2024.08.26 プレミアリーグ観戦記2024-25プレミアリーグ観戦記
【MAN.CITY×Ipswich】先制ゴールのイプスウィッチ、サポーターの希望を打ち砕かれた悪夢の9分!
記念すべき開幕戦は、本拠地ポートマン・ロードでリヴァプール。22年ぶりのプレミアリーグに盛り上がるイプスウィッチのサポーターを見て、彼らのために残留してほしいと肩入れしたくなりましたが、冷静にチームの現状を俯瞰すると「厳しい」のひとことです。「監督と主力が変わらず、継続性がある」と推す声もあるようですが、それは昇格クラブにとっていいことではないでしょう。
「エンツォ・マレスカとキアナン・デューズバリー=ホールをダブルで抜かれたレスターのような災難はなかった」とはいえます。しかし夏に獲得した11人のうち、即戦力として期待できるといい切れるのは、ナポリからローン移籍のMFカユステ、チェルシーから来たハッチンソン、昨季チャンピオンシップの得点王スモディクス、バーンリーから移籍したGKムリッチぐらいです。
マン・シティから獲得したデラップと、ローンで引き入れたカルヴァン・フィリップスは信頼していいのか。ウェストハムにいたベン・ジョンソンは、バック4の強化につながるのか。キーラン・マッケンナ監督の戦術に合いそうな選手をスカウトしたはずですが、トップクラブで不振に陥っていた巻き返し組と、下部リーグでプレイしていた若手は、当面は様子見でしょう。
リヴァプール戦の前半は、シュート数4対3と上回る大健闘。しかし後半は崩れてしまい、シュート12本&ビッグチャンス5回と攻め立てられて0-2の完敗でした。2戦めは、よりによってエティハドでマンチェスター・シティ。プレミアリーグ4連覇の絶対王者は、サヴィーニョとギュンドアンしか獲っておらず、継続性でも上でしょう。
多くのプレミアリーグファンが、ペップのチームの楽勝と予想していたはずです。ところが開始7分、いきなり事件が起こりました。自陣ボックス右でパスカットしたイプスウィッチのカウンター。ハッチンソンが右サイドに持ち出し、内側から上がったベン・ジョンソンに預けると、美しい斜めのスルーパスでスモディクスがラインの裏に飛び出しました。
昨季はブラックバーンでチャンピオンシップ44戦27発。期待のアタッカ―がダイレクトでエデルソンの脇を抜こうとすると、スタンドの歓声が爆発寸前に高まります。GKが足に当てたボールがゴールラインを越えると、ビッグタイトルを獲得したかのような絶叫が響き渡りました。2002年4月24日、ボロ戦のダレン・ベント以来、22年4ヵ月ぶりとなるプレミアリーグのゴールです。
この試合の初シュート。しかし、これが最後のシュートでした。キックオフから2分も経たないうちに、右サイドを突破しようとしたサヴィーニョをリーフ・デイヴィスが倒してしまい、オンフィールドレビューの結果はPK。ハーランドはGKの右手のほうに蹴ってくるとわかっていても、振りの速い左足のキックは正確で、容易に止められるものではありません。
夢を見たのは、たった4分。さらに2分後、GKムリッチが強引なドリブルをサヴィーニョにカットされてしまい、こぼれ球に反応したデブライネが無人のゴールに流し込みました。2-1となってから2分後の16分には、左サイドに出ていたデブライネが、左に流れたハーランドの目の前に落とす絶品フィード。飛び出したGKの前で頭に当ててかわした9番は、左足で難なく枠に収めました。
0-1から3-1まで、悪夢のような9分。マン・シティにここから勝つのは、アーセナルやリヴァプールでも難しいでしょう。2点リードのプレミアリーグ王者は余裕をかましていたようで、28分にジェレミー・ドクがボックス左を崩して中央に送ると、フリーだったリコ・ルイスは思い切り蹴ってバーにぶつけました。100人中98人が決めるであろうイージーなチャンスで、なぜ…!
