2024.09.16 プレミアリーグ観戦記2024-25プレミアリーグ観戦記
【Tottenham×Arsenal】勝負を分けたのはセットピース!主力不在のアーセナルが堅守でダービー勝利!
イヴ・ビスマとリシャルリソンがいないトッテナムと、ウーデゴーア、デクラン・ライス、ミケル・メリノを欠いたアーセナル。プレミアリーグ4節のノースロンドンダービーは、超攻撃的なホームチームと、守備重視のアウェイチームの戦いとなりそうです。ジェームズ・マディソンは、中盤センターでプレイするのでしょうか。
ポステコグルー監督の先発のリストを見ると、本職のセントラルMFはひとりしかいません。GKヴィカーリオ、DFペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、ウドジェ、MFベンタンクール、ジェームズ・マディソン、クルゼフスキ、FWソン・フンミン、ソランケ、ブレナン・ジョンソン。対するアーセナルは、ジョルジーニョとトーマスを併用しています。
GKラヤ、DFベン・ホワイト、サリバ、ガブリエウ、ティンバー、MFトーマス、ジョルジーニョ、トロサール、FWサカ、カイ・ハヴェルツ、マルティネッリ。ベンチには経験豊富なガブリエウ・ジェズスとラヒム・スターリングが控えています。私が注目しているのは、昨季から停滞気味のマルティネッリと、夏にスパーズに加わったソランケです。
立ち上がりから、スパーズのポゼッション。アーセナルは、カイ・ハヴェルツとトロサールが並ぶ4-4-2で対応しています。ソン・フンミンがボックス左を突いた5分のアタックは、ニアに走り込んだクルゼフスキのシュートをラヤがセーブ。7分のCKからの二次攻撃で、クルゼフスキのクロスが枠に向かいますが、ぎりぎりまでコースを見極めたラヤが冷静に外に弾き出しました。
15分のビルドアップでベン・ホワイトのパスがカットされ、こぼれ球を拾ったソランケが右足を振り上げると、サリバが足元に飛び込んでクリア。17分に左に出たトロサールがティンバーに股抜きのパスを通すと、切り返しからのシュートはブロックされました。1分後、マルティネッリのクロスに合わせたカイ・ハヴェルツのヘッドは、ヴィカーリオがセーブしています。
左からスプリントしたマルティネッリが、トロサールの縦パスで抜け出したのは19分。右足のコントロールショットは、コースを読んでいたヴィカーリオががっちりキャッチしました。23分、サカのCKのクリアを叩いたトロサールの左足ボレーはブロックされ、二次攻撃からのカイ・ハヴェルツのヘッドは、ヴィカーリオの守備範囲に浮いてしまいました。
攻守の切り替えが速く、サイドアタッカーが忙しい展開はどこまで続くのでしょうか。28分、左サイドのソン・フンミンがスルーパスで飛び出し、ボックス左にいたジェームズ・マディソンに預けると、ノーステップのクロスがファーのソランケへ。ふわりと浮いたヘディングシュートを必死に追ったラヤは、ぎりぎりでポストの外とジャッジして手を引きました。
41分のCKからサカにボールが戻り、トーマスがラインの裏に浮き球を入れると、ファン・デ・フェンを背負ったカイ・ハヴェルツは、うまくサカに落とせません。43分にペドロ・ポロが仕掛けたカウンターは、右から上がったブレナン・ジョンソンのシュートをティンバーがブロック。直後、ボックス手前で奪ったチャンスも、ブレナン・ジョンソンが打ち上げてノーゴールです。
前半のポゼッションは67%対33%、シュートは5対5、オンターゲットは1対3。プレーメイカーを欠いたアーセナルは速攻とセットピース頼みで、優勝を争った昨季のチームとの共通点は堅牢な守備だけです。対するスパーズは、運動量が豊富で攻撃に厚みがあります。イエローをもらった5人にもう1枚がなければ、先制して押し切るゲームプランを成就させられるかもしれません。
後半立ち上がりの46分、トロサールの縦パスで左を突破したマルティネッリは、サカを狙ったグラウンダーをヴィカーリオに押さえられました。ソランケがジョルジーニョから奪った48分のショートカウンターは、そのままニアに入り、ブレナン・ジョンソンのクロスをダイビングヘッド。コースを変えられれば決定的でしたが、ボールは右ポストの外に抜けていきました。
