2024.11.03 プレミアリーグ観戦記2024-25プレミアリーグ観戦記
【Bournemouth×MAN.CITY】早い時間に先制された3強の明暗…速攻に屈したマン・シティ、3つの敗因。
ランチタイムキックオフのニューカッスル戦で、アーセナルは14分にイサクのヘッダーで先制され、ボーンマス戦のマンチェスター・シティは9分にセメンヨに決められました。アンフィールドでブライトンと戦ったリヴァプールも、14分にカディオグルのスーパーショットでビハインドを背負っています。リードされたまま、後半のキックオフを迎えた3強は明暗が分かれました。
攻め切れなかったアーセナルは1-0、守れなかったマン・シティは2-1で敗戦。逆転に成功したのは、アンフィールドのサポーターを味方につけたリヴァプールだけです。ただし彼らも、よくあるアップセットのパターンをトレースしていました。54分にゴール前でフリーだったファン・ダイクがボレーを空振り。2分後にGKと1対1になったサラーは、浮かしたボールを止められてしまいました。
ガクポのクロスが、ダルウィン・ヌニェスの頭をかすめてサイドネットに吸い込まれたのは69分。この幸運なゴールがなければ、3分後の逆転はなかったかもしれません。追いつかれたブライトンは、アウェイ勝利をめざして果敢に攻めたのですが、71分にカディオグルのクロスを受けたルターがボレーをミス。このプレイが、激痛の失点につながりました。
こぼれ球を拾ってドリブルで中央に進んだカーティス・ジョーンズが、ルイス・ディアスとワンツーを交わして右のサラーに展開。左足アウトの切り返してエストゥピニャンのマークを外したエースは、得意のアングルからゴール左に強烈なシュートを蹴り込みました。鮮やかな速攻だけでなく、やっかいなサイドアタッカーを封じたアーノルドとツィミカスも称えたい一戦でした。
大苦戦の3強に共通しているのは、前半の低調ぶりです。彼らのオンターゲットを全部足しても、CKの混戦からこぼれ球を叩いたミケル・メリノのボレーと、センターサークルからボックス左に持ち込んだダルウィン・ヌニェスのみ。いつもながらのスロースタートだったマン・シティは、シュート数5対4、オンターゲット3対0という厳しい数字でハーフタイムに突入しています。
ペップは、なぜ敗れたのか。最大の理由は「想像以上にボーンマスが自信満々だった」からではないでしょうか。サリバ退場でひとり多かったとはいえ、優勝候補のアーセナルに2-0で完勝。前節のアストン・ヴィラ戦は1-1のドロー。上位とのバトルで手応えを得たチームは、「まずは自陣に引いて、早い時間の失点を回避する」というペップマニュアルを読んでいなかったようです。
いや、むしろイラオラ監督は、9戦中4戦で先制されているチームゆえ、最初からいけと指示していたのかもしれません。開始2分、ナタン・アケのパスをカットしたタヴァーニアが仕掛けたショートカウンター。中央でパスをもらったセメンヨのダイレクトショットはエデルソンがビッグセーブでしのぎ、こぼれ球に先着したクライファートの一撃も、体勢を立て直したGKが左足を伸ばしてブロックしました。
王者相手に臆せず攻めていたホームチームは、9分のサイドアタックを成功させました。左サイドでキープしたケルケズに着いていたのは、カイル・ウォーカーではなく守備に不安があるフォーデン。ドリブルで抜き去り、ゴールラインまでえぐったSBが中央にグラウンダーを通すと、グヴァルディオラを背負ってキープしたセメンヨが、振り向きざまにゴール右に決めました。
ペップの2つめの敗因は、ボーンマスのプレスに手を焼き、低いエリアからのビルドアップを強いられたことでしょう。エヴァニウソン、セメンヨ、クライファートが高い位置にいると、ショートカウンターをケアする必要が生じます。いつもよりゴール前に運ぶのに時間がかかったチームは、苦しい体勢からのシュートばかりで、後半の立ち上がりもローテンションでした。
キックオフから1分、セネシのロングフィードを追いかけたセメンヨがカイル・ウォーカーの内側に入り、ゴール前にスプリントしたエヴァニウソンがエデルソンと1対1。GKが右足に当てて事なきを得たものの、いつもならギアが上がるはずの攻撃陣は、チェンジオブペースがなく、淡々とパスをまわすのみです。
