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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Ipswich×Chelsea】ジョアン・フェリックスとエンクンクがチャンスを活かせず、19位にまさかの完敗!

FKから左隅を狙ったコール・パルマーがポストに当てたのは21分。こぼれ球に詰めたエンクンクのスライディングシュートは、GKの守備範囲に飛んでしまいました。決められなかったプレーメイカーが笑っていたのは、勝てると信じていたからでしょう。12分にリアム・デラップがヨルゲンセンと絡んでPKをゲットし、1-0で負けていたものの、押していたのはチェルシーでした。

リヴァプールがフラム戦をドローで終えた16節。1試合消化が多かったものの、チェルシーは2ポイント差に迫っていました。トッテナムとのアウェイ戦が控えていた首位チームに対して、年末の3試合はエヴァートン、フラム、イプスウィッチ。公式戦8連勝と絶好調だったブルーズが、クリスマスの首位を奪還するのではないかという声もあったのですが…。

グディソン・パークのエヴァートン戦は0-0のドロー。スタンフォード・ブリッジにフラムを迎えたウェストロンドンダービーは、ラスト10分まで1-0で勝っていたのですが、マロ・グストとククレジャの背後を突く速攻に屈し、2ヵ月ぶりの敗戦となってしまいました。アーセナルにまくり返されたチェルシーにとって、19位とのアウェイゲームは負けられない一戦でした。

渾身の一撃をポストに阻まれた2分後、コール・パルマーの美しいクロスがラインと入れ替わったジョアン・フェリックスの足元に届きました。右足のハーフボレーがネットに突き刺さり、同点かと思いきや、VARにオフサイドを取られてノーゴール。ファーで待っていた14番はラインが見ていたはずで、「タイミングを図るべきだった」と指摘する記者もいます。

ポゼッション74%、シュート数5対10と優位に立ちながらも、1-0のままでハーフタイム。ジョアン・フェリックスとエンクンクは、今季プレミアリーグで3回めの先発のチャンスで何としても結果を出したいという思いは強かったはずです。ノニ・マドゥエケの縦パスでエンソ・フェルナンデスがボックス右を突破した47分、ファーにいたジョアン・フェリックスはノーマークでした。

左隅に飛んだヘッダーは、ゴールライン上にいたウェズ・バーンズがブロック。決定機を活かせなかった14番は、両手を振り下ろして悔しがっています。1-0のままだったら、マレスカ監督はすぐには動かなかったのではないでしょうか。53分に喫した激痛の追加点は、不遇だった2人のアタッカ―の運命を変えた失点ともいえるのかもしれません。

ノニ・マドゥエケが後ろのディサシに戻した瞬間、インターセプトを狙ったリアム・デラップがトシンへのパスコースにスプリント。この動きが見えていなかったSBは、彼の予想通りの緩いパスを出してしまいました。今季プレミアリーグで7ゴールの新鋭ストライカーは悠々とカットし、一気にボックスに持ち込むと、後ろから上がってきたハッチンソンにラストパスを通しました。

左に持った8番にディサシは足を出せず、左足のショットは右隅へ。ボールの行方を見届け、頭を抱えたディサシは、リース・ジェームズやフォファナ、バディアシルが戻ってきたら居場所を失ってしまいそうです。マレスカ監督はここでジョアン・フェリックスを諦め、エースのニコラス・ジャクソンを投入しています。

前半のビッグチャンスを決められなかったエンクンクは、シュート1本というプアなスタッツを残して65分にサンチョにチェンジ。77分に投入されたマロ・グストとペドロ・ネトもエンジンがかからず、チェルシーは2-0のままでタイムアップを迎えました。マレスカ監督のターンオーバーが空回りした一戦。年末の3試合はトータル1ゴールで、1ポイントしか積めずに終わっています。

選手層が厚いチェルシーにとって、年末年始のタイトなスケジュールはむしろ好材料なのではないかと思っていたのですが、最終ラインの負傷者続出と代えが効かない中盤が不振の原因になってしまったのでしょうか。首位との差は10ポイント。ノッティンガム・フォレストとアーセナルにかわされ、後ろから迫ってきたニューカッスルを気にしなければならなくなっています。

思うように出番を得られないエンクンクやデューズバリー=ホールは、チームに残るのか。カサディやチュクエメカは、冬の補強の資金を得るために売りに出されるのか。TOP4返り咲きがリアルな目標となったクラブは、アーロン・アンセルミーノを呼び戻しただけでは終わらないでしょう。ピッチでの激闘とともに、トランスファーマーケットの動向も注目です。


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