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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ラシュフォード、カゼミーロは売れるのか?降格が話題になるマン・ユナイテッドの打開策は…!

アーセナルとノッティンガム・フォレストに連敗したときは、明るく悔しがっていられたのですが、ボーンマス、ウルヴス、ニューカッスルにノーゴールで3連敗は、テン・ハフのチームでも経験したことがない大惨事です。現地メディアは、マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグから降格した際のシミュレーションを始めています。

2023-24シーズンに2億2200万ポンドを計上していたテレビ放映権収入は、チャンピオンシップの初年度に4360万ポンドまで激減。2033年までとなっているアディダスとの年間9000万ポンドのキットサプライヤー契約には、「プレミアリーグに参加していない年は50%の減額」「降格した場合は、単年の額を支払ったうえで契約を解除できる」という条項が存在します。

「3億ポンドを超えるコマーシャル収入が半減する」という予測は、2015-16シーズンに降格したアストン・ヴィラが2800万ポンドから1300万ポンドに目減りしたという事実を元に算出されています。降格など考えたことがなかったクラブは、選手たちのサラリーにチャンピオンシップで戦う場合の減額条項を盛り込んでおらず、PSR違反のペナルティも付いてくるはずです。

後半戦で18ポイントを積めれば40ポイントに到達し、最悪の事態は回避できるはずですが、ウルヴスに完敗したチームに計算できる試合はありません。冬のトランスファーマーケットは、止血と輸血を同時に行う重要な場となるはずですが、ダン・アシュワースSDを切ったクラブは、適切な売買ができるのでしょうか。

ゴシップのネタにされやすいクラブであることは心得ていますが、「ミラー」が伝えるヴィクトル・ギョケレスの獲得は、あまりにも的外れです。直近のプレミアリーグ6試合で1勝5敗、4ゴール13失点というスタッツは、ひとりのストライカーに8000万ポンドという華やかな補強が許される数字ではありません。

うっかり成立してしまったとしても、スポルティングCPで27試合27発のゴールマシンは打てるボールをもらえない状況に苛立ち、ホイルンドとザークツィーを腐らせて終わりでしょう。そもそも、そんなビッグマネーを投じるための原資がありません。パフォーマンス、素行、高額サラリーと3つのリスクが揃ったマーカス・ラシュフォードに手を出すクラブはなさそうです。

ファブリツィオ・ロマーノさんは、「カゼミーロ、リンデロフ、エリクセンが退団する可能性がある」といっていますが、「いいオファーがあれば」と添えています。今季のプレミアリーグとヨーロッパリーグでノーゴールのアントニーも、売るとなれば出血覚悟です。不振の選手のなかで、それなりの値段が付くのは、イタリアから注目されているザークツィーぐらいでしょう。

マズラウィとダロトを左右に配した3試合がノーゴールという事実を見れば、アモリムの戦術を機能させる最大の補強ポイントがウイングバックであることは論を待ちません。売却額がそのまま利益になるラシュフォードや、サラリー負担を軽減できるカゼミーロを安くても手離し、フィットしそうな選手をローンで連れてくるといった苦しい策しかないようです。

補強がままならなくても、「ニューカッスル戦で2失点の元凶となったリサンドロ・マルティネスを、ゴールから遠いWBにシフト」「アマド・ディアロを右サイドに配して2列めでガルナチョを活用」といった工夫の余地は残されています。アントニー、メイソン・マウントなど補強の失敗のツケが重いマン・ユナイテッドが、どんな打開策を講じるのかに注目したいと思います。


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