その1分後、デブライネの強烈なミドルもクロスバー直撃。逆転してから、昇格クラブに何もさせなかったホームチームは、後半は悠々と時間を遣いました。ダメ押しの4点めは88分、ボックス右手前でこぼれ球を拾ったハーランドがニアにズドン!64分のフリーのヘッダーをムリッチのビッグセーブに阻まれ、悔しがっていたエースは、プレミアリーグで7度めのハットトリックです。
ポゼッション75%対25%、パス本数700対200、シュート数14対1。シュート7本のハーランドはパス成功がたった7本と、ゴールマシンに徹する90分でした。ジェレミー・ドクとサヴィーニョのウインガーコンビも脅威です。チェルシー戦とイプスウィッチ戦で、2人合わせてドリブル成功12回、PK獲得1回。彼らが元気なら、グリーリッシュの出番はますます減ってしまいそうです。
いきなりリヴァプールとマン・シティに往復ビンタを喰らったイプスウィッチは、爪痕は残しました。ビッグクラブのレベルを生で味わえる新人研修が終わったと気持ちを切り替え、ポートマン・ロードでフラムを迎え撃つ次節で初勝利をめざしていただければと思います。あの素晴らしいサポーターたちが、心からの喜びの声を挙げる日が早々に訪れることを願ってやみません。
「エンツォ・マレスカとキアナン・デューズバリー=ホールをダブルで抜かれたレスターのような災難はなかった」とはいえます。しかし夏に獲得した11人のうち、即戦力として期待できるといい切れるのは、ナポリからローン移籍のMFカユステ、チェルシーから来たハッチンソン、昨季チャンピオンシップの得点王スモディクス、バーンリーから移籍したGKムリッチぐらいです。
マン・シティから獲得したデラップと、ローンで引き入れたカルヴァン・フィリップスは信頼していいのか。ウェストハムにいたベン・ジョンソンは、バック4の強化につながるのか。キーラン・マッケンナ監督の戦術に合いそうな選手をスカウトしたはずですが、トップクラブで不振に陥っていた巻き返し組と、下部リーグでプレイしていた若手は、当面は様子見でしょう。
リヴァプール戦の前半は、シュート数4対3と上回る大健闘。しかし後半は崩れてしまい、シュート12本&ビッグチャンス5回と攻め立てられて0-2の完敗でした。2戦めは、よりによってエティハドでマンチェスター・シティ。プレミアリーグ4連覇の絶対王者は、サヴィーニョとギュンドアンしか獲っておらず、継続性でも上でしょう。
多くのプレミアリーグファンが、ペップのチームの楽勝と予想していたはずです。ところが開始7分、いきなり事件が起こりました。自陣ボックス右でパスカットしたイプスウィッチのカウンター。ハッチンソンが右サイドに持ち出し、内側から上がったベン・ジョンソンに預けると、美しい斜めのスルーパスでスモディクスがラインの裏に飛び出しました。
昨季はブラックバーンでチャンピオンシップ44戦27発。期待のアタッカ―がダイレクトでエデルソンの脇を抜こうとすると、スタンドの歓声が爆発寸前に高まります。GKが足に当てたボールがゴールラインを越えると、ビッグタイトルを獲得したかのような絶叫が響き渡りました。2002年4月24日、ボロ戦のダレン・ベント以来、22年4ヵ月ぶりとなるプレミアリーグのゴールです。
この試合の初シュート。しかし、これが最後のシュートでした。キックオフから2分も経たないうちに、右サイドを突破しようとしたサヴィーニョをリーフ・デイヴィスが倒してしまい、オンフィールドレビューの結果はPK。ハーランドはGKの右手のほうに蹴ってくるとわかっていても、振りの速い左足のキックは正確で、容易に止められるものではありません。
夢を見たのは、たった4分。さらに2分後、GKムリッチが強引なドリブルをサヴィーニョにカットされてしまい、こぼれ球に反応したデブライネが無人のゴールに流し込みました。2-1となってから2分後の16分には、左サイドに出ていたデブライネが、左に流れたハーランドの目の前に落とす絶品フィード。飛び出したGKの前で頭に当ててかわした9番は、左足で難なく枠に収めました。
0-1から3-1まで、悪夢のような9分。マン・シティにここから勝つのは、アーセナルやリヴァプールでも難しいでしょう。2点リードのプレミアリーグ王者は余裕をかましていたようで、28分にジェレミー・ドクがボックス左を崩して中央に送ると、フリーだったリコ・ルイスは思い切り蹴ってバーにぶつけました。100人中98人が決めるであろうイージーなチャンスで、なぜ…!
その1分後、デブライネの強烈なミドルもクロスバー直撃。逆転してから、昇格クラブに何もさせなかったホームチームは、後半は悠々と時間を遣いました。ダメ押しの4点めは88分、ボックス右手前でこぼれ球を拾ったハーランドがニアにズドン!64分のフリーのヘッダーをムリッチのビッグセーブに阻まれ、悔しがっていたエースは、プレミアリーグで7度めのハットトリックです。
ポゼッション75%対25%、パス本数700対200、シュート数14対1。シュート7本のハーランドはパス成功がたった7本と、ゴールマシンに徹する90分でした。ジェレミー・ドクとサヴィーニョのウインガーコンビも脅威です。チェルシー戦とイプスウィッチ戦で、2人合わせてドリブル成功12回、PK獲得1回。彼らが元気なら、グリーリッシュの出番はますます減ってしまいそうです。
いきなりリヴァプールとマン・シティに往復ビンタを喰らったイプスウィッチは、爪痕は残しました。ビッグクラブのレベルを生で味わえる新人研修が終わったと気持ちを切り替え、ポートマン・ロードでフラムを迎え撃つ次節で初勝利をめざしていただければと思います。あの素晴らしいサポーターたちが、心からの喜びの声を挙げる日が早々に訪れることを願ってやみません。
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