっかけに、撃ち合いの予感が漂う展開となりました。8分にロングフィードを追ったブルーン・ラーセンは、ボックス右からのダイレクトショットが左に切れていきました。チェルシーの最終ラインは、縦パス1本で決めようとするロングカウンターに要注意です。
1分後、ムドリクが右サイドで奪取し、コナー・ギャラガーが左にいたエンソ・フェルナンデスに流すと、左足のシュートはアシションにヒットして左隅へ。GKムリッチがぎりぎりで触ったボールは、ポストをかすめています。15分に左からカットインしたオドベールのコントロールショットは、左にダイブしたペトロヴィッチのビッグセーブに阻まれました。
序盤のシュートの応酬を経て、バーンリーの弱点が明らかになっています。左SBのヴィティーニョと、CBのエステーヴの間のエリアが空きやすく、ダイレクトパスで簡単にフリーになることができます。カイセドの縦のスルーパスで、マロ・グストが右サイドから抜けたのは17分。ニアで待っていたコール・パルマーのシュートは、オシェイが頭でブロックしました。
2分後、決定機を創ったのはコール・パルマー。右サイドから絞ってきたニコラス・ジャクソンに絶妙な縦パスが通り、ムリッチと1対1になりますが、足元を狙ったフィニッシュは触られてしまいました。直後、ムドリクがゴールに向かうクロスを入れると、ファーから走り込んだディサシがプッシュ。VARのジャッジはハンドで、ゴール取り消しです。
34分、ニコラス・ジャクソンのパスを受けたムドリクのシュートはGKの正面。バーンリーのサイドアタックに対応する時間が増えていたブルーズは、40分に試合の流れを変える絶好のチャンスをゲットします。コール・パルマーが左に展開し、ムドリクがスプリント。10番が転倒する直前にアシニョンは右肩をつかんでおり、2枚めのイエローもやむをえません。
VARを経たジャッジを待つコール・パルマーの目線の先には、納得がいかないヴァンサン・コンパニ監督の姿がありました。あらためてPKが宣告され、指揮官にはレッドカード。コール・パルマーは、今季プレミアリーグで6発めとなるペナルティをパネンカで成功させました。1-0のまま、ハーフタイム。追加点が早々に決まれば、圧勝もありそうな展開でした。
後半立ち上がりに受けにまわったチェルシーを、責めるのは酷でしょうか。右サイドで競り勝ったヴィチーニョが中央のジョシュ・カレンに送ると、ブラウンヒルとのワンツーから放ったダイレクトショットが右隅に突き刺さりました。避けたかった失点ですが、相手は10人。慌てなくても大丈夫です。
右サイドを制圧するマロ・グストをサポートしているのは、CBのディサシ。押しまくるチェルシーに足りないのは、精度の高いラストパスです。全員が引いているバーンリーが、速攻を仕掛けたのは57分。ジョシュ・カレンのクロスをフォスターがヘッドで合わせるも、ペトロヴィッチがビッグセーブで劣勢を拒否しました。
ポチェッティーノ監督は、62分にコナー・ギャラガーをノニ・マドゥエケにスイッチ。ムドリクのスプリントで始まった69分の速攻は、ノニ・マドゥエケの左足のミドルがGKの正面です。73分にはカイセドが下がり、スターリング。75分にククレジャのグラウンダーをボックス手前で叩いたコール・パルマーは、右に飛んで押さえたムリッチを見て、悔しそうな顔をしています。
勝ち越しゴールがようやく決まったのは、78分。エンソ・フェルナンデスの縦パスをダイレクトで中央に流したスターリングのヒールキックが決め手でした。右のサイドネットに蹴り込んだのは、今季プレミアリーグで13発めとなるコール・パルマー。これで決まりと思ったのですが…。右からのCKをオシェイがヘッドで決めたのは、81分です。