マイボールの時間を増やして落ち着きたいアーセナルと、ハイテンポをキープしたいスパーズ。55分に座り込んだロメロは、大丈夫でしょうか。ホームチームのプレスは機能的で、アウェイチームは窮屈なビルドアップを強いられています。60分に右からカットインしたブレナン・ジョンソンの左足シュートは、ラヤの正面です。
63分、最前線でロングフィードを収めたカイ・ハヴェルツがマルティネッリに落とすと、右にいたサカにボールが渡り、カットインから左足でシュート。ペドロ・ポロがブロックし、再び仕掛けた7番がCKをゲットすると、ついに先制ゴールが生まれました。右からのキックは、ガブリエウの頭にぴったり。強烈なヘッダーに、名手ヴィカーリオもなす術はありません。
0-1となり、攻勢を強めるスパーズに対して、アーセナルはカウンター狙いのようです。68分、ブレナン・ジョンソンとベンタンクールが下がり、オドベールとパペ・マタル・サール。73分のパペ・マタル・サールの左からのミドルは、ラヤが正面でキャッチしています。残り15分を切っても、ミケル・アルテタは動かず。スパーズはゆっくりパスをまわし、隙を窺がっています。
78分に足をつったジョルジーニョが、ピッチに寝転んでいます。ジェームズ・マディソンはここで下がり、ティモ・ヴェルナーが左サイドへ。アルテタ監督は、残り10分というタイミングでマルティネッリとトロサールを諦め、スターリングとジェズスを投入しました。相変わらず、スパーズのポゼッション。スターリングの仕事はサイドのケアです。
ボールを奪いにいかず、スペースを埋めるアーセナル。サカは足を痛めてしまったのか、86分に送り出されたのはイーサン・ヌワネリです。89分、ペドロ・ポロのクロスを叩いたロメロのヘッドは、ラヤがキャッチ。追加タイムは5分と表示されています。92分のクルゼフスキのきわどいミドルは、クロスバーの上。94分のオドベールのミドルは、ヴェルナーに当たってしまいました。
最後まで耐え抜いたアーセナルの選手たちは、タイムアップの笛を聞いて座り込んでいます。後半のシュートは8対4、オンターゲットは2対1。堅守とセットピースという2つの武器を見せつけたアーセナルが、デクラン・ライス、ウーデゴーア、カラフィオーリ、冨安健洋、ジンチェンコ、ミケル・メリノを使えないゲームで3ポイントを手繰り寄せました。
昨季プレミアリーグの開幕以来、アーセナルのセットピースからの24発はTOPで、スパーズの18失点はノッティンガム・フォレストに次ぐワースト2。ガブリエウに着いていたロメロは、手を離してボールを見た瞬間に、背中を押されてマークを外されてしまいました。殊勲のCBはティンバーのサイドから上がるクロスへの対応も的確で、フリーで打たれるシーンはありませんでした。
リーグ最強のCBの守備に加えて、マルティネッリの献身的なチェックと、デュエル全勝だったトーマスのカバーリングも称えたいと思います。攻め続けたスパーズは単調なロングクロスが多く、ハイボールが得意なGKとCBをラクにさせてしまった感があります。15本のシュートのうち、11本は右からで、ベン・ホワイトとサリバのサイドからは2本のみです。
クルゼフスキ、ソン・フンミン、マディソン、ソランケと、ボックスの入り口で左につないだ73分のアタックのような形を増やせれば、マークがずれるシーンを創れたのではないでしょうか。最終盤の猛攻においても、ソン・フンミンは打てるエリアで完封され、ヴェルナーは空回り。ラスト20分のボックス内からのシュートは、ラヤの正面に飛んだロメロのヘッドだけでした。
苦境を乗り切ったアーセナルの次節は、エティハドでマン・シティ。先にゴールを決め、ウインガーの仕掛けが威力を発揮する展開に持ち込みたいところです。連敗のスパーズは、ホームでブレントフォード。相手が引いてきた際に、いかに多様な崩しの形を創れるかが見どころです。今はただ、自らの戦い方を信じて走り続けた両者を称えましょう。ナイスゲームでした!
