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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Everton】ジェズスとヌワネリは不発…ハーフコートマッチは、まさかのノーゴール!

プレミアリーグ15節のフラム戦は1-1のドロー。8勝5分2敗で3位となったアーセナルは、さらにポイントをロストすると、リヴァプールの背中が見えなくなります。15位に沈むエヴァートンとのホームゲームは、必勝の一戦。アルテタ監督のリストを見ると、前線と中盤はベストメンバーで、最終ラインにガブリエウが戻ってきています。

GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、ルイス=スケリー、MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、ミケル・メリノ、FWサカ、カイ・ハヴェルツ、マルティネッリ。立ち上がりから当然のようにボールをまわすアーセナルは、右サイドを執拗に攻めています。エヴァートンの最初のチャンスは6分。中央から上がったマンガラが、左のドゥクレに素晴らしいパスを通しました。

ボックス左に入ったMFの左足シュートは、間に合ったガブリエウがスライディングでクリア。すかさず反撃したアーセナルは、9分に最初のCKをゲットしますが、デクラン・ライスのキックはピックフォードにパンチで阻まれています。直後、マルティネッリが左からクロスを入れると、ウーデゴーアのハーフボレーは浮いてしまいました。

デクラン・ライスのクロスのクリアをルイス=スケリーが拾ったのは12分。センターでパスを受けたウーデゴーアのミドルは、右ポストの脇を抜けていきました。サカのCKはいつもより精度が低く、青いシャツが悠々とクリアするシーンが目立っています。29分、カイ・ハヴェルツの巧みな縦パスからマイコレンコの裏を取ったサカが、ブランスウェイトをあっさり抜き去りました。

ボックス右でフリーになった7番がゴール前に優しいボールを入れると、足元に収めたウーデゴーアのシュートはタルコフスキーに当たり、右に倒れてコースを切ったピックフォードがビッグセーブ。デクラン・ライスのインターセプトから始まった42分の速攻は、カイ・ハヴェルツのパスでボックス左に出たマルティネッリの左足シュートをピックフォードが左手で止めています。

前半のポゼッションは73%対27%、シュート7対1、オンターゲット2対0。全員が引いているエヴァートンに対して、ウーデゴーアが積極的に打てるエリアに入っているのが目を引きますが、ゴール前の青い壁を崩すのは簡単ではありません。カイ・ハヴェルツの高さを活かすか、ミドルレンジから狙うか。後半開始直後、クロスのクリアを叩いたサカのボレーは、ピックフォードが左に弾き出しました。

ボックス手前に上がったルイス=スケリーがデクラン・ライスに預け、ラインの裏に出たカイ・ハヴェルツに通ったのは53分。長身のストライカーはうまくトラップできず、ブランスウェイトに奪われてしまいました。57分に右サイドのウーデゴーアがボックス右に浮かし、カイ・ハヴェルツの落としをサカが直接叩くと、コースに入ったタルコフスキーが足に当てました。

アルテタ監督が動いたのは62分、デクラン・ライスとウーデゴーアをジョルジーニョとヌワネリという大胆な策です。69分にはミケル・メリノとルイス=スケリーが下がり、トーマスとジェズス。ティンバーは左にまわるのでしょう。サイドを制圧しながら、ラストパスを通せないアーセナル。74分にマルティネッリと代わったのは、トロサールです。

残り時間は10分、依然として0-0。ジェズスはボールをもらえず、トロサールはゲームに入れていないように見えます。85分、トロサールのクロスがファーのサカヘ。頭で折り返したボールを右足で合わせたジェズスのボレーは、ブランスウェイトにヒットしました。これがアーセナルのラストチャンス。終盤の猛攻で、カイ・ハヴェルツとトロサールは打てずに終わっています。

2試合連続で痛いドロー。89分のアタックに、アーセナルに足りなかったことが見て取れます。左サイドのトロサールがボックス左に入ったジェズスに浮かし、外から上がってきたティンバーにボールが出ると…ジェズスは仕事を終えたかのように外に出てしまいました。SBがゴールラインまで持ち込んだとき、9番がニアに走り込んでいれば、決定的なシーンになったはずです。

序盤は長短のバリエーションがあったラストパスは、ウーデゴーアとデクラン・ライスがいなくなってからはファーへのクロスに偏り、ラスト30分のシュートは3本のみ。まともに枠に飛んだのは、ジェズスのボレーだけでした。サカのクロスを押し込んだモナコ戦のカイ・ハヴェルツのように、ニアで勝負する選手を欠いたのがノーゴールという結果を招いた要因のひとつでしょう。

ヌワネリはシュートゼロでパスは8本、デュエルは5戦全敗。Bプランの一員として頼れる存在とはいえません。左サイドに張り付き、打てるエリアに出られなかったトロサールも持ち味を活かせず。カイ・ハヴェルツとジェズスは、2人ともセカンドストライカーのようで、クロスのターゲットにもポストにもなれずににタイムアップとなってしまいました。

マクニールが不在だったアウェイチームは、ポゼッション23%で1ポイントをゲット。後半の打ち手は、「アルマンド・ブロヤにロングボールを集め、通ったら考えよう」といわんばかりのアバウトな速攻だけでした。最終盤のカウンターも決まらず、ゲームプラン通りとはいえませんが、直近10試合でクリーンシート6回の守備は素晴らしいのひとことです。

ウーデゴーアとデクラン・ライスを下げたのは、疲労の蓄積を避けたかったからでしょうか。最初の45分にボックスの外から打っていた2人がいなくなった後半は、ミドルシュートがありませんでした。ジェズス、ヌワネリ、ミケル・メリノらがフィニッシュに絡む形を増やせなければ、取りこぼしは減らないでしょう。チェルシーが勝てば4ポイント差。苦しい展開が続いています。


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