アウェイサポーターは、「Who Are Ya?」を連呼。ペトロヴィッチがキャッチしようとせず、上に弾いていたら、ブルーズは3ポイントを得ていたかもしれません。コール・パルマーの完璧なクロスが、中央に走り込んだスターリングに通ったのは85分。フリーのヘッドは、右に逸れていきました。マロ・グストが腿裏を気にして座り込んだのは87分。代役はギルクリストです。
バーンリーが勝利に近づいたのは88分。右からのCKをジャストミートしたジェイ・ロドリゲスのヘッドはクロスバーにヒットし、リバウンドを叩いたバイシクルは左に逸れていきました。2-2のドローが決まった瞬間、サポーターが一斉にブーイング。プレスルームで、勝てなかった理由を問われた指揮官は、「問題は足ではなく頭と心にある」といっています。
「プレミアリーグで戦うための最低限の力とハングリー精神がなかった。動揺しているし、失望している。チームはエネルギーを見せていたけど、ボールを持っていないときはそれがなくなってしまう」「一貫性も、ゲームをマネジメントする力もなかった。セットピースからいくつかのアクションを許してしまった」
後半のポゼッションは75%、シュート33本、オンターゲット13本、しかしビッグチャンスでのミスが4回。2つの失点は、いずれもリードした直後で、10人を相手に守りに入ってしまったのもポイントロストの原因にカウントすべきでしょう。昨季は15位以下に6勝3分3敗、2023-24シーズンは4勝2分3敗。取りこぼしの多さも、彼らが改善できていないテーマのひとつです。
マンチェスター・ユナイテッドにとっては、悪くない状況です。しかし後半が終わり、最終スコアを見ると、明暗は逆になっています。スパーズは2-1で逆転勝利。降格ゾーンにいるチームが10人になったのに、チェルシーは2-2のドローです。順調に見えたポチェッティーノのチームは、なぜ追いつかれてしまったのか。バーンリー戦の流れを振り返ってみましょう。
19位が相手といえども、チェルシーは現状のベストメンバーです。GKペトロヴィッチ、DFマロ・グスト、ディサシ、バディアシル、ククレジャ、中盤センターにカイセドとエンソ・フェルナンデス、2列めはコール・パルマー、コナー・ギャラガー、ムドリク、前線にニコラス・ジャクソン。チアゴ・シウヴァの不在は気になりますが、攻撃陣は好調の選手ばかりです。
2分に左に流れ、ニアにきわどいシュートを放ったのはコール・パルマー。これをきっかけに、撃ち合いの予感が漂う展開となりました。8分にロングフィードを追ったブルーン・ラーセンは、ボックス右からのダイレクトショットが左に切れていきました。チェルシーの最終ラインは、縦パス1本で決めようとするロングカウンターに要注意です。
1分後、ムドリクが右サイドで奪取し、コナー・ギャラガーが左にいたエンソ・フェルナンデスに流すと、左足のシュートはアシションにヒットして左隅へ。GKムリッチがぎりぎりで触ったボールは、ポストをかすめています。15分に左からカットインしたオドベールのコントロールショットは、左にダイブしたペトロヴィッチのビッグセーブに阻まれました。
序盤のシュートの応酬を経て、バーンリーの弱点が明らかになっています。左SBのヴィティーニョと、CBのエステーヴの間のエリアが空きやすく、ダイレクトパスで簡単にフリーになることができます。カイセドの縦のスルーパスで、マロ・グストが右サイドから抜けたのは17分。ニアで待っていたコール・パルマーのシュートは、オシェイが頭でブロックしました。
2分後、決定機を創ったのはコール・パルマー。右サイドから絞ってきたニコラス・ジャクソンに絶妙な縦パスが通り、ムリッチと1対1になりますが、足元を狙ったフィニッシュは触られてしまいました。直後、ムドリクがゴールに向かうクロスを入れると、ファーから走り込んだディサシがプッシュ。VARのジャッジはハンドで、ゴール取り消しです。