ポステコグルー監督の先発のリストを見ると、本職のセントラルMFはひとりしかいません。GKヴィカーリオ、DFペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、ウドジェ、MFベンタンクール、ジェームズ・マディソン、クルゼフスキ、FWソン・フンミン、ソランケ、ブレナン・ジョンソン。対するアーセナルは、ジョルジーニョとトーマスを併用しています。
GKラヤ、DFベン・ホワイト、サリバ、ガブリエウ、ティンバー、MFトーマス、ジョルジーニョ、トロサール、FWサカ、カイ・ハヴェルツ、マルティネッリ。ベンチには経験豊富なガブリエウ・ジェズスとラヒム・スターリングが控えています。私が注目しているのは、昨季から停滞気味のマルティネッリと、夏にスパーズに加わったソランケです。
立ち上がりから、スパーズのポゼッション。アーセナルは、カイ・ハヴェルツとトロサールが並ぶ4-4-2で対応しています。ソン・フンミンがボックス左を突いた5分のアタックは、ニアに走り込んだクルゼフスキのシュートをラヤがセーブ。7分のCKからの二次攻撃で、クルゼフスキのクロスが枠に向かいますが、ぎりぎりまでコースを見極めたラヤが冷静に外に弾き出しました。
15分のビルドアップでベン・ホワイトのパスがカットされ、こぼれ球を拾ったソランケが右足を振り上げると、サリバが足元に飛び込んでクリア。17分に左に出たトロサールがティンバーに股抜きのパスを通すと、切り返しからのシュートはブロックされました。1分後、マルティネッリのクロスに合わせたカイ・ハヴェルツのヘッドは、ヴィカーリオがセーブしています。
左からスプリントしたマルティネッリが、トロサールの縦パスで抜け出したのは19分。右足のコントロールショットは、コースを読んでいたヴィカーリオががっちりキャッチしました。23分、サカのCKのクリアを叩いたトロサールの左足ボレーはブロックされ、二次攻撃からのカイ・ハヴェルツのヘッドは、ヴィカーリオの守備範囲に浮いてしまいました。
攻守の切り替えが速く、サイドアタッカーが忙しい展開はどこまで続くのでしょうか。28分、左サイドのソン・フンミンがスルーパスで飛び出し、ボックス左にいたジェームズ・マディソンに預けると、ノーステップのクロスがファーのソランケへ。ふわりと浮いたヘディングシュートを必死に追ったラヤは、ぎりぎりでポストの外とジャッジして手を引きました。
41分のCKからサカにボールが戻り、トーマスがラインの裏に浮き球を入れると、ファン・デ・フェンを背負ったカイ・ハヴェルツは、うまくサカに落とせません。43分にペドロ・ポロが仕掛けたカウンターは、右から上がったブレナン・ジョンソンのシュートをティンバーがブロック。直後、ボックス手前で奪ったチャンスも、ブレナン・ジョンソンが打ち上げてノーゴールです。
前半のポゼッションは67%対33%、シュートは5対5、オンターゲットは1対3。プレーメイカーを欠いたアーセナルは速攻とセットピース頼みで、優勝を争った昨季のチームとの共通点は堅牢な守備だけです。対するスパーズは、運動量が豊富で攻撃に厚みがあります。イエローをもらった5人にもう1枚がなければ、先制して押し切るゲームプランを成就させられるかもしれません。
後半立ち上がりの46分、トロサールの縦パスで左を突破したマルティネッリは、サカを狙ったグラウンダーをヴィカーリオに押さえられました。ソランケがジョルジーニョから奪った48分のショートカウンターは、そのままニアに入り、ブレナン・ジョンソンのクロスをダイビングヘッド。コースを変えられれば決定的でしたが、ボールは右ポストの外に抜けていきました。
マイボールの時間を増やして落ち着きたいアーセナルと、ハイテンポをキープしたいスパーズ。55分に座り込んだロメロは、大丈夫でしょうか。ホームチームのプレスは機能的で、アウェイチームは窮屈なビルドアップを強いられています。60分に右からカットインしたブレナン・ジョンソンの左足シュートは、ラヤの正面です。
