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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Tottenham】厳しかったスパーズの4バック。トロサールの一撃でアーセナル、逆転!

首位リヴァプールは、3位ノッティンガム・フォレストと1‐1のドロー。7ポイント差となったアーセナルは、3ポイントを積んでプレッシャーをかけなければなりません。エミレーツのノースロンドンダービーは、戦力に差があるとはっきりいうべきでしょう。スパーズの最終ラインは、ペドロ・ポロ以外はサブのメンバーです。

カラバオカップのニューカッスル戦とFAカップのマンチェスター・ユナイテッド戦で、トータル49本を浴びせながら、決まったのはデ・リフトにあたってコースが変わったガブリエウのボレーのみ。決定機を逃し続けているカイ・ハヴェルツは、グーナーが前のめりのダービーで失敗を繰り返すわけにはいきません。

サカ、ヌワネリ、ジェズスを失ったアルテタ監督は、右サイドにスターリングを起用しています。GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、ルイス=スケリー、MFトーマス、ウーデゴーア、デクラン・ライス、FWスターリング、ジェズス、トロサール。前線のゲームチェンジャーはマルティネッリのみで、先制されると苦しくなりそうです。

12月以降のプレミアリーグで1勝2分5敗と絶不調のアウェイチームは、ジェームズ・マディソンとブレナン・ジョンソンがベンチにいます。GKキンスキー、DFペドロ・ポロ、ドラクシン、アーチー・グレイ、ジェド・スペンス。中盤センターはイヴ・ビスマとパペ・マタル・サール、2列めにベルヴァル、クルゼフスキ、ソン・フンミン、最前線にソランケの4‐2‐3‐1です。

開始2分に右サイドで得たデクラン・ライスのFKが中央に入ると、混戦になりながらもシュートは打てず。1分後、左からカットインしたルイス=スケリーのラストパスで、ゴール前に飛び出したスターリングは、GKキンスキーにフィニッシュをブロックされています。右にいたウーデゴーアの素晴らしいクロスが、ファーのデクラン・ライスに届いたのは13分でした。

脇に落としたボールをトロサールが右足でプッシュすると、ゴール前にいたアーチー・グレイがブロック。17分にキンスキーに詰めて奪ったカイ・ハヴェルツは、打ちきれずに取り返されました。20分の手前で、スパーズは敵陣で初めてボールタッチというハーフコートマッチ。21分のジェド・スペンスのアーリークロスは、ソランケの手前でガブリエウが触っています。

CKのこぼれ球がボックス右に出ると、先着したクルゼフスキの決定的なシュートはラヤが左に弾き出すビッグセーブ。スパーズが先制したのは、25分のショートコーナーでした。右からのクロスをガブリエウがクリアすると、ダイレクトで合わせたソン・フンミンの一撃がサリバに当たって右隅に決まりました。

右サイドを制圧しながらも、クロスが味方に届かないアーセナル。同点ゴールは40分、やはりデクラン・ライスのCKとガブリエウのヘッダーのセットでした(記録はソランケのオウンゴール)。1‐1となった44分、トーマスのカットからウーデゴーアが左に展開すると、ドリブルで仕掛けたのはトロサールです。

ボックスの入り口で左足一閃。スーパーショットがファーのサイドネットに突き刺さると、19番は耳に手を当ててグーナーを煽っています。前半は2‐1、ポゼッションは64%対36%、シュートは4対2、オンターゲットは1対2。今季プレミアリーグで、追いつかれてドローが多いアーセナルは、早い時間に次のゴールを決めたいところです。

ポステコグルー監督はハーフタイムでイヴ・ビスマとパペ・マタル・サールを下げ、ブレナン・ジョンソンとジェームズ・マディソンを投入。53分にウーデゴーアが右からのCKをニアに入れると、カイ・ハヴェルツのヘッドは右に逸れていきます。56分、トーマスのクロスを中央で受けた29番のヘッドは、GKの正面です。

直後、ビルドアップのボールをインターセプトしたストライカーは、脇に走り込んできたスターリングに託しました。19番は力んでしまい、右足のシュートはミスタッチ。ティンバーのクロスから始まった59分の波状攻撃も、トロサールのシュートは右に浮き上がり、スターリングはブロックされています。61分にスターリングと代わったマルティネッリは、右サイドです。

トーマスのパスを自陣でカットされた73分のショートカウンターは、クルゼフスキからパスを受けたソランケのシュートをガブリエウがカット。ここからウーデゴーアがデクラン・ライスを走らせたカウンターは、41番がボックス手前で放った強烈なミドルをキンスキーがセーブしました。76分にトロサールと代わってピッチに入ったのは、キーラン・ティアニーです。

ポステコグルー監督は、78分にソン・フンミンをリシャルリソン。スパーズのサイドへのフィードが通るシーンが増えてきています。左でフリーになったティアニーが、ゴール前のウーデゴーアに素晴らしいラストパスを通したのは84分。決めなければいけないシーンでしたが、左足のフィニッシュは左に流れていきました。

アルテタ監督の最後のカードは87分、ルイス=スケリーとデクラン・ライスをミケル・メリノとジンチェンコ。5分の追加タイムでスパーズがスタンドを盛り上げたのは、ソランケのオーバーヘッドとポストに当てたペドロ・ポロのクロスだけでした。後半のアーセナルのビッグチャンスミスは3回、しかしスパーズのオンターゲットはゼロ。2‐1は、妥当な結果といえるでしょう。

最初に称えたいのは、ガナーズのキャプテンです。120分の激戦だったマンチェスター・ユナイテッド戦の後、中2日でフルタイム出場。最終盤は運動量がやや落ちたものの、1アシストとチャンスクリエイト4回、クロス成功4回は素晴らしいスタッツです。危険なクロスを許さなかったルイス=スケリーと、シュートを枠に打たせなかったガブリエウも称えたい一戦でした。

片やスパーズは、ポステコグルー監督の交代策が機能しませんでした。右サイドの攻略を期待されたブレナン・ジョンソンは封じられ、リシャルリソンはシュートゼロ。中盤で戦えていなかったパペ・マタル・サールを45分で代えたのはいいとしても、ブレナン・ジョンソンの投入は後半の状況を見てからでもよかったのではないかと思います。

プレミアリーグで11戦連続無敗となったアーセナルの次節は、難敵アストン・ヴィラ。5戦連続勝利なしのトッテナムは、モイーズが復帰したエヴァートンです。負傷者続出のガナーズも、最終ラインの層が薄いスパーズも、主力をリフレッシュしながらタイトなスケジュールを切り抜けられるでしょうか。こだわりが強い2人の指揮官の采配と用兵に注目しましょう。


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