34分、ニコラス・ジャクソンのパスを受けたムドリクのシュートはGKの正面。バーンリーのサイドアタックに対応する時間が増えていたブルーズは、40分に試合の流れを変える絶好のチャンスをゲットします。コール・パルマーが左に展開し、ムドリクがスプリント。10番が転倒する直前にアシニョンは右肩をつかんでおり、2枚めのイエローもやむをえません。
VARを経たジャッジを待つコール・パルマーの目線の先には、納得がいかないヴァンサン・コンパニ監督の姿がありました。あらためてPKが宣告され、指揮官にはレッドカード。コール・パルマーは、今季プレミアリーグで6発めとなるペナルティをパネンカで成功させました。1-0のまま、ハーフタイム。追加点が早々に決まれば、圧勝もありそうな展開でした。
後半立ち上がりに受けにまわったチェルシーを、責めるのは酷でしょうか。右サイドで競り勝ったヴィチーニョが中央のジョシュ・カレンに送ると、ブラウンヒルとのワンツーから放ったダイレクトショットが右隅に突き刺さりました。避けたかった失点ですが、相手は10人。慌てなくても大丈夫です。
右サイドを制圧するマロ・グストをサポートしているのは、CBのディサシ。押しまくるチェルシーに足りないのは、精度の高いラストパスです。全員が引いているバーンリーが、速攻を仕掛けたのは57分。ジョシュ・カレンのクロスをフォスターがヘッドで合わせるも、ペトロヴィッチがビッグセーブで劣勢を拒否しました。
ポチェッティーノ監督は、62分にコナー・ギャラガーをノニ・マドゥエケにスイッチ。ムドリクのスプリントで始まった69分の速攻は、ノニ・マドゥエケの左足のミドルがGKの正面です。73分にはカイセドが下がり、スターリング。75分にククレジャのグラウンダーをボックス手前で叩いたコール・パルマーは、右に飛んで押さえたムリッチを見て、悔しそうな顔をしています。
勝ち越しゴールがようやく決まったのは、78分。エンソ・フェルナンデスの縦パスをダイレクトで中央に流したスターリングのヒールキックが決め手でした。右のサイドネットに蹴り込んだのは、今季プレミアリーグで13発めとなるコール・パルマー。これで決まりと思ったのですが…。右からのCKをオシェイがヘッドで決めたのは、81分です。
アウェイサポーターは、「Who Are Ya?」を連呼。ペトロヴィッチがキャッチしようとせず、上に弾いていたら、ブルーズは3ポイントを得ていたかもしれません。コール・パルマーの完璧なクロスが、中央に走り込んだスターリングに通ったのは85分。フリーのヘッドは、右に逸れていきました。マロ・グストが腿裏を気にして座り込んだのは87分。代役はギルクリストです。
バーンリーが勝利に近づいたのは88分。右からのCKをジャストミートしたジェイ・ロドリゲスのヘッドはクロスバーにヒットし、リバウンドを叩いたバイシクルは左に逸れていきました。2-2のドローが決まった瞬間、サポーターが一斉にブーイング。プレスルームで、勝てなかった理由を問われた指揮官は、「問題は足ではなく頭と心にある」といっています。
「プレミアリーグで戦うための最低限の力とハングリー精神がなかった。動揺しているし、失望している。チームはエネルギーを見せていたけど、ボールを持っていないときはそれがなくなってしまう」「一貫性も、ゲームをマネジメントする力もなかった。セットピースからいくつかのアクションを許してしまった」
後半のポゼッションは75%、シュート33本、オンターゲット13本、しかしビッグチャンスでのミスが4回。2つの失点は、いずれもリードした直後で、10人を相手に守りに入ってしまったのもポイントロストの原因にカウントすべきでしょう。昨季は15位以下に6勝3分3敗、2023-24シーズンは4勝2分3敗。取りこぼしの多さも、彼らが改善できていないテーマのひとつです。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す