2024.10.08 プレミアリーグ観戦記2024-25プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Forest】相手は10人、イエロー連発、敗戦寸前…ドタバタだった追加タイム13分を振り返る。
「マンチェスター・シティやアーセナルとは張り合えない。まだ準備ができていない。シティは9年、アーセナルは5年、同じ監督と仕事をしてきているからだ。大きな目標を手にするために争うなら、時間が必要だ」。日曜日のノッティンガム・フォレスト戦で、13分という長い追加タイムの攻防を息を詰めて見ていたとき、エンツォ・マレスカ監督の言葉がふと脳裏をよぎりました。
シュート8本、オンターゲット5本、ビッグセーブ3回、イエロー2枚を記録したスリリングな追加タイムは、リーグ最年少のホームチームの課題が炙り出された時間でした。まずは、1-1でここに至るまでの展開を押さえておきましょう。チェルシーが主導権を握った前半は、両者ともゴールレス。スコアが動いたのは49分、始まりはウォード=プラウズのFKでした。
ボックス左に高々と上がったボールをミレンコヴィッチが頭で中央に落とすと、好調のクリス・ウッドがスライディングで右隅に押し込みました。追加点を狙うノッティンガム・フォレストのアタックをしのいだチェルシーは、57分に追いつきます。コール・パルマーのパスを受けたノニ・マドゥエケが、中に持ってアレックス・モレノをかわし、左隅に流し込みました。
10分を超える時間が最後に加算されたのは、残り20分から事件が続出したからです。ギブス=ホワイトがピッチに倒れ込んだのは70分。左足で打った際にマロ・グストが足元に飛び込み、インパクトの瞬間に軸足を痛めてしまったようです。歩いてピッチから出たのは、73分を過ぎてからでした。その5分後、先制ゴールの起点となったウォード=プラウズがやらかしてしまいました。
ハーフライン付近でバックパスをトラップミスしたMFは、ニコラス・ジャクソンにさらわれまいと腕でボールを抱え込みました。しばらく頭を上げなかったのは、2枚めのイエローでピッチから追い出されるとわかっていたからでしょう。11人対10人で、残り時間は12分。当然のようにチェルシーは攻め続け、フォレストは自陣に引きつつ、ダークアートで時間を消そうとしています。
次なる事件は88分、素晴らしいタッチでモラートを抜いたコール・パルマ―が、右からの連打をGKセルスのビッグセーブ連発で止められた直後でした。カウンターを仕掛けようと左から上がったエランガがククレジャに倒され、タッチライン際に転がったボールを追ったニコ・ウイリアムズはククレジャと足を絡めてスリップしてしまいました。
横からの視点では、ニコ・ウィリアムズが後ろからチャージしてククレジャを跳ね飛ばしたように見えます。激昂したコルウィルが7番に詰め寄り、両チームの選手が入り乱れる揉み合いが勃発。ククレジャ、ニコ・ウィリアムズ、コルウィルにカードが差し出されました。喧噪の外で体育座りのコール・パルマーは、抗議で1枚もらっている身で加勢するリスクを考えたのでしょう。
さあ、いよいよ追加タイムがスタート。相手は10人でベタ引きです。92分にエランガがフォファナを外に弾き出したのですが、2度めのプロレスは成立せず。そうです。実はガマンもできる!この直後、ペドロ・ネトの素晴らしいクロスのコースにいたジョアン・フェリックスは、決定的なヘッダーを右に外してしまいました。
セルスのロングフィードが左のニコ・ウィリアムズに通ったのは95分。エランガとのワンツーはアバウトでした。フォファナがカットして終わりかと思いきや、ボールは赤いシャツの足元にこぼれ、目の前にはロベルト・サンチェスのみ。右足のシュートは、GKの完璧なセービングに阻まれました。
左に弾いたボールをククレジャが拾い、外にいたムドリクに預けると、自陣からドリブルで…速い速い速い速い、あっという間に左サイドを突破し、スピードを落とさずピンポイントクロス!エンクンクがジャストミートしたヘッダーは、左に手を出したセルスがまたもやビッグセーブ。100分には、ロベルト・サンチェスのパスをエランガにカットされてしまいました。
軽率なパスミスが減らないGKは、ブライトン戦を忘れてしまったのでしょうか。中央をこじ開けようとしたアタックは、ニコ・ウィリアムズのミドルがGKの正面でした。102分にもカウンターを喰らい、ジョタ・シウヴァのドリブルを強引に止めたフォファナにイエローカード。あの騒ぎの後に2枚、追加タイムにペドロ・ネトとフォファナ…15分で4枚というハイペースです。
タイムアップ直前の103分、ショートコーナーからオラ・アイナのクロスが中央に入り、ノーマークだったジョタ・シウヴァのヘッダーがGKの足元へ。誰もが決まりと思ったであろう素晴らしい一撃は、バウンドに合わせて右手を突き出したロベルト・サンチェスの信じられない瞬発力で、なかったことにされました。
前半と合わせて6枚を積んだチェルシーは、イエローカードランキングでぶっちぎりTOPの27枚。1試合あたり3.9枚は、さすがに多すぎます。フォファナとククレジャは早くも5枚で、次節のリヴァプール戦に出られず、ボーンマス戦の8枚に続いてカードを乱発したチームは、FAから5万ポンドの罰金を科せられています。