60分にドリブルでカウンターを仕掛けたセメンヨは、ナタン・アケと勝負していたら決めていたかもしれません。マン・シティは、残り30分を切ってもオンターゲットはゼロ。ボーンマスはハードなプレスを続けています。そして64分、セメンヨのスルーパスが左サイドのケルケズに通り、ダイレクトのアーリークロスをエヴァニウソンがスライディングで左隅に流し込みました。
67分にもセメンヨがドリブルで仕掛け、クライファートを経たボールが右のタヴァ―ニアへ。左足のコントロールショットがファーポストを弾くと、クリスティと代わったばかりのアダム・スミスは、枠に収めるだけでOKの決定機で打ち上げてしまいました。マテウス・ヌネスのクロスをハーランドが左足で合わせたのは80分。これがチームの最初のオンターゲットでした。
82分のショートコーナーから、ギュンドアンのクロスをグヴァルディオルがヘディングで決めて2-1。3つめの敗因が左からのアタックだったことに気づかされたのは、85分にジェレミー・ドクが入ってからです。マテウス・ヌネスはあまりにも安全運転で、味方の足元へのパスが多く、ドリブル突破は1回だけでした。
89分、左から中に持ち出したドクがニアに放ったシュートは、好調のGKトラヴァースがぎりぎりでセーブ。93分のCKのクリアをフォーデンが左に浮かすと、決定的なヘッドをGKに弾かれたハーランドは、こぼれ球をポストに当ててしまいました。プレミアリーグの無敗記録は32試合でストップ。ボーンマスは、マン・シティ戦で初勝利です。
ロドリ、デブライネ、グリーリッシュ、ルベン・ディアス、ジョン・ストーンズ、オスカー・ボブ。負傷者リストのなかからひとり入れて、試合をやり直せるといわれたら、迷わずグリーリッシュを指名します。脆かった右サイドのディフェンス、弱かった左サイドのアタック。ボーンマスに許したビッグチャンス6回は、ペップの就任以来、最多です。
勝ったレッズは首位奪還、カラバオカップに続いて連敗のペップは2ポイント差の2位に転落。プレミアリーグで3戦連続勝利なしのガナーズは、首位と7ポイント差より「ノッティンガム・フォレストに1差の4位」のほうがショッキングです。ペップとアルテタのやりくりに加えて、選手層が薄いレッズが「後半戦の疲労保険」となる積立てをどこまでできるかにも注目です。
攻め切れなかったアーセナルは1-0、守れなかったマン・シティは2-1で敗戦。逆転に成功したのは、アンフィールドのサポーターを味方につけたリヴァプールだけです。ただし彼らも、よくあるアップセットのパターンをトレースしていました。54分にゴール前でフリーだったファン・ダイクがボレーを空振り。2分後にGKと1対1になったサラーは、浮かしたボールを止められてしまいました。
ガクポのクロスが、ダルウィン・ヌニェスの頭をかすめてサイドネットに吸い込まれたのは69分。この幸運なゴールがなければ、3分後の逆転はなかったかもしれません。追いつかれたブライトンは、アウェイ勝利をめざして果敢に攻めたのですが、71分にカディオグルのクロスを受けたルターがボレーをミス。このプレイが、激痛の失点につながりました。
こぼれ球を拾ってドリブルで中央に進んだカーティス・ジョーンズが、ルイス・ディアスとワンツーを交わして右のサラーに展開。左足アウトの切り返してエストゥピニャンのマークを外したエースは、得意のアングルからゴール左に強烈なシュートを蹴り込みました。鮮やかな速攻だけでなく、やっかいなサイドアタッカーを封じたアーノルドとツィミカスも称えたい一戦でした。
大苦戦の3強に共通しているのは、前半の低調ぶりです。彼らのオンターゲットを全部足しても、CKの混戦からこぼれ球を叩いたミケル・メリノのボレーと、センターサークルからボックス左に持ち込んだダルウィン・ヌニェスのみ。いつもながらのスロースタートだったマン・シティは、シュート数5対4、オンターゲット3対0という厳しい数字でハーフタイムに突入しています。
ペップは、なぜ敗れたのか。最大の理由は「想像以上にボーンマスが自信満々だった」からではないでしょうか。サリバ退場でひとり多かったとはいえ、優勝候補のアーセナルに2-0で完勝。前節のアストン・ヴィラ戦は1-1のドロー。上位とのバトルで手応えを得たチームは、「まずは自陣に引いて、早い時間の失点を回避する」というペップマニュアルを読んでいなかったようです。
