2024.12.15 プレミアリーグ観戦記2024-25プレミアリーグ観戦記
【Liverpool×Fulham】いきなり失点&レッドカード…最後まで勝ちにいったリヴァプールに感服!
プレミアリーグ16節の舞台はアンフィールド、対戦相手は10位のフラム。リヴァプールの勝利を疑わなかった一戦は、キックオフから20分で絶望的な展開となりました。マック・アリスターをイエロー5枚のサスペンデッドで欠いたスロット監督は、カーティス・ジョーンズとショボスライを起用しています。
GKアリソン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン。センターにフラーフェンベルフとカーティス・ジョーンズ、2列めはサラー、ショボスライ、ガクポ、最前線にルイス・ディアス。キックオフからしばらくはフラムのペースだったのですが、6分にアーノルドが出した素晴らしいサイドチェンジから、ガクポのきわどいクロスがゴール前に入りました。
オーバーヘッドで決めようとしたルイス・ディアスは、クエンカの頭を蹴ったと見做されイエローカード。8分にバックパスをさらったカーティス・ジョーンズは、GKと1対1になるかと思いきや、裏を取られたディオプが追いついてカットしました。ハリー・ウィルソンのサイドチェンジがイオビに届いたのは11分。外から追い越していったのは、アントニー・ロビンソンです。
今季プレミアリーグで4アシストのレフトバックは、ファーに完璧なクロスを入れました。体を投げ出すようなアンドレアス・ペレイラのボレーがロバートソンに当たり、フラム先制。ホームのサポーターを凍り付かせるアクシデントが起こったのは、16分でした。右サイドにロングフィードを出したのはルキッチ。コースに入ったロバートソンがカットして終わるはずでした。
ところがSBのトラップが流れ、ハリー・ウィルソンがさらおうとすると、慌てて出した足が脛に入ってしまいました。古巣対決の8番は転倒。オフサイドと決定機阻止をダブルでチェックしたVARは、レッズにとって最悪のジャッジを下しました。ロバートソン、一発レッド。アンフィールドとはいえ、ガナーズ戦をドローで終えたチームに10人で0-1は、重いハンディキャップです。
ハリー・ウィルソンのFKは、クロスバーの上にアウト。10人のリヴァプールは、当たり前のようにカウンタープレスを狙い、アリソンを交えたビルドアップから攻めようとしています。31分に左サイドを突破したのはアントニー・ロビンソン。グラウンダーに先着したアンドレアス・ペレイラが中に流すと、ハリー・ウィルソンのシュートはジョー・ゴメスがブロックしました。
アントニー・ロビンソンやイオビにアーノルドのサイドを脅かされても、ハイラインで戦う首位チームは、39分に右サイドでFKをゲットします。アーノルドの速いボールに合わせたガクポのヘッドは、レノの正面。2分後、ボックス右に出たサラーの落としをショボスライが中に送ると、ルイス・ディアスのヘッドはバーを超えていきました。
前半のポゼッション62%とパス本数165対150は、10人のスタッツとは思えません。スロット監督は最終ラインの枚数を足さず、後半がスタート。フラーフェンベルフがアントニー・ロビンソンの攻め上がりを止め、逆サイドに展開した47分の速攻に驚愕しました。左サイドに上がり、ラインの裏でボールをもらおうとしているのは、まさかのジョー・ゴメスです。
左サイドは窮屈と見たルイス・ディアスがサラーにサイドチェンジ。左足でファーに上げたクロスはパーフェクトで、走り込んだガクポのダイビングヘッドが左隅に決まりました。絶叫するアンフィールド、サポーターを煽るガクポ。49分にショボスライのパスを左で受けたガクポは、中に持って放った強烈なシュートをレノにキャッチされています。
55分にドリブルで攻め上がり、左足でミドルを放ったのもジョー・ゴメス。イエローをもらったスロット監督は、次の試合はスタンドでスマホを握りしめて観戦することになったようです。イオビのスルーパスで、左のアントニー・ロビンソンが抜け出した60分の決定機は、ニアに入ったハリー・ウィルソンのタッチが左に逸れていきました。
短いパスを駆使してボックスを包囲し、スペースを見出そうとするホームチームに対して、アウェイチームは左右からの速攻で対抗。65分のルキッチのミドルが右に逸れると、1分後のレッズのカウンターは4対2です。ショボスライが左のサラーに流すと、ニアを狙ったシュートはポストの外。スロット監督が動いたのは、ムニスとスミス・ロウがピッチに入った直後の70分です。