相手がひとり少なくなってから、イエロー4枚とGKのビッグセーブが2発。「選手たちの戦い方に満足している」とコメントしたマレスカ監督は、課題多きドローと捉えているのではないでしょうか。4勝2分1敗で4位はまずまずですが、スタンフォード・ブリッジで1勝2分1敗は不本意な戦績でしょう。今の彼らに必要なのは、「冷静」「集中」「継続」です。
シュート8本、オンターゲット5本、ビッグセーブ3回、イエロー2枚を記録したスリリングな追加タイムは、リーグ最年少のホームチームの課題が炙り出された時間でした。まずは、1-1でここに至るまでの展開を押さえておきましょう。チェルシーが主導権を握った前半は、両者ともゴールレス。スコアが動いたのは49分、始まりはウォード=プラウズのFKでした。
ボックス左に高々と上がったボールをミレンコヴィッチが頭で中央に落とすと、好調のクリス・ウッドがスライディングで右隅に押し込みました。追加点を狙うノッティンガム・フォレストのアタックをしのいだチェルシーは、57分に追いつきます。コール・パルマーのパスを受けたノニ・マドゥエケが、中に持ってアレックス・モレノをかわし、左隅に流し込みました。
10分を超える時間が最後に加算されたのは、残り20分から事件が続出したからです。ギブス=ホワイトがピッチに倒れ込んだのは70分。左足で打った際にマロ・グストが足元に飛び込み、インパクトの瞬間に軸足を痛めてしまったようです。歩いてピッチから出たのは、73分を過ぎてからでした。その5分後、先制ゴールの起点となったウォード=プラウズがやらかしてしまいました。
ハーフライン付近でバックパスをトラップミスしたMFは、ニコラス・ジャクソンにさらわれまいと腕でボールを抱え込みました。しばらく頭を上げなかったのは、2枚めのイエローでピッチから追い出されるとわかっていたからでしょう。11人対10人で、残り時間は12分。当然のようにチェルシーは攻め続け、フォレストは自陣に引きつつ、ダークアートで時間を消そうとしています。
次なる事件は88分、素晴らしいタッチでモラートを抜いたコール・パルマ―が、右からの連打をGKセルスのビッグセーブ連発で止められた直後でした。カウンターを仕掛けようと左から上がったエランガがククレジャに倒され、タッチライン際に転がったボールを追ったニコ・ウイリアムズはククレジャと足を絡めてスリップしてしまいました。
横からの視点では、ニコ・ウィリアムズが後ろからチャージしてククレジャを跳ね飛ばしたように見えます。激昂したコルウィルが7番に詰め寄り、両チームの選手が入り乱れる揉み合いが勃発。ククレジャ、ニコ・ウィリアムズ、コルウィルにカードが差し出されました。喧噪の外で体育座りのコール・パルマーは、抗議で1枚もらっている身で加勢するリスクを考えたのでしょう。
さあ、いよいよ追加タイムがスタート。相手は10人でベタ引きです。92分にエランガがフォファナを外に弾き出したのですが、2度めのプロレスは成立せず。そうです。実はガマンもできる!この直後、ペドロ・ネトの素晴らしいクロスのコースにいたジョアン・フェリックスは、決定的なヘッダーを右に外してしまいました。
セルスのロングフィードが左のニコ・ウィリアムズに通ったのは95分。エランガとのワンツーはアバウトでした。フォファナがカットして終わりかと思いきや、ボールは赤いシャツの足元にこぼれ、目の前にはロベルト・サンチェスのみ。右足のシュートは、GKの完璧なセービングに阻まれました。
左に弾いたボールをククレジャが拾い、外にいたムドリクに預けると、自陣からドリブルで…速い速い速い速い、あっという間に左サイドを突破し、スピードを落とさずピンポイントクロス!エンクンクがジャストミートしたヘッダーは、左に手を出したセルスがまたもやビッグセーブ。100分には、ロベルト・サンチェスのパスをエランガにカットされてしまいました。
軽率なパスミスが減らないGKは、ブライトン戦を忘れてしまったのでしょうか。中央をこじ開けようとしたアタックは、ニコ・ウィリアムズのミドルがGKの正面でした。102分にもカウンターを喰らい、ジョタ・シウヴァのドリブルを強引に止めたフォファナにイエローカード。あの騒ぎの後に2枚、追加タイムにペドロ・ネトとフォファナ…15分で4枚というハイペースです。
タイムアップ直前の103分、ショートコーナーからオラ・アイナのクロスが中央に入り、ノーマークだったジョタ・シウヴァのヘッダーがGKの足元へ。誰もが決まりと思ったであろう素晴らしい一撃は、バウンドに合わせて右手を突き出したロベルト・サンチェスの信じられない瞬発力で、なかったことにされました。
前半と合わせて6枚を積んだチェルシーは、イエローカードランキングでぶっちぎりTOPの27枚。1試合あたり3.9枚は、さすがに多すぎます。フォファナとククレジャは早くも5枚で、次節のリヴァプール戦に出られず、ボーンマス戦の8枚に続いてカードを乱発したチームは、FAから5万ポンドの罰金を科せられています。
相手がひとり少なくなってから、イエロー4枚とGKのビッグセーブが2発。「選手たちの戦い方に満足している」とコメントしたマレスカ監督は、課題多きドローと捉えているのではないでしょうか。4勝2分1敗で4位はまずまずですが、スタンフォード・ブリッジで1勝2分1敗は不本意な戦績でしょう。今の彼らに必要なのは、「冷静」「集中」「継続」です。
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