いや、むしろイラオラ監督は、9戦中4戦で先制されているチームゆえ、最初からいけと指示していたのかもしれません。開始2分、ナタン・アケのパスをカットしたタヴァーニアが仕掛けたショートカウンター。中央でパスをもらったセメンヨのダイレクトショットはエデルソンがビッグセーブでしのぎ、こぼれ球に先着したクライファートの一撃も、体勢を立て直したGKが左足を伸ばしてブロックしました。
王者相手に臆せず攻めていたホームチームは、9分のサイドアタックを成功させました。左サイドでキープしたケルケズに着いていたのは、カイル・ウォーカーではなく守備に不安があるフォーデン。ドリブルで抜き去り、ゴールラインまでえぐったSBが中央にグラウンダーを通すと、グヴァルディオラを背負ってキープしたセメンヨが、振り向きざまにゴール右に決めました。
ペップの2つめの敗因は、ボーンマスのプレスに手を焼き、低いエリアからのビルドアップを強いられたことでしょう。エヴァニウソン、セメンヨ、クライファートが高い位置にいると、ショートカウンターをケアする必要が生じます。いつもよりゴール前に運ぶのに時間がかかったチームは、苦しい体勢からのシュートばかりで、後半の立ち上がりもローテンションでした。
キックオフから1分、セネシのロングフィードを追いかけたセメンヨがカイル・ウォーカーの内側に入り、ゴール前にスプリントしたエヴァニウソンがエデルソンと1対1。GKが右足に当てて事なきを得たものの、いつもならギアが上がるはずの攻撃陣は、チェンジオブペースがなく、淡々とパスをまわすのみです。
60分にドリブルでカウンターを仕掛けたセメンヨは、ナタン・アケと勝負していたら決めていたかもしれません。マン・シティは、残り30分を切ってもオンターゲットはゼロ。ボーンマスはハードなプレスを続けています。そして64分、セメンヨのスルーパスが左サイドのケルケズに通り、ダイレクトのアーリークロスをエヴァニウソンがスライディングで左隅に流し込みました。
67分にもセメンヨがドリブルで仕掛け、クライファートを経たボールが右のタヴァ―ニアへ。左足のコントロールショットがファーポストを弾くと、クリスティと代わったばかりのアダム・スミスは、枠に収めるだけでOKの決定機で打ち上げてしまいました。マテウス・ヌネスのクロスをハーランドが左足で合わせたのは80分。これがチームの最初のオンターゲットでした。
82分のショートコーナーから、ギュンドアンのクロスをグヴァルディオルがヘディングで決めて2-1。3つめの敗因が左からのアタックだったことに気づかされたのは、85分にジェレミー・ドクが入ってからです。マテウス・ヌネスはあまりにも安全運転で、味方の足元へのパスが多く、ドリブル突破は1回だけでした。
89分、左から中に持ち出したドクがニアに放ったシュートは、好調のGKトラヴァースがぎりぎりでセーブ。93分のCKのクリアをフォーデンが左に浮かすと、決定的なヘッドをGKに弾かれたハーランドは、こぼれ球をポストに当ててしまいました。プレミアリーグの無敗記録は32試合でストップ。ボーンマスは、マン・シティ戦で初勝利です。
ロドリ、デブライネ、グリーリッシュ、ルベン・ディアス、ジョン・ストーンズ、オスカー・ボブ。負傷者リストのなかからひとり入れて、試合をやり直せるといわれたら、迷わずグリーリッシュを指名します。脆かった右サイドのディフェンス、弱かった左サイドのアタック。ボーンマスに許したビッグチャンス6回は、ペップの就任以来、最多です。
勝ったレッズは首位奪還、カラバオカップに続いて連敗のペップは2ポイント差の2位に転落。プレミアリーグで3戦連続勝利なしのガナーズは、首位と7ポイント差より「ノッティンガム・フォレストに1差の4位」のほうがショッキングです。ペップとアルテタのやりくりに加えて、選手層が薄いレッズが「後半戦の疲労保険」となる積立てをどこまでできるかにも注目です。
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