足を痛めたカーティス・ジョーンズと運動量が落ちたガクポが下がり、前線で追えるダルウィン・ヌニェスと守備を落ち着かせるクアンサー。76分に勝ち越したのは、劣勢のフラムでした。左から上がったイオビがボックス左に斜めのパスを通すと、クアンサーの裏に出たアントニー・ロビンソンがニアに折り返し、ジョー・ゴメスと競ったムニスがヒールで流し込みました。
1-2となった79分、ショボスライとアーノルドに代わってジョッタとエリオット。82分のゴール前の混戦から、クリアをカットしたエリオットのコントロールショットは、惜しくも左ポストすれすれに外れています。左からの再三のアタックが結実したのは86分。ジョー・ゴメスの縦パスを受けたダルウィン・ヌニェスは、すかさず前線のジョッタにつなぎました。
左足のタッチでクエンカをかわしたジョッタは、レノが右に動いたのを見て逆を突きました。2-2で、追加タイムは9分。91分のCKからサラーが打ったシュートはイオビのみぞおちに入り、93分のファン・ダイク、ルイス・ディアス、ジョッタの連打はゴール前の密集に跳ね返されました。96分のアダマ・トラオレの鋭い一撃は、ニアを締めたアリソンが体に当てています。
ピッチサイドで檄を飛ばし続けた指揮官、復帰戦でゴールを決めたジョッタ、失点のきっかけとなってしまったクアンサー…逆転できなかったホームチームは、誰もが厳しい表情を浮かべています。優勝をめざすチームとしては、11位にホームでドローは受け入れがたい結果でしょう。しかし10人で主導権を握った80分は、今後につながる収穫だったのではないかと思います。
「彼らを称賛したい。10人とは思えなかった。多大なリスクを取って高いポジションでプッシュし、努力が報われた。プレッシャーをかけ続け、とてもポジティブだった」。2アシストのアントニー・ロビンソンが残した賛辞に共感します。ファイナルサードに10本のパスを通し、最後は自ら決めようとしたファン・ダイクは、逆境を乗り越える方法を問われてこう返しています。
「冷静さを保つこと。いうのは簡単だけど、実行するのは難しい」
いつもの戦い方を貫いたアーノルド、フラーフェンベルフ、ショボスライ、上下動を厭わないルイス・ディアス、ガクポ。スロット監督が少数精鋭のスカッドにこだわったのは、自分たちのスタイルを共有し、どんな状況でも体現するためのコミュニケーションを大事にしたからでしょう。リヴァプールの底力を思い知った一戦。分けてなお強し。素晴らしい!
GKアリソン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン。センターにフラーフェンベルフとカーティス・ジョーンズ、2列めはサラー、ショボスライ、ガクポ、最前線にルイス・ディアス。キックオフからしばらくはフラムのペースだったのですが、6分にアーノルドが出した素晴らしいサイドチェンジから、ガクポのきわどいクロスがゴール前に入りました。
オーバーヘッドで決めようとしたルイス・ディアスは、クエンカの頭を蹴ったと見做されイエローカード。8分にバックパスをさらったカーティス・ジョーンズは、GKと1対1になるかと思いきや、裏を取られたディオプが追いついてカットしました。ハリー・ウィルソンのサイドチェンジがイオビに届いたのは11分。外から追い越していったのは、アントニー・ロビンソンです。
今季プレミアリーグで4アシストのレフトバックは、ファーに完璧なクロスを入れました。体を投げ出すようなアンドレアス・ペレイラのボレーがロバートソンに当たり、フラム先制。ホームのサポーターを凍り付かせるアクシデントが起こったのは、16分でした。右サイドにロングフィードを出したのはルキッチ。コースに入ったロバートソンがカットして終わるはずでした。
ところがSBのトラップが流れ、ハリー・ウィルソンがさらおうとすると、慌てて出した足が脛に入ってしまいました。古巣対決の8番は転倒。オフサイドと決定機阻止をダブルでチェックしたVARは、レッズにとって最悪のジャッジを下しました。ロバートソン、一発レッド。アンフィールドとはいえ、ガナーズ戦をドローで終えたチームに10人で0-1は、重いハンディキャップです。
ハリー・ウィルソンのFKは、クロスバーの上にアウト。10人のリヴァプールは、当たり前のようにカウンタープレスを狙い、アリソンを交えたビルドアップから攻めようとしています。31分に左サイドを突破したのはアントニー・ロビンソン。グラウンダーに先着したアンドレアス・ペレイラが中に流すと、ハリー・ウィルソンのシュートはジョー・ゴメスがブロックしました。