63分、最前線でロングフィードを収めたカイ・ハヴェルツがマルティネッリに落とすと、右にいたサカにボールが渡り、カットインから左足でシュート。ペドロ・ポロがブロックし、再び仕掛けた7番がCKをゲットすると、ついに先制ゴールが生まれました。右からのキックは、ガブリエウの頭にぴったり。強烈なヘッダーに、名手ヴィカーリオもなす術はありません。
0-1となり、攻勢を強めるスパーズに対して、アーセナルはカウンター狙いのようです。68分、ブレナン・ジョンソンとベンタンクールが下がり、オドベールとパペ・マタル・サール。73分のパペ・マタル・サールの左からのミドルは、ラヤが正面でキャッチしています。残り15分を切っても、ミケル・アルテタは動かず。スパーズはゆっくりパスをまわし、隙を窺がっています。
78分に足をつったジョルジーニョが、ピッチに寝転んでいます。ジェームズ・マディソンはここで下がり、ティモ・ヴェルナーが左サイドへ。アルテタ監督は、残り10分というタイミングでマルティネッリとトロサールを諦め、スターリングとジェズスを投入しました。相変わらず、スパーズのポゼッション。スターリングの仕事はサイドのケアです。
ボールを奪いにいかず、スペースを埋めるアーセナル。サカは足を痛めてしまったのか、86分に送り出されたのはイーサン・ヌワネリです。89分、ペドロ・ポロのクロスを叩いたロメロのヘッドは、ラヤがキャッチ。追加タイムは5分と表示されています。92分のクルゼフスキのきわどいミドルは、クロスバーの上。94分のオドベールのミドルは、ヴェルナーに当たってしまいました。
最後まで耐え抜いたアーセナルの選手たちは、タイムアップの笛を聞いて座り込んでいます。後半のシュートは8対4、オンターゲットは2対1。堅守とセットピースという2つの武器を見せつけたアーセナルが、デクラン・ライス、ウーデゴーア、カラフィオーリ、冨安健洋、ジンチェンコ、ミケル・メリノを使えないゲームで3ポイントを手繰り寄せました。
昨季プレミアリーグの開幕以来、アーセナルのセットピースからの24発はTOPで、スパーズの18失点はノッティンガム・フォレストに次ぐワースト2。ガブリエウに着いていたロメロは、手を離してボールを見た瞬間に、背中を押されてマークを外されてしまいました。殊勲のCBはティンバーのサイドから上がるクロスへの対応も的確で、フリーで打たれるシーンはありませんでした。
リーグ最強のCBの守備に加えて、マルティネッリの献身的なチェックと、デュエル全勝だったトーマスのカバーリングも称えたいと思います。攻め続けたスパーズは単調なロングクロスが多く、ハイボールが得意なGKとCBをラクにさせてしまった感があります。15本のシュートのうち、11本は右からで、ベン・ホワイトとサリバのサイドからは2本のみです。
クルゼフスキ、ソン・フンミン、マディソン、ソランケと、ボックスの入り口で左につないだ73分のアタックのような形を増やせれば、マークがずれるシーンを創れたのではないでしょうか。最終盤の猛攻においても、ソン・フンミンは打てるエリアで完封され、ヴェルナーは空回り。ラスト20分のボックス内からのシュートは、ラヤの正面に飛んだロメロのヘッドだけでした。
苦境を乗り切ったアーセナルの次節は、エティハドでマン・シティ。先にゴールを決め、ウインガーの仕掛けが威力を発揮する展開に持ち込みたいところです。連敗のスパーズは、ホームでブレントフォード。相手が引いてきた際に、いかに多様な崩しの形を創れるかが見どころです。今はただ、自らの戦い方を信じて走り続けた両者を称えましょう。ナイスゲームでした!
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