アントニー・ロビンソンやイオビにアーノルドのサイドを脅かされても、ハイラインで戦う首位チームは、39分に右サイドでFKをゲットします。アーノルドの速いボールに合わせたガクポのヘッドは、レノの正面。2分後、ボックス右に出たサラーの落としをショボスライが中に送ると、ルイス・ディアスのヘッドはバーを超えていきました。
前半のポゼッション62%とパス本数165対150は、10人のスタッツとは思えません。スロット監督は最終ラインの枚数を足さず、後半がスタート。フラーフェンベルフがアントニー・ロビンソンの攻め上がりを止め、逆サイドに展開した47分の速攻に驚愕しました。左サイドに上がり、ラインの裏でボールをもらおうとしているのは、まさかのジョー・ゴメスです。
左サイドは窮屈と見たルイス・ディアスがサラーにサイドチェンジ。左足でファーに上げたクロスはパーフェクトで、走り込んだガクポのダイビングヘッドが左隅に決まりました。絶叫するアンフィールド、サポーターを煽るガクポ。49分にショボスライのパスを左で受けたガクポは、中に持って放った強烈なシュートをレノにキャッチされています。
55分にドリブルで攻め上がり、左足でミドルを放ったのもジョー・ゴメス。イエローをもらったスロット監督は、次の試合はスタンドでスマホを握りしめて観戦することになったようです。イオビのスルーパスで、左のアントニー・ロビンソンが抜け出した60分の決定機は、ニアに入ったハリー・ウィルソンのタッチが左に逸れていきました。
短いパスを駆使してボックスを包囲し、スペースを見出そうとするホームチームに対して、アウェイチームは左右からの速攻で対抗。65分のルキッチのミドルが右に逸れると、1分後のレッズのカウンターは4対2です。ショボスライが左のサラーに流すと、ニアを狙ったシュートはポストの外。スロット監督が動いたのは、ムニスとスミス・ロウがピッチに入った直後の70分です。
足を痛めたカーティス・ジョーンズと運動量が落ちたガクポが下がり、前線で追えるダルウィン・ヌニェスと守備を落ち着かせるクアンサー。76分に勝ち越したのは、劣勢のフラムでした。左から上がったイオビがボックス左に斜めのパスを通すと、クアンサーの裏に出たアントニー・ロビンソンがニアに折り返し、ジョー・ゴメスと競ったムニスがヒールで流し込みました。
1-2となった79分、ショボスライとアーノルドに代わってジョッタとエリオット。82分のゴール前の混戦から、クリアをカットしたエリオットのコントロールショットは、惜しくも左ポストすれすれに外れています。左からの再三のアタックが結実したのは86分。ジョー・ゴメスの縦パスを受けたダルウィン・ヌニェスは、すかさず前線のジョッタにつなぎました。
左足のタッチでクエンカをかわしたジョッタは、レノが右に動いたのを見て逆を突きました。2-2で、追加タイムは9分。91分のCKからサラーが打ったシュートはイオビのみぞおちに入り、93分のファン・ダイク、ルイス・ディアス、ジョッタの連打はゴール前の密集に跳ね返されました。96分のアダマ・トラオレの鋭い一撃は、ニアを締めたアリソンが体に当てています。
ピッチサイドで檄を飛ばし続けた指揮官、復帰戦でゴールを決めたジョッタ、失点のきっかけとなってしまったクアンサー…逆転できなかったホームチームは、誰もが厳しい表情を浮かべています。優勝をめざすチームとしては、11位にホームでドローは受け入れがたい結果でしょう。しかし10人で主導権を握った80分は、今後につながる収穫だったのではないかと思います。
「彼らを称賛したい。10人とは思えなかった。多大なリスクを取って高いポジションでプッシュし、努力が報われた。プレッシャーをかけ続け、とてもポジティブだった」。2アシストのアントニー・ロビンソンが残した賛辞に共感します。ファイナルサードに10本のパスを通し、最後は自ら決めようとしたファン・ダイクは、逆境を乗り越える方法を問われてこう返しています。
「冷静さを保つこと。いうのは簡単だけど、実行するのは難しい」
いつもの戦い方を貫いたアーノルド、フラーフェンベルフ、ショボスライ、上下動を厭わないルイス・ディアス、ガクポ。スロット監督が少数精鋭のスカッドにこだわったのは、自分たちのスタイルを共有し、どんな状況でも体現するためのコミュニケーションを大事にしたからでしょう。リヴァプールの底力を思い知った一戦。分けてなお強し。素晴